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左胸にしこり

[管理番号:3013]
性別:女性
年齢:44歳
はじめまして。
私の妻が、4月中旬に左胸に違和感を感じ、しこりっぽいものがあるのに気が付きました。
知人などに相談し、一応検査をしてみてはという事で4/(下旬)に検査に行き
悪性の疑いがあるという事で、大きな病院で精密検査を受けることになりました。
GWという事もあり、結局5/(上旬)に予約を取って頂き、5/(上旬)に精密検査を行いました。
マンモとエコーと細胞診を行いました。
その際に、わきの下(リンパ節)にも影があるという事で、細胞診でしこり部分とリンパ節の部分の細胞を取って検査にまわしたようです。
そこから、検査結果は5/(中旬)という事で(中旬)日に検査結果を聞きに行ったのですが
まだ良性か悪性か判断が付かないという事で、もっと詳しく調べるので(中旬)日
再度来てくださいという事で(中旬)日その結果を聞きに行きました。
そして、結局のところ悪性との答えでした。
それまでに色々聞くつもりで調べて挑んだつもりでしたがやはり悪性と聞いてから、主治医のいう事を聞くのが精いっぱいであまり質問等もできず、現在に至っております。
一応その際に聞いた説明ですが、
腫瘍の大きさは2.3cm(これは腫瘍としては大きい方なのかどうか。。。)
悪性で、ステージ2との事です。
浸潤癌だとも言っておりました。
レントゲンも見せてもらい、しこりの部分・リンパの部分・その他しこりの周りにも点々と影がある事を見せてもらいました。
ここまで検査をして、情報として教えてくれるのがここまでなので、後は自分で調べて気になる事を聞くのが普通なのでしょうか?
腫瘍の大きさはもちろんですが、数や現状の状態をもっと細かく説明してくれるものかと思っておりました。
こちらが質問できないのも問題だとは思うのですが・・・
ステージも1~4まであって、数字が大きくなるほど危険としか説明されてません。
ステージも2と言われましたが、レントゲンや説明を聞く限り
ステージ2bと勝手に私は思っております。
妻は、結局悪かったら切るだけと言うのですが
ステージ2でも、私としては不安です。
またCTなどの検査をその5/(中旬)に検査結果の話の後行い、それらの結果と今後の治療方法を話するという事で5/27に行く予定ですが、今の段階で何をどう覚悟して治療を前向きに行えばいいのかよくわかりません。
病理レポートと言われるものももらってませんし、
※一応、大きさとかステージとかは書いてあるものをコピーしてもらいましたが
それだけです。
そこでお聞きしたいのですが
・ステージ2で今の状況では、手術は避けられないのでしょうか?
・もし手術するとしたら、早い方が良いのでしょうか?
 やはり手術となると全摘が一番いいのでしょうか?
・乳房温存と全摘ではどれぐらい再発する確率が違うのでしょうか?
・リンパ節の腫れをやはり妻も気にしています。
現段階では
 そこまで落胆しなくていいものなのでしょうか?
 このリンパの腫れの不安を取り除くにはどんな治療が効果的でしょうか?
 リンパ節が腫れてる=遠隔転移的な思いがどうしてもぬぐえません。
・そもそもどれぐらいの確率で完治できるのか?
お忙しいとは思いますが、お知恵をお貸しください。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
担当医は明らかに説明不足です。
病理レポートを渡していないようですが、「腋窩リンパ節の細胞診結果」についての説明がないようです(大病院の医師にありがちな「検体不良」の可能性もありそうです)
「ステージ2bと勝手に私は思っております。」
⇒リンパ節の細胞診がどうだったのか?(画像上は転移を疑っているようですが…)
 何れ、手術時に「センチネルリンパ節生検」を行うので問題はありません。
 
「・ステージ2で今の状況では、手術は避けられないのでしょうか?」
⇒質問者は勘違いしています。
 乳癌で「手術を避ける」ことは一切ありません。
 「早期だから、手術は要りません。薬で治しましょう」みたいな事は「絶対に」ありません。
 ○逆に「進行し過ぎて」手術不能の状態であれば「手術を(やりたくても)できない」ということになります。
 
「・もし手術するとしたら、早い方が良いのでしょうか?」
⇒癌は(度合いはどうあれ)「進行性」です。
 「遅い方がいい」などということは、ありません。
 ただし、他の(進行が早い)癌に比べ「乳癌は、比較的時間的に余裕がある」ことは事実です。
 
「 やはり手術となると全摘が一番いいのでしょうか?」
⇒これは「乳腺内の拡がり」姿第です。(リンパ節転移の有無は無関係です)
 MRIで確認すべきものです。
 
「・乳房温存と全摘ではどれぐらい再発する確率が違うのでしょうか?」
⇒再発を「局所再発」と「遠隔転移再発」に分けます。
 局所再発は(手術精度によってことなりますが)一般に「温存なら(術後放射線照射をして)5%程度」「全的なら、ほぼゼロ」となります。
 しかし「遠隔転移再発」は「両者で差はありません」
 
「・リンパ節の腫れをやはり妻も気にしています。現段階では そこまで落胆しなくていいものなのでしょうか?」
⇒その通りです。
 腋窩リンパ節は、あくまでもリスクファクターの一つです。
 
「 このリンパの腫れの不安を取り除くにはどんな治療が効果的でしょうか?」
⇒もしも転移していれば、「当然、摘出(郭清)します」
 
「 リンパ節が腫れてる=遠隔転移的な思いがどうしてもぬぐえません。」
⇒直接の関係は全くありません。
 リンパ節転移=「リンパ行性転移=リンパ管の中に癌細胞が入り、リンパ管を介して拡がる」
 遠隔転移=「血行性転移=血管の中に癌細胞が入り、血管を介して拡がる」
 ○つまり、全く別物です。
 
「・そもそもどれぐらいの確率で完治できるのか?」
⇒これは「術後の病理組織検査結果」が揃わないと何とも判断できません。
 ただし「現段階での情報」からは「おおよそ8割」と思います。