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乳癌治療方針について

[管理番号:6538]
性別:女性
年齢:62歳
4月くらいからシコリを感じ受診。
一連の検査(マンモ エコー MRI CT)結果、乳癌と診断され治療方法がでました。
治療方針に関してセカンドオピニオンをお願いします。
下記は、医師からの診断説明書をそのまま記載しました。
*診断
右乳癌
右10時 16mm大腫瘤
*針生検
浸潤性乳管ガン(転移する可能性あり)
グレード3 : たちが悪い
ホルモン受容体
(エストロゲン/ブロゲステロン受容体)陽性 :おとなしい
HER2/陽性 : たちが悪い
増殖能(Ki67 : 50%) 高値 : たちが悪い
*T1cN0Mx ステージ Ⅰ
*CT検査の結果 転移なし
*治療方針
化学療法先行→手術→術後ホルモン療法
手術 : 部分切除/ 乳房切除 拡がりを確認し決定
センチネルリンパ節生検
化学療法 : 3週毎 8回(6か月)
FEC タキサン系
エピルビシン、5FU ドセタキルもしくはパクリタキセル
サイクロフォスファミド
2コース毎に超音波で、4コース毎MRIで評価
医師からは始め3か月は抗がん剤のみ、次の3か月は抗がん剤とハーセプチンの併用 →手術 → 術後 ハーセプチンのみ9か月
ホルモン剤服用10数年間継続との説明を受けました。
先生の診断及び治療方針はいかがでしょうか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
ポイントは4つ
1.ところどころに「たちが悪い」と記載がありますが、「綺麗さっぱり」忘れてしましましょう。(早期であることが重要であることを忘れないようにしましょう)
2.HER2陽性だから、抗HER2療法は必要。
3.16mmの腫瘍なら、当然現時点で温存できるはず。術前に行う理由がない。
4.早期だから、抗HER2療法は「非アンスラサイクリンレジメン=weeklyPTXもしくは、TC+HER,TCHなど」でOK
「先生の診断及び治療方針はいかがでしょうか?」
→何も迷う要素がありません。
 手術先行(温存希望なら温存)→抗HER2療法
 ★温存手術の場合には術後照射が必須となりますが、その場合には順番は下記となります。
  手術(温存)→weeklyPTX+HER(3M)もしくはTC+HER(3M)→照射→HER単独(9M)