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これからの治療方針について

[管理番号:5043]
性別:女性
年齢:35歳
昨年の10月に右胸の腫れと乳頭陥没に気づき、乳腺外来を受診しました。
エコー・マンモグラフィー・造影MRIをして、明らかなものがうつらず経過観察となりました。
その後も、胸が全体的に腫れていき、今年の2月には腕まで浮腫始めました。
その時、左胸と比較して違う組織があるとバコラ生検をして、乳癌の診断がつきました。
エコー下で約8cmと急速な成長だったので、PET-CTをして骨盤への骨転移が分かり、ステージ4の診断がつきました。
両側のリンパ節も転移。
核グレード3、
浸潤性硬癌、ER0%、PgR10%、HER2 3+、ki-67 15%で、タキソテール、パージェタ、ハーセプチンを6クール終えて、MRIで評価したところ、とても良く効いてくれて、右胸と両側のリンパ節転移は消え、骨盤の転移も縮小しました。
そこで、これからの治療方針について意見をお聞きしたいです。
骨盤の転移が完全に消えてないうちに、全摘、両側のリンパ節郭清をするメリットが無いと言われ、分子標的薬とゾメタで経過を見ている状態ですが、先生の見解はいかがでしょうか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「昨年の10月に右胸の腫れと乳頭陥没に気づき、乳腺外来を受診しました。」
「エコー・マンモグラフィー・造影MRIをして、明らかなものがうつらず経過観察」

⇒MRI的免罪符ですか…
 受診する病院を誤ると大変なことになります。(質問者ご本人には何の罪もありません)
「骨盤の転移が完全に消えてないうちに、全摘、両側のリンパ節郭清をするメリットが無いと言われ、分子標的薬とゾメタで経過を見ている状態ですが、先生の見解はいかがでしょうか?」
⇒手術すべきです。
 乳癌は「局所療法と全身療法」です。
 「局所コントロールは全身コントロールにもつながる」のです。
 
 ○手術そのものは全身療法に影響を与えません。
  やれることはきちんとやることです。