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非浸潤癌のしこり

[管理番号:2360]
性別:女性
年齢:46歳
地方在住ですが、昨年12月26日にメディカルプラザにて
田澤先生に診て頂いた者です。
そこではマンモとエコーでは特に所見がなく、血性分泌が確認できたことから、何らかの乳管内病変が疑われるとのことでした。
(地方の主治医のものでの手術が決まっておりましたので、乳管造影はしませんでした。)
その後、主治医のもとで乳管腺葉区域切除手術を行い、非浸潤がんとの病理結果を受け取りました(中間グレード)。
手術で5cm×4cmくらいは切除したようなのですが、DCISはさらに広がっているとのことで、3週間後に追加切除手術を受けることになりました。
主治医からは広範囲のため、浸潤がんがあるかもしれないと言われています。
術前から、がんがあったとしても非浸潤だと思っていたのですが、浸潤部があった場合には5センチ超の大きさのしこりと見なされるのでしょうか。
それとも、発見された浸潤箇所の最大径がしこりの大きさの判断基準となるのでしょうか。
それによってステージも大幅に変わりそうなので心配です。
追加切除(特に脇の方向への)は今回切除した部分より
小さいはずですが、そこで何かステージを左右する大きな病変が見つかる可能性はあるでしょうか。
私の場合は、針生検よりも大きな検体をもとに診断されているはずなので、最終結果には微小浸潤以外の大きな変化はないと思いたいのですが、現在受け取っている病理結果は、
皆さんが言っておられるような5ミリ単位でスライスしたような詳細なものではない気がします。
これは簡易結果なのか、
前回切除部分の確定診断なのかがよく分かりません。
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「明らかな単孔性の血性分泌」でしたね。
担当医は「乳管造影せずに、(いきなりの)乳管区域切除を行う予定」との事で、きちんとした手術ができるのか危惧していましたが、「きちんとした診断となり、質問者の早期発見に繋がった」事は大変良かったです。
 
「手術で5cm×4cmくらいは切除したようなのですが、DCISはさらに広がっている」「広範囲のため、浸潤がんがあるかもしれない」
⇒勿論、理屈ではそうですが…
 中心病変は取れている筈なので、その末梢に「最大病変(ここでいう最大病変とは大きさではなく、より進行した病変の意味)が潜んでいる」可能性はかなり低い筈です。
 
「浸潤部があった場合には5センチ超の大きさのしこりと見なされるのでしょうか。それとも、発見された浸潤箇所の最大径がしこりの大きさの判断基準となるのでしょうか。」
⇒「発見された浸潤箇所の最大径」です。
 
「それによってステージも大幅に変わりそうなので心配」
⇒実際は…
 「エコーで不明」「乳管区域切除の標本(病変の大部分の筈)で非浸潤癌」となれば、「非浸潤癌」>>「微小浸潤」と思います。
 
「そこで何かステージを左右する大きな病変が見つかる可能性はあるでしょうか。」
⇒可能性はかなり低いです。
 そんなものがあったら「術前の超音波で発見」されている筈です。