乳がん手術は江戸川病院・東京


[管理番号:1873]
性別:女性
年齢:48歳

始めて質問させていただきます。健診で左胸要精密検査になり、その後の再検査で、細胞診(11月○○日)をしたところ粘液癌(11月○○日)と診断されました。

担当医はしこりの大きさは1センチくらいで、触診や超音波で診る限りでは、リンパへの転移はなく、部分切除でその後、放射線治療を行う方向ではないかと言っていました。

心配なのは、粘液癌が特殊なタイプで転移しやすいのではということと、細胞診の時に、注射針が乳房をぐりぐりと動き、とても痛かったのでがん細胞が周りに流れ出てしまったのではないかということです。

実際、今も左胸が痺れるような感覚がしています。

手術前の腹部エコー検査でも、検査技師の方が右の脇腹に何か小さいけどあるようなことも言っていたので、転移では?と、今何もかもが不安で仕方なく精神的に、参ってしまっています。

緊張のせいか、微熱も続いていて、これも癌のせい?かと。
手術は来年になる予定ですし、1月以上もほおっておいて、大丈夫なのでしょうか?いろいろ質問してすみません。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

粘液癌は「大人しい」癌です。
余計な心配は無用です。

回答

「大きさは1センチくらいで触診や超音波で診る限りでは、リンパへの転移はなく、部分切除でその後、放射線治療を行う方向ではないか」
⇒その通りです。

 cT1c(10mm), cN0, cStage1ということです。
 腫瘍径からすると「温存可能」と思います。
 

「粘液癌が特殊なタイプで転移しやすいのでは」
⇒大人しいタイプです。

 ステージ1で「転移の心配は無用」です。
 

「がん細胞が周りに流れ出てしまったのではないかということです」
⇒細胞診であれば問題ありません。
 

「今も左胸が痺れるような感覚がしています」
⇒癌の症状では決してありません。
 単に「細胞診の影響」でしょう。
 

「手術前の腹部エコー検査でも、検査技師の方が右の脇腹に何か小さいけどあるようなことも言っていた」
⇒転移では「決して」ありません。ご安心を。
 そもそも腹部エコーなど「不必要な検査」と言えます。

 おそらく、ただの「肝嚢胞」でしょう。
 

「緊張のせいか、微熱も続いていて、これも癌のせい?」
⇒全く関係ありません。 
 早期乳癌で「転移を想像する必要」は全くありません。
 

「手術は来年になる予定ですし、1月以上もほおっておいて、大丈夫なのでしょうか?」
⇒早期なので問題ありません。

 
 

 

質問者様から 【質問2】

以前、粘液癌について質問した者です。
再び質問させていただきます。

手術前の検査結果を先日聞きに行きました。
MRIやCT、血液検査などの
結果から、リンパへの転移は無く癌が浸潤している様子も見られないとのことでした。
私のしこりの位置は左胸の乳首の下(少し脇より)にあります。

手術は予定通り部分切除でセンチネルリンパ節生検を行うと言っていました。
粘液癌には、純粋型と混合型があって、私がネットで調べた知識で主治医に質問すると、純粋型だとおっしゃいました。
これは、細胞診の結果で分かったことなのでしょうか?

粘液癌は予後も良く、大人しい癌とのこと。
悪いように考えないようにしていても、
細かい数値や自分の癌がどんな物なのかの詳しい説明がないので、大丈夫なのか心配になります。

また、手術後の取り出した組織を調べないと、癌と確定できないとも言っていました。
ただ良性の確率は3%だから、ほぼ悪性だと。

手術は来年1月の中旬です。
それまで、リンパに転移するのではないかと不安です。
今は拡がりが無くても、しこりの周りに浸潤していっているのではと考えてしまっているせいか、左胸が痛くなります。
1ヶ月の間に転移する可能性や癌が拡がる可能性もゼロではないですよね?

前回と同じような質問になってしまい申し訳ないのですが、手術までの時間をどう過ごしてよいか、毎日気持ちが不安定な状態です。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「主治医に質問すると、純粋型だとおっしゃいました。これは、細胞診の結果で分かったことなのでしょうか?」
⇒細胞診では、そこまで解りません。

 おそらく「画像所見も含めての(担当医の)見解」でしょう。
 

「手術後の取り出した組織を調べないと、癌と確定できないとも言っていました。ただ良性の確率は3%だから、ほぼ悪性だと」
⇒これが「細胞診」での限界なのです。

 通常は、その「3%」が怖くて「細胞診では確定診断」とはしないのです。
 万が一、「手術してみたら、良性だった」では「お互いに困る」のです。
 

「1ヶ月の間に転移する可能性や癌が拡がる可能性もゼロではないですよね?」
⇒ゼロではありませんが「ほぼゼロ」とは言えます。

 
 

 

質問者様から 【質問3】

今晩は。
わかりやく回答していただきありがとうございます。

粘液癌について質問させていただいている者です。

手術前の説明がありました。

内容は、センチネルリンパ節生検、1センチほどのしこりを取るのに1時間。
その後、取った周りの乳房の形を整えるので手術時間はトータル3時間くらいはかかるとのこと。

私の場合、細胞診でクラスⅤの悪性と診断され、主治医の話ですと、粘液癌は針生検で組織検査をすると、粘液が流れ出て広がる可能性があるので、このまま手術でしこりを取ると。

取った腫瘍の病理検査で、術後の治療方法を確定するが、放射線治療になることは確実。
抗がん剤を使う必要はおそらくないだろうという話でした。

これくらいの情報しかなく、切ってみなければどうなるのか分からないことで、手術前に不安を感じています。

田澤先生のご意見を、お聞かせ願えますか?

