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胸のしこりの検査

[管理番号:1145]
性別:女性
年齢:64歳
半年ほど前から胸にしこりがあって、ここ数日で痛みと腫れが出てきた為に
本日大学病院を受診しました。
マンモグラフィーの結果では何もうつらず、エコーで1.2ミリの病変が確認されまし
た。その後、針を刺し来週まで結果待ちです。
ドクターの話では、刺した感触から、硬く癌ではないような気がするとのことです。
硬癌であった場合は硬いものだと思うのですが如何でしょうか?
ドクターが言う硬いが、どの程度かは分かりません。
刺した感触から乳腺症の可能性もあると言われましたが、私は64です。ありえますで
しょうか?
癌だったとして1.2ミリの為、ステージ1だと言われました。
心配で夜も眠れなさそうです。
第一外科と第二外科があり、両方に乳癌の担当医がいるようです。
私は第二外科なのですが、結果が出てから、夫は第一外科で癌治療中の為に同じ第一
外科が心強く、主治医を変えてもらうことはできるんでしょうか?
第二外科はあまり人がいない為か、大学病院にも関わらず、エコーと細胞診の針刺し
は、ドクターが診療室でしてくれました。物凄い痛みでした。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
60代で「新しくできたしこり」は要注意です。
細胞診をされたようですが、「検体不適性で経過観察」となる可能性があります。
(大学病院なら特に)

回答

「硬癌であった場合は硬いものだと思うのですが如何でしょうか?」
⇒硬癌の硬さと「乳腺症の線維化の強い部分の硬さ」はまた違います。
 「硬癌と言えど、腫瘍なので針は通る」のですが、本当に線維化の強い乳腺症は
(細胞診のような)細い針は、全く通らない事もあります。
 そのような「硬い組織」に「細胞診は不適切」と思います。(検体不適性となり易
い)
 
「私は64です。ありえますでしょうか?」
⇒ありえます。
 30代~40代~50代前半での「乳腺症」の線維化が残り「硬いまま」の方もいらっ
しゃいます。
 ただ、「半年ほど前から胸にしこりがあって」という表現が気になります。
 ★さすがに「60代で新たに乳腺症ができる事はありません」
   
「主治医を変えてもらうことはできるんでしょうか?」
⇒事情を離せば、できると思います。
 
 手続き上は院内紹介という形となるでしょう。
 
○ 決して「細胞診で曖昧なまま」経過観察とされても従ってはいけません。
 大学病院の医師では「その程度のこと」はやりかねません。
 自分の身を守るのは自分という意識をもってください。
 60代で「新たなしこり」は要注意なのです。
 「糖尿病性乳腺症」や「肉芽腫性乳腺炎」などの鑑別疾患がありますが、「必ず
組織診」をお勧めします。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

先生ありがとうございます。
細胞診では、ドクターの感触として硬かったものの細胞は取れたようで今週の金曜日
に結果が出ます。ドクターからは硬い場合に多いが、白黒つかずグレーで怪しい場合
は、胸の組織を少しメス?で取って必ず白黒つけましょうと言われました。
私は胸がなく、太い針で取ると筋肉まで貫通しかねないと言われ、そのような方法に
なると説明を受けました。
胸部分の皮膚に異常があるわけではなく、乳頭から何か分泌物が出ることもありませ
ん。半年前からとお伝えしましたが、半年前から急に痩せ始めて、自分で触って気づ
きましたので、いつからしこりがあるかは定かではない状態です。
しこり部分を確認してもらいしっかりマンモグラフィーで撮っても以上はなく、エ
コーで癌が写るということはあり得ることなのでしょうか?触って分かるしこりです
が、乳腺炎などであればマンモグラフィーに写らないことがあるのでしょうか?
とにかく不安な毎日を過ごしています。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「白黒つかずグレーで怪しい場合は、胸の組織を少しメス?で取って必ず白黒つけま
しょう」
⇒これは大変良い事です。
外科的生検のことですが、それでもいいとは思います。
 
「しこり部分を確認してもらいしっかりマンモグラフィーで撮っても以上はなく、エ
コーで癌が写るということはあり得ることなのでしょうか?」
⇒あります。
 マンモグラフィーではなく「エコーが大事」なのです。
 マンモグラフィーで写らない事は良くある事です。
 
「触って分かるしこりですが、乳腺炎などであればマンモグラフィーに写らないこと
があるのでしょうか?」
⇒マンモグラフィーに写るかどうかは大した問題ではありません。
 「触知するしこり」があり、「超音波でもしこりとして認識」できるものであれ
ば、必ず「白黒つける」事です。
 担当医の方針に私は同意します。