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60代の乳がん検診精密検査

[管理番号:1730]
性別:女性
年齢:65歳
60代の母が乳がん検診で精密検査になりました。検査はまだしてなく、不安です。
3年前に子宮体がんの高分化初期で全摘出抗がん剤をしています。
定期的に子宮がん経過観察で病院には行っています。3年間無事に経過していました。
●原発の可能性と考えてよいか
●自覚症状なしで精密検査はがんでも初期ではない可能性もあるのか
●閉経前は乳腺症が多いが、閉経後ならマンモグラフィでひっかかったら乳がん可能性高いか。
閉経後乳腺症はないのか
以上です。よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

回答

「●原発の可能性と考えてよいか」
⇒乳腺には「他の癌の転移はありません」
 あらゆる癌(子宮体癌も含め、胃癌も肺癌も卵巣癌も含め)は「乳腺に転移することは全く」ありません。
 唯一「悪性リンパ腫」が「乳腺に腫瘍を形成」することはありますが、「悪性リンパ腫は癌ではありません」
 更に言うと、「右乳癌が左乳腺に転移したり、左乳癌が右乳腺に転移する事もありません」
 ♯例外的に乳癌が「局所で大変な状態(皮膚浸潤して潰瘍形成など)」となった場合に、リンパ管を通って「対側乳腺に腫瘍を形成」することはありますが、厳密に言うと「転移ではなく、局所の進展」と言えます。
 質問の意味が「子宮体癌が乳腺に転移する可能性があるか?」であれば、答えは『絶対にありません』となります。
 
「自覚症状なしで精密検査はがんでも初期ではない可能性もあるのか」
⇒ほぼ無いです。
 (万が一癌だとしても)早期と思います。
 
「閉経後ならマンモグラフィでひっかかったら乳がん可能性高いか」
⇒そんなことはありません。
 検診でチェックされる中で「本当に癌」である割合は一般的に「1%以下」です。
 閉経前の「乳腺組織そのものが多い状況」に比べれば「偽陽性は少ない」とは言えますが、それでも「検診でチェックされたら、ほぼ癌」などというレベルではありません。
 
「閉経後乳腺症はないのか」
⇒乳腺症は少ないですが、「単なる乳腺の重なり」と言うケースは多いです。