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乳がんでした。

[管理番号:1386]
性別:女性
年齢:47歳
 
 

質問者様の別の質問

質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。
質問者様の別の質問は下記をクリックしてください。
管理番号:1541「術前化学療法前後での郭清範囲

 
 
おはようございます。
先週の金曜日 乳がんを宣告されました。大ショックです!
経緯としては、7月24日に健康診断(触診とマンモ)、8月中旬に結果がわかり
左乳房に異常があるとの事でした。
9月中旬に診察をうけた所、
健診でのマンモでは不明確な部分があるので
超音波検査をしました。その結果 左乳房の左真ん中辺りに3.5センチ程度のしこりが、
見つかりました。
針精検をした所 乳がんだと診察されるにいたりました。
今後は petとMRI検査をし10月23日にその結果説明を受ける予定です。
今 アドバイスいただきたいのは しこりの大きさとリンパや他臓器への転移の関係
性、転移していたら自覚はあるのか という事です。また、今までの診察内容は正し
い手順なのかも確認したいです。よろしくお願いいましたす。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
突然35mmの乳癌と診断されたとの事。
お気持ち、お察しします。
ただ、「針生検をして確定診断がついている」わけですが、「超音波でのリンパ節転
移の有無についての診断」はされていないのですか?
通常「乳腺の腫瘍を超音波する際」には「腋窩リンパ節も超音波検査している筈」です。
それとも、担当医としては、今後「PET予定」だから、それまでは「余計な情報は伏
せておこう」という考えなのでしょうか?

回答

「しこりの大きさとリンパや他臓器への転移の関係性」
⇒リンパ節転移(リンパ行性)と臓器転移(血行性)に分けてお答えします。
 リンパ節転移について
 35mmの大きさであれば、「リンパ節転移の可能性は(残念ながら)あります」
大雑把に言えば「1/3位の確率」と考えます。
 超音波をすれば、有る程度は解ります。
 臓器転移について
 この可能性は全くありません。
 PET予定としているようですが、「臓器転移はありません」という結果になる筈です。
 
「転移していたら自覚はあるのか」
⇒全くありません。
 画像診断で(リンパ節転移は超音波とPET、臓器転移はPETで)しか解りません。
 
「今までの診察内容は正しい手順なのかも確認したいです」
⇒正しい手順です。
 ただし私であればPET検査などしません(臓器転移など有るわけないし、リンパ節
は超音波検査だけで十分…最終的には術中センチネルリンパ節生検をするのですから)
 但し、「最初の時点(針生検する際)で、乳癌が疑われていた」とすれば、予め
MRIは予定していても良かったように思います。
 何故なら、MRIを撮影しないことには「拡がり診断=術式相談」ができないからです。
 ♯PETは「乳癌の確定診断がなくては行ってはならない」検査です。(どうせ、臓
器転移はないので必須ではありません)
  
 
 

 

質問者様から 【質問2】

こんにちは。連休明けのお忙しい中 回答いただき
本当にありがとうございました。連休中に こちらのQ&Aを拝見して
随分勉強する事ができ パニック状態も少しだけおさまったように
思います。(でも3日間で1.5キロ 痩せちゃいました。)
前回の質問で 書き忘れていましたが、担当医からの説明で
ホルモン受容体は陽性 HER2は陰性と言われました。(告知直後で虚ろなまま
聞いていたのですが…) これは薬物療法に関わってくる事
なんですよね。
あと MRI検査が遅くなってしまったことが残念ではありますが 検査結果が聞ける
23日までに大幅に悪化することはないんでしょうか?
最後になりますが、先生に転移は無いと言っていだだいて落ち着いて
今後の検査を受けられそうです。こちらに相談に来てみえる方々もみなさん
の懸命に治療を受けていらっしゃる様子に励まされました。
私も2人の子供の為に 頑張っていこうと思います。
お忙しいとは思いますが これからもぜひぜひ 相談にのっていだだけたらと
思います。よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
落ち付いてきたようで何よりです。
「ホルモン受容体は陽性 HER2は陰性と言われました。(告知直後で虚ろなまま聞い
ていたのですが…) これは薬物療法に関わってくる事なんですよね。」
⇒その通りです。
 サブタイプが決まります。
 質問者はルミナールタイプとなります。(AかBかは術後標本でKi67を測定してきま
ります)
◎サブタイプとは?
組織検査(針生検や手術標本)などで以下の3点を調べます。
エストロゲンレセプターの発現(ER)
プロゲステロンレセプターの発現(PgR)
HER2蛋白の過剰発現の有無(HER2)
⇒これらの組み合わせで
●luminal type:(ER陽性、PgR陽性、HER2陰性) ホルモン療法が有効(更に増殖指数Ki67の値が低いAと高いBに分けます)
♯luminalA(Ki67低値)ではホルモン療法単独を、luminalB(Ki67高値)には(ホルモン療法に加え)化学療法も行う事が多い
● HER2 type:(HER2陽性のもの) ハーセプチンという分子標的薬と通常の抗癌剤の組み合わせを行う
●トリプルネガティブ:(ER陰性、PgR陰性、HER2陰性)通常の抗癌剤を行う
● トリプルポジティブ:(ER陽性、PgR陽性、HER2陽性)ホルモン療法と分子標的薬と抗癌剤の全てを行う
※正式名称はluminal B(HER2タイプ)と言います。
 
「検査結果が聞ける23日までに大幅に悪化することはないんでしょうか?」
⇒大丈夫です。
 その程度では進行したりはしません。
 
○ルミナールタイプというだけでも「いい材料」と言えます。
 前向きに治療へすすみましょう。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

こんにちは
早速ご回答いただきまして ありがとうございました。
ルミナールタイプだと教えていただきましたが、担当医に
告知される際 女性ホルモンのお薬と抗ガン剤治療を6ヶ月程度
行うことになると思う と言われたので、多分ルミナールタイプB
って事ですよね。とにかく 良い事が1つあっただけでも
良かったです。
先生にご説明いだだいたおかげで、自分の中で担当医の言って
いた事がだんだん繋がってきました。おかげ様で 23日の検査結果の
説明をきちんと理解した上で聞けそうです。
本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
乳癌は予後の良い癌です。
「知らない事による(余計な)不安」にとらわれないように、「正しい知識」を身に
つける事が大事です。
ネットに書いてあるような「不正確な、やたらと不安を煽るような」記事は無視」し
て、前向きにいきましょう。