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

「センチネルリンパ節生検、1センチほどのしこりを取るのに1時間。その後、取った周りの乳房の形を整えるので手術時間はトータル3時間くらいはかかるとのこと」
⇒幾らなんでも長すぎます。

 これは「乳房温存+センチネルリンパ節生検」ですが、「1時間もかかる手術ではありません」
 ○手術時間が長いということは、「それだけ」では済みません。
 「出血量」や「センチネルリンパ節生検の精度」などいろいろな問題がありそうです。
 

「取った腫瘍の病理検査で、術後の治療方法を確定するが、放射線治療になることは確実。」
⇒温存手術をするわけですから、「術後照射は必須」となります。
 

「抗がん剤を使う必要はおそらくないだろうという話でした。」
⇒サブタイプが不明だから、確実なことが言えないのです。

 「おそらく」と言っているのは
①粘液癌だから「大人しいもの=ルミナールタイプ(しかもA)=ホルモン療法単剤で化学療法は不要」で有る確率が高い。
②腫瘍径が「1cm」であり、「センチネルリンパ節生検もおそらく陰性=リンパ節転移もない」早期乳癌である。
 
 以上2点より「抗がん剤は不要」と予測しているのだと思います。
 サブタイプについては、以下を参照してください。
 

◎サブタイプとは?
組織検査(針生検や手術標本)などで以下の3点を調べます。
・エストロゲンレセプターの発現(ER)
・プロゲステロンレセプターの発現(PgR)
・HER2蛋白の過剰発現の有無(HER2)
⇒これらの組み合わせで
●luminal type:(ER陽性、PgR陽性、HER2陰性) ホルモン療法が有効(更に増殖指数Ki67の値が低いAと高いBに分けます)
 ♯luminalA(Ki67低値)ではホルモン療法単独を、luminalB(Ki67高値)には(ホルモン療法に加え)化学療法も行う事が多い
●HER2 type:(HER2陽性のもの) ハーセプチンという分子標的薬と通常の抗癌剤の組み合わせを行う
●トリプルネガティブ:(ER陰性、PgR陰性、HER2陰性)通常の抗癌剤を行う
●トリプルポジティブ:(ER陽性、PgR陽性、HER2陽性)ホルモン療法と分子標的薬と抗癌剤の全てを行う
 ※正式名称はluminal B(HER2タイプ)と言います。

 
 

 

質問者様から 【質問4】

今晩は。
いつも参考にさせていただいております。

引き続き質問をさせてください。

先週、センチネルリンパ節生検で郭清省略となり温存手術が終わったところです。

病理検査の細かい結果は、来月にならないと分かりませんが、今日の診察で粘液癌の非浸潤性だと言っていました。
主治医も粘液癌の非浸潤性は始めてで、普通は浸潤性だが今回は珍しいとおっしゃっていました。

手術前に、非浸潤性の癌だとは分からなかったのでしょうか?
もし、分かっていたら、センチネルリンパ節生検は必要なかったのでしょうか?
手術も終わって、1ヶ月後には放射線治療を行う予定ですが、浸潤性、非浸潤性に関係なくサブタイプによって、ホルモン療法なども決定されるものでしょうか?

 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。

(正式ではないにしろ)「非浸潤癌だとすれば」とてもいい事です。おめでとうございます。
 

「手術前に、非浸潤性の癌だとは分からなかったのでしょうか?」
⇒細胞診しかしていませんよね?

 細胞診ではわかりません。
 

「もし、分かっていたら、センチネルリンパ節生検は必要なかったのでしょうか?」
⇒ガイドライン上「必要」です。

 「センチネルリンパ節生検を省略できる」のは「術前に摘出生検にて非浸潤癌が確定している場合」となります。
 「針生検」は「あくまでもサンプリング」です。
 (摘出生検などで)『病変全体を評価して、病変全体が非浸潤癌と証明されていない限りセンチネルリンパ節生検は省略すべきではない』のです。
 

「手術も終わって、1ヶ月後には放射線治療を行う予定ですが、浸潤性、非浸潤性に関係なくサブタイプによって、ホルモン療法なども決定されるものでしょうか?」
⇒非浸潤癌の場合は「ホルモン療法をするかどうか」だけ(抗癌剤は適応外です)ですが、(必須ではありませんが)参考にはします。

 
 

 

質問者様から 【質問5】

今晩は。
いつもお世話になっております。

今日、術後の病理結果がでましたので、先生のご意見をお聞かせください。

組織型 非浸潤性粘液癌
大きさ 肉眼的(?mm)  顕微鏡的(5×3mm)
割面肉眼分類:分類不能型
脈管侵襲:1y(0), v(0)
リンパ節転移:提出されず
核異型度:Nuclear atypia:Score1 ,Mitosis:Score1ですのでNuclearは1となります。

ER:約80-90%陽性
PgR:約80-90%陽性
HER2は20-30%弱陽性 スコア1と判定 診断対象外ですので参考値となります。

Ki67:5%に陽性

放射線治療25回ということは絶対必要だが、ホルモン治療のノルバデックスを飲むことについては、担当医は必ずではないと、おっしゃいます。

基準は5年飲むが、非浸潤性だし3年くらいか?
はっきりしたことが言えないようで、私の判断で良いということになりました。

副作用の話も聞きました。
そういったことも含め、再発のリスクがホルモン治療をしないことによって、どれくらい変わるのか?

田澤先生なら、どう判断されますