[管理番号:2651]
性別:女性
年齢:46歳

はじめまして、3月(上旬)日に病院にて乳がんと診断され、
目の前がただただ真っ暗になってこれから自分はどうなるのか、絶望感で打ちひしがれてるときにこのサイトを見つけ、
先生のあきらめてはいけないというお言葉に慰められています。

今わかることは、最初エコーで10ミリの腫瘍を言われ、生検のときに、もうひとつそのしこりのそばにあるらしく二つのしこりの生検をしました。

手術で紹介状を書いてもらい、今はもう一度生検、エコー、骨シンチ、腹部超音波、MR、と検査中です。

紹介先の先生からは、10ミリだから、小さいよと言われましたが、その後ものさしではかり、17ミリと表記したので、大きくなってると思い、もうひとつのしこりはとても近い場所にあるらしく、つながっているかもと言ってました。

10ミリじゃないのかなんだか怖くなっています。
女性ホルモンが影響している、おとなしい性質、ただ、her2が2プラスなので、調べますとのこと。

早期だよといわれましたが、骨転移、そのほかの転移など、考えてしまい、いまいち前向きになれません。
最初の病院で、腫瘍マーカーは異常なし、造影剤でCTで肺などの転移なし、リンパの転移もなしとはいわれましたが、時間がたつにつれて転移してるんじゃないかと不安です。

先生からは4月(上旬)日に検査結果、仮として4月(中旬)日に手術の予約を入れておくといわれました。
her2が陽性なら術前治療の話もでましたが、温存希望ではなく、一刻も早く手術したい気持ちです。
でも遠隔転移、骨転移など心配です。
先生の診断よろしくお願いいたします。
本当に早期かもとても不安です。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「最初エコーで10ミリの腫瘍を言われ、生検のときに、もうひとつそのしこりのそばにあるらしく二つのしこりの生検」
⇒早期です。

 全く心配無用です。
 

「もう一度生検、エコー、骨シンチ、腹部超音波、MR、と検査中」
⇒「骨シンチ」は無駄な検査(この大きさの乳癌で遠隔転移など、ありえません)だし、何故「生検をもう一度するのか?」 患者さん側の立場になるべきです。
 

「10ミリだから、小さいよと言われましたが、その後ものさしではかり、17ミリと表記したので、大きくなってると思い、もうひとつのしこりはとても近い場所にあるらしく、つながっているかも」
⇒それほど大した意味はありません。
 

「her2が2プラスなので、調べます」
⇒これはFISHです。 約25%で陽性となります(75%は陰性です)
 

「骨転移、そのほかの転移など、考えてしまい、いまいち前向きになれません。」
⇒骨転移などないのでご安心を。

 無駄な検査などするから、(患者さんに)余計な心配をかけることとなるのです。
 医療費と医療被曝を考えてもらいたいものです。
 

「最初の病院で、腫瘍マーカーは異常なし、造影剤でCTで肺などの転移なし、リンパの転移もなしとはいわれましたが、時間がたつにつれて転移してるんじゃないかと不安」
⇒大丈夫です。

 転移はありません。
 

「her2が陽性なら術前治療の話もでました」
⇒(仮に)HER2が陽性であっても、それが「術前化学療法を行う理由」とはなりません。
 

「温存希望ではなく、一刻も早く手術したい気持ち」
⇒絶対に「手術先行」としましょう(例え、HER2陽性であったとしても)
 

「遠隔転移、骨転移など心配」
⇒絶対にありません。

 ご安心を。

 
 

 

質問者様から 【質問2】

以前質問させていただきました。
術前の検査が終わり本日結果を聞きました。
しこりが二つありましたが、ふたつとも浸潤性小葉癌でした。
MRIでの広がりで全体6センチ。

二つともホルモン受容体。
HER2は、FISHの結果、ひとつは陰性で、もうひとつは陽性でした。
よって、手術を11日にしてその後、抗がん剤6ヶ月、ハーセプチン1年、ホルモン療法が私の年齢から5年とプラスアルファかなと言ってました。
リンパの転移もないのでセンチネルリンパ節をやるそうです。
最初はエコーで10ミリでしたが、MRIでひろがり6センチに頭の中が真っ白になり、エコーの10ミリはなんだったのか、早期じゃないのか、がんばろうと思ってた矢先にまた、いろいろ考えてしまい、とても怖いです。
ましてや、小葉癌なんて。
特殊な癌になり、もう早期ではないですよね。

手術から病理検査まで1ヶ月半かかるらしく、もし待てないなら、お試しということ
で、ホルモン剤をだしますか?と言われました。
ここまでの結果で私の状態はどうなのでしょうか?根治はできますか?
今は先生のお言葉でしか元気になれない自分がいます。

どうかよろしくお願いいたします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「最初はエコーで10ミリでしたが、MRIでひろがり6センチに頭の中が真っ白になり、エコーの10ミリはなんだったのか」
⇒お気持ちは解ります。

 ただし、「小葉癌ではよくあること」です。
 小葉癌は「時として、塊(腫瘍)と認識できない拡がり」をもつことがあります。
 ただし、その「拡がり」が実際の「腫瘍径」と同じ意味(予後的に)を持つわけではない事は、(我々)乳腺外科医には常識です。
 質問者が「意を決して」この膨大な「QandAを巡る旅」にでてみると、小葉癌で「同様なケース」にしばしば巡り合うこととなります。
 

「ましてや、小葉癌なんて。特殊な癌になり、もう早期ではないですよね。」
⇒小葉癌は確かに「特殊型」に入りますが、実際は「特殊ではない」ことは、その頻度が高くなっている(割合が増えているというよりは、病理医の認識が高まってきていることが理由とされています)

 小葉癌の場合の「拡がり」は、「乳管癌での腫瘍の大きさ」とは必ずしも同一ではありません。
 イメージとしては「幾つか小さな腫瘍(超音波で10mmに見えたものも、その内の一つです)が集まっている」というものであり、「予後とはリンクしません」
 

「ここまでの結果で私の状態はどうなのでしょうか?」
⇒(小葉癌にありがちな)「超音波で認識できるような腫瘍は小さいが、MRIでみると拡がりが広い」という状況です。

 これは「小葉癌としては、決してめずらしくはなく、進行している訳でもありません」
 ご安心を。
 

「根治はできますか?」
⇒十分「根治の可能性が高い」と言えます。

 
 

 

質問者様から 【質問3】

4月に全摘切除の手術を無事終え、昨日病理結果が出ました。
浸潤性小葉がん、
浸潤径2センチ、センチネル生検で5個のリンパをとり、そのうち1つだけに微小転移がありました。

担当医は追加郭清はしなくても大丈夫でしょう、経過観察でいいと思いますとのことでした。
微小転移1つとはどうとらえたらいいでしょうか?追加手術は必要ないですか?今後の治療方針は抗がん剤を3~6ヶ月とハーツ陽性のため、ハーセプチン1年。
その後ホルモン療法5年とのこと。
詳しい抗がん剤の話は来週に決めます。

田澤先生なら、どのようなメニューをお考えになりますか?担当医師からは、とくに進行している癌ではないので、大丈夫ですよといわれましたが、ステージの話がなかったので、どうなのでしょうか?早期のなかに入りますでしょうか?

小葉がん、ハーツ陽性と特殊ですが、しっかり、治療すれば、根治は望めますか?
よろしくお願いいたします。

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

通常、センチネルリンパ節生検は術中に行われ「即断」しなくてはならないので、「事前に」取り決めがなされるべきなのです。
だから、「術後になって、追加郭清すべきか」などと言っている様では困ったものです。

○本来「微小転移ならば追加郭清しない」などの「事前の取り決めに従い」術中に判断されるべきものです(つまり、もしも「追加郭清する」ならば、「術後改めてではなく」「術中に連続して行われるべきもの」なのです)
 

「微小転移1つとはどうとらえたらいいでしょうか?」
⇒微小転移は「予後には影響及ぼさない」という報告がなされています。

 つまり「転移無しと同じ」と考えて結構です。
 

「追加手術は必要ないですか?」
⇒必要ありません。

 臨床試験の結果より、「微小転移では追加郭清は省略する方向」にあります。
 そもそも「そんな決定は(術後ではなく)術前にとりきめられてあるべきもの」です。
 

「田澤先生なら、どのようなメニューをお考えになりますか?」
⇒非アンスラサイクリンレジメン(特にTC+HER もしくは weekly PTX+HER)にします。
 

「ステージの話がなかったので、どうなのでしょうか?早期のなかに入りますでしょうか?」
⇒微小転移は十分早期です。
 

「小葉がん、ハーツ陽性と特殊ですが、しっかり、治療すれば、根治は望めますか?」
⇒「根治が望める」とか言うレベルではなく、「根治する可能性の方が圧倒的に高い」です。

 
 

 

質問者様から 【質問4】

本日、抗がん剤の話と病理結果の診断書をもらいましたので田澤先生にご意見をお伺いしたく、宜しくお願いいたします。
(Breast cancer)Size:invasion20mm,Histological
type;(1)invasive lobular carcinoma, Invasion;f Iy;-,v;- Surgical
margin;X
Lymph node;1(+,mi)2(-)3(-)4(-)5(-) Comments;TF;3,NM;1,NA2,HG;2
Invasive lobular carcinoma of the right breast 以上が結果です。
意味がわかないので解説お願いいたします。
センチネル生検のみ。
今後の予定、アンスラサイクリン系抗がん剤(ドキソルビシン、エンドキサンAC療法)3週間ごとの点滴、計4回。
その後タキサン系抗がん剤+ハーセプチン3ヶ月。
その後ハーセプチン9ヶ月で、その後
ホルモン療法5年以上の予定です。
この治療についてどのようにおもいますか?
前回と同じ質問になりますが、田澤先生ならどのような治療をしますか?この病理診断から
早期と考えていいでしょうか?前回は担当医から抗がん剤は3~6ヶ月と言われてましたが
6ヶ月になり、少し残念でした。

ただ、田澤先生から微小転移は転移なしと考えて結構ですと言っていただき、とてもうれしく、治療にも前向きになれました。
ありがとうございました。

 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。

術前MRIで⑥「6cmの拡がり」だったようですが、「浸潤径が2cm」となりましたね。
pT1c(20mm), pN1mi, pStage2A
十分な早期です。

「意味がわかないので解説お願いいたします」
「(Breast cancer)Size:invasion20mm,Histological type;(1)invasive lobular
carcinoma, Invasion;f Iy;-,v;- Surgical margin;X」
⇒小葉癌で浸潤径20mm 浸潤度はf(脂肪織) 脈管侵襲なし(リンパ管無、血管無) 断端は(乳房全摘だから)当然マイナスです。
 

「Lymph node;1(+,mi)2(-)3(-)4(-)5(-) 」
⇒これはセンチネルリンパ節を5個取って「1個目にmicrometastasis(微小転移)があった)」ことを表しています。
 

「Comments;TF;3,NM;1,NA2,HG;2 Invasive lobular carcinoma of the right breast 」
⇒HGとはhistological grade(組織学的グレード)のことです。 Invasive lobular
carcinomaは浸潤性小葉癌のことです。

 TFとはtubular formationの略で下記③のことです。
 NMはnuclear mitosisの略で下記②のことです。
 NAとはnuclear atypiaの略で下記①の略です。

 それぞれの点数①が2点+②が1点+③が3点=合計が6点となりHGが2となるのです。

(参考に) 質問者は★に該当
①核異型の点数+②核分裂の点数+③腺管形成の点数の「3項目の和」としたものが
「組織学的グレード」です。

①核異型 弱い:1点
    中間:2点★
    強い:3点

 ②核分裂 5個未満(10視野で):1点★
    5~10個  〃   :2点
    11個以上  〃  :3点

 ③腺管形成 腫瘍の75%超で明らかな腺管形成:1点
       〃 10~75% 〃     :2点
       〃 10%未満   〃     :3点★

 ○『組織学的グレード(HG)核異型の点数+核分裂の点数+腺管形成の点数』
    3点~5点:組織学的グレード(HG)1
6点、7点:   〃       2★
    8点、9点:   〃       3

「今後の予定、アンスラサイクリン系抗がん剤(ドキソルビシン、エンドキサンAC療法)3週間ごとの点滴、計4回。その後タキサン系抗がん剤+ハーセプチン3ヶ月。その後ハーセプチン9ヶ月」
⇒所謂「アンスラタキサン」 golden standard(アンスラサイクリンレジメン)です。

 ただし、この病理結果で「敢えてアンスラサイクリンレジメン」とする理由がありません。
 担当医は「微小転移」を気にしているのでしょうか?
 

「田澤先生ならどのような治療をしますか?この病理診断から早期と考えていいでしょうか?」
⇒早期です。

 (私であれば)前回同様「非アンスラサイクリンレジメン」とします。

 
 

 

質問者様から 【質問5】

田澤先生こんばんわ。
アンスラサイクリン系抗がん剤治療を4回無事終え、タキサン系
抗がん剤+ハーセプチンをこれからします。
そこで、主治医から①ドセタキセル3週間
毎計4回。
②パクリタキセル毎週点滴計12回のどちらにするか決めてほしいとのこと。
副作用はドセタキセルのほうが少し強いかなとのことです。
効果と副作用はそれぞれどんな感じなのでしょうか?なかなか決められません。
先生のご意見お聞かせください。
よろしくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答5】

こんにちは。田澤です。

結局「アンスラサイクリンレジメン」を行ったのですね。
抗HER2療法における「アンスラサイクリンレジメン」は担当医が提示している①と②しかありません。

「効果と副作用はそれぞれどんな感じなのでしょうか?」
⇒効果は同等(トリプルネガティブであれば、若干パクリタキセルの方が上)
 副作用はドセタキセルの方が明らかに強い

 
 

 

質問者様から 【質問6】

嚢胞
性別:女性
年齢:47

 田澤先生こんばんわ。

現在ハーセプチンとホルモン療法をしています。
ハーセプチンもあと二回で終わります。
本日半年検査で、エコーとマンモをやりました。
とくに異常はなかったのですが嚢胞があります。
これは1年前の手術のときからあり、現在も1年前と大きさも変わらないとのこと。
3ミリとのことです。
経過観察で大丈夫とのことです。

先生がおしゃるので大丈夫だろうとは思っていますが、まれに嚢胞のかげにがんが隠れているというのを聞くとやはり不安も残ります。

嚢胞とは女性ならなりやすいものですか?体質もありますか?
今年2月頃念のためということで、田澤先生の診察も受けました。

やはり嚢胞があるとのことでした。

 乳がんの検診を受けてたのにもかかわらず、乳がんになったので(自分でおかしいと思い病院へ行った)疑心暗鬼になっているのだと思います。

お忙しいところ申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。

 

田澤先生から 【回答6】

こんにちは。田澤です。

「嚢胞とは女性ならなりやすいものですか?体質もありますか?今年2月頃念のためということで、田澤先生の診察も受けました」
⇒私の診療を受けたということであれば、説明した筈ですが…

 物事をブラックボックスに入れることは止めましょう。(なるべく)
 「嚢胞」とは「正常乳管が詰まって、(内部を流れている)分泌液が貯留しただけ」です。
 この乳管が詰まる原因としては
 1.内容液が濃い場合 (例えは悪いですが、どぶ川がヘドロで詰まるようなイメージです)
 2.外側から締め付けられる場合(所謂、ダムのように堰止められたわけです)

 更年期を迎える年代では特に1の原因が多く、それは「不安定な卵巣からのホルモン刺激により、乳腺内に線維化が起こる=これが乳腺症の本体です」この「硬い線維」により乳管が締め付けられて閉塞=嚢胞形成するわけです。





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