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乳がんと診断されました

[管理番号:1768]
性別:女性
年齢:49歳
田澤先生 はじめまして。
乳がんと告知されて、色々と調べていくうちに絶望感でいっぱいになりました。そしてたどり着いた田澤先生のこのQandA。
先生の温かくも客観的なお言葉に少しずつ希望が持て、頑張らなきゃという気持ちになれました。ありがとうございます。
10月初めの人間ドッグで右乳腺E腫瘤(疑)6~9mm2個で要精密検査と言われ、10/16にマンモ、エコー、細胞診を行いました。
10/27に「悪性、つまり癌です。6x12mmともうひとつ近くにあります。」と言われ、その後心電図、呼吸機能の検査、CT、MRIを行いました。
11/10に診察があり、ステージ1、乳頭の下近くにあるので、温存でも乳頭は残せないだろうとのことでした。
私は毎日何回もこのQandAを読んでいたので、針生検をしていないのを不思議に思っていました。
なので先生に聞いてみると、99.9%の癌の確立を100%にする為にしてもいいですよと言われ、執刀医の先生にも手術することは決まっているので、その前にサブタイプが知りたいのであれば、してもいいですよと言われました。
ステージ1ということは2センチ以下だとは思うのですが、大きさとサブタイプを知らずに手術に臨むのが不安な反面、サブタイプがあまりよくなかったら余計不安になってしまうのか…と色々考えてしまいます。執刀医の先生もやらない訳ではなく手術前に痛い思いをしてまで…という感じでした。
心電図にも少し異常があると言うことで追加のエコーや運動検査もし、大丈夫でしょうとの事でした。
私は今のところ全摘しようと思ってますが、手術は3時間と言われました。
本当は田澤先生に診ていただきたいのですが、関西在住で子供が小学生なので諦めていました。でもやっぱり子供の為にも死ぬわけにはいかないのです。
幸いにも私の実家がそちらの近くで、子供の面倒は義母が来てくれると言うので一度田澤先生に診ていただきに行こうと思います。土曜の市川にしか行けませんが、診ていただく事は可能でしょうか?
 
また、そちらで手術する事となった場合、家族を置いていく事になると思うので、手術前後のだいたいのスケジュールを教えて頂けますでしょうか?
20日に診察がありますのでその時に検査結果などをもらえるようにしておきたいと思います。
毎日、手術・診察・QandAその他お忙しいところ、長々と申し訳ありません。自分の体のことなので、周りのみんなに迷惑をかけていますが、やはり納得して手術に臨んでしっかり治したいと思っています。
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「ステージ1、乳頭の下近くにあるので、温存でも乳頭は残せないだろうとのことでした」
⇒実際に診察していない上でのコメントですが、
 平面的な距離ではなく「立体的な距離として「乳頭とどの程度の距離があるのか?」だと思います。
 
「私は今のところ全摘しようと思ってますが、手術は3時間と言われました」
⇒随分手術時間が長すぎます。
 
 手術時間が長いということは「出血量の問題」もありそうです。
 大学病院や○んセンターなどの「若手医師」なのでしょうか?
 「乳房切除+センチネルリンパ節生検」ならば、1時間あれば十分です。
 
「土曜の市川にしか行けませんが、診ていただく事は可能でしょうか?」
⇒是非受診してください。
 私が全ての乳癌患者さんを手術するわけにはいかないとは承知してはいますが、「あまりにも可哀想な診療」を目の前にすると黙ってはいられなくなります。
 「手術時間が3時間」というでは可哀想すぎます。
 体のことを考えれば決断すべきでしょう。
 秘書へご連絡ください。
 ○普通に「市川に連絡」すると「随分先の案内となる」可能性が高いです。
 
 
「手術前後のだいたいのスケジュールを教えて頂けますでしょうか?」
⇒来院した際に「術前検査」をすれば、それ以外には「入院前の来院不要」となります。
入院は
 乳房温存術ならば「2泊3日」(前日入院、術翌日退院)
 乳房切除術ならば「3泊4日」(前日入院、術翌々日退院)
 となります。
退院後
 「1週間目に外来で創部確認」
 「2週間目に病理結果説明」
 以上となります。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、おはようございます。
毎日お忙しい中、このQandAを続けて下さっていることに、本当に感謝しております。
先日は、お時間を取って頂いてありがとうございます。
田澤先生に手術して頂ける事になり本当にほっとしました。
手術を待っている日々の中で色々不安になってしまい、大切な枠なのに申し訳ありませんが、質問させていただきました。
①エコーで診ていただいた時に、腫瘍径は1.3センチか1.4センチとのことでしたが、術後の浸潤径でステージが変わるのですか?
②また、リンパは腫れていないようとの事だったと思いますが、手術を待っている間にリンパに転移するということもあるのですよね。
心配してもしょうがないとはわかっているのですが、脇が痛かったり、なんか腫れているような気がすると心配になってしまいます。
③乳がんと診断される前は、自分ではしこりがわからなかったのですが、最近は硬く大きくなっているような気がします。
がんのある方の乳房の全体が反対より固いような気がします。
マンモトームから一か月ですが、しこりが成長しているということはあるのでしょうか?しこりの部分に痛みもあります。
また、しこりの場所とは違う乳房の内側に違和感がある時が多くて、違うところにもまたできたのか?などと思ってしまったり…
④色々気にしているうちに、どんどんガンが大きくなってしまうのではないかと思ってしまい、1月の術前検査まで待ってて大丈夫でしょうか?
⑤自分の都合ですが、前の病院ですべて術前検査を終えてしまってから田澤先生のところへ行ったので、最初の告知から手術までが3か月になってしまいました。
幸運にも田澤先生に手術していただけるので、心と体調を整えて待っていればいいとわかっているのですが、毎日右のおっぱいばかりが気になってしまいます。
⑥グレード1ということは教えていただきましたが、サブタイプは1月の検査の時に教えていただけるのでしょうか?
遠方なので術後は転院との事でしたが、もしホルモン治療だけなら引き続き田澤先生にお願い出来るのでしょうか?
お忙しいところ申し訳ありません。
皆さんの大切な質問枠なので、一度にたくさん書かせていただきました。
すみません。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
年齢と前回と今回ののQandAの内容から、特定できましたが(万が一)内容が食い違っていると良くないので一度秘書のメールへ確認してもらうと確実です。
 
cT1c, cN0, NG1

回答

「手術を待っている日々の中で色々不安に」
⇒お気持ち、お察しします。
 
 ただ心配するような状況ではありませんので心身ともに体調管理お願いします。
「①エコーで診ていただいた時に、腫瘍径は1.3センチか1.4センチとのことでしたが、術後の浸潤径でステージが変わるのですか?」
⇒その通りです。
 ステージは「最大浸潤径」と「リンパ節の状況」により決定します。
 「腫瘍径が14mm」でも(顕微鏡で)「最大浸潤径>20mm」だとステージがcT1c,cN0, cStageⅠ⇒cT2, cN0, cStageⅡAとなります。
 
「②また、リンパは腫れていないようとの事だったと思いますが、手術を待っている間にリンパに転移するということもあるのですよね。」
⇒理屈ではその可能性は否定できませんが、「乳癌は数年前に発生して長期間かけて顕在化しているので、最後の数カ月での変化の可能性は低い」と思います。
 
「脇が痛かったり、なんか腫れているような気がすると心配になってしまいます。」
⇒リンパ節転移とは無関係の症状です。
 リンパ節転移はあくまでも「顕微鏡レベル」の話であり、「見た目」や「症状」として顕在化することはありません。
 
「③乳がんと診断される前は、自分ではしこりがわからなかったのですが、最近は硬く大きくなっているような気がします。」
⇒それは「マンモトーム生検による瘢痕」のためです。
 腫瘍が大きくなったわけではないと思います。(経験上)
 
「がんのある方の乳房の全体が反対より固いような気がします。」
⇒マンモトームによる影響でしょう。
 あとは「気になる」という心理も関係していることもあります。
 
「マンモトームから一か月ですが、しこりが成長しているということはあるのでしょうか?」
⇒違うと思います。
 少なくとも「実感」するような「変化は無い筈」です。
 
「しこりの部分に痛みもあります。」
⇒これはマンモトームの影響が有りそうです。
 
「しこりの場所とは違う乳房の内側に違和感がある時が多くて、違うところにもまたできたのか?などと思ってしまったり…」
⇒「気になる気持ち」は解りますが…
 そのようなケースは殆ど(ほぼ全く)ありません。
 
「④色々気にしているうちに、どんどんガンが大きくなってしまうのではないかと思ってしまい、1月の術前検査まで待ってて大丈夫でしょうか?」
⇒大丈夫です。
 皆さん。同様の心配をされますが(当然とは思いますが)、特に問題は無いのです。
 
「⑤自分の都合ですが、前の病院ですべて術前検査を終えてしまってから田澤先生のところへ行ったので、最初の告知から手術までが3か月になってしまいました。」
⇒どこかのブランド病院だと「そもそも3カ月から、4カ月」なんてところもあるようです。
 心配ありません。
 
「⑥グレード1ということは教えていただきましたが、サブタイプは1月の検査の時に教えていただけるのでしょうか?」
⇒大丈夫です。
 もしも気になるならば 秘書に「確認メール」した際に回答します。
 
「遠方なので術後は転院との事でしたが、もしホルモン治療だけなら引き続き田澤先生にお願い出来るのでしょうか?」
⇒大丈夫です。
 遠方の方達も「3カ月に1回のホルモン療法」は殆どの方が当院受診されています。
(抗癌剤や放射線は隣県以外では流石に通院は無理だと思います)