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癌宣告直後の質問3つです

[管理番号:4224]
性別:女性
年齢:40歳
一昨日、○○○の○○医大にて乳癌宣告され、看護師の友人に相談して当サイトを紹介されました。
よろしくお願い致します。
昨年末に針生検し、結果左胸の癌が発見され、リンパに転移してるかが病理検査待ちの状態です。
癌自体が6センチほどと大きいので、温存は不可能で、明日のMRIの結果次第で乳首の切除かどうかが決めると聞いています。
3点質問です。
即手術し、その後抗癌剤治療するか、抗癌剤治療し、癌に効く薬のモニタリングをしてから手術、の2択を迫られている状況なのですが、何とも判断がつきません。
ポイントは再発させない、ということなので、後者が良いのでは、と○○医大の先生はおっしゃってますが、田澤先生も、下記で書かれていらっしゃるように後者の方を、勧められるかご意見頂けるとありがたいです。
https://nyuugan.jp/question/nyuuuin/
※投与した薬が効かず、どんどん癌が進行した場合どうなるのかが気になります。
またやはりせめて乳首だけでも残せたら、と思ってしまいますが、そのような選択肢は皆無なのでしょうか。
ゲルソン療法や漢方薬についての情報もネットには溢れていて混乱しています。
最後は、地元の病院でエコーを取り、そこで紹介されて○○医大で見ていただいているのですが、今後の治療を進めるのに、セカンドオピニオンや評判の病院などに変更することを検討すべきなのか判断がつきません。
田澤先生を始め、今から病院を変えるタイムスパンを取るぐらいならば、なるべく早く治療を開始することが先決でしょうか。
どうぞよろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「即手術し、その後抗癌剤治療するか、抗癌剤治療し、癌に効く薬のモニタリングをしてから手術、の2択を迫られている状況なのですが、何とも判断がつきません。
ポイントは再発させない、ということなので、後者が良いのでは、と○○医大の先生はおっしゃってます」

⇒私は、「温存目的以外の術前化学療法」を肯定することは絶対にありません。
私がこのQandAで何度もコメントしているように…
「術前抗がん剤で効果の有る抗がん剤を探す」という考え方は絶対に誤りです。
理由としては、術後の補助療法で使用する(適応のある)抗癌剤は「アンスラサイクリンとタキサン」しかないのです。
全くシンプルに「抗ガン剤の適応があれば、アンスラサイクリンもしくはタキサンのどちらか、もしくは両方を選択」するだけなのです。
「明日のMRIの結果次第で乳首の切除かどうかが決める」
⇒これも全く賛成しません。
そもそも「乳頭乳輪温存」の適応は「十分腫瘍が小さいこと」と「乳頭から距離が離れている事」です。
MRIで「乳頭と距離がある」と判断したとしても「腫瘍の大きさ」からは「乳頭温存の適応外」です。
「またやはりせめて乳首だけでも残せたら、と思ってしまいますが、そのような選択肢は皆無なのでしょうか。」
⇒私は全く勧めません(上記コメント通り)
「今後の治療を進めるのに、セカンドオピニオンや評判の病院などに変更することを検討すべきなのか判断がつきません。」
⇒私が大学病院での治療を勧めることは決してありません(理由は、今までのQandAをご参照のこと)
「田澤先生を始め、今から病院を変えるタイムスパンを取るぐらいならば、なるべく早く治療を開始することが先決でしょうか。」
⇒納得のいく治療が優先でしょう。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、お忙しい中迅速なご回答に感謝致します。
つまり6センチの腫瘍があれば、温存を検討することは不可能ですぐ摘出手術をするべき、ということですよね。
これから田澤先生にお願いして診察、執刀して頂くことも可能なのでしょうか。
もしくは、それが不可能な場合、横浜市青葉区方面でご推薦の病院はございますでしょうか。
先だって秘書室宛のメールを出させて頂いております。
度々申し訳ありません。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「つまり6センチの腫瘍があれば、温存を検討することは不可能ですぐ摘出手術をするべき、ということですよね。」
⇒前回のメール内容だけでは(診察していないので)状況を全て判断することは困難です。
 私が『「温存目的以外の術前化学療法」を肯定することは絶対にありません。』とコメントしています。
 この「真意」は…
 質問者も(小さくして温存という目的であれば)術前化学療法の適応があるかもしれません。
 この「あるかも」というのは…
 実際に診察してみないと解りませんが、「1つの腫瘍が6センチ」であれば(抗癌剤が効いて)「小さくなれば温存可能」となりますが、逆に「多発していたり、拡がりが不連続」だと「小さくなったとしても温存不可能」なケースがあるからです。
 
「これから田澤先生にお願いして診察、執刀して頂くことも可能なのでしょうか。」
「先だって秘書室宛のメールを出させて頂いております。」

⇒「術前化学療法の適応があるのか(つまり、小さくなることで温存術の適応がでてくるような画像所見なのか?)」「または、それを希望するのか?」などを含めて相談しましょう。
「○○市○○区方面でご推薦の病院はございますでしょうか。」
⇒特にありません。
 東京に来て3年にならないので、良く解らないのです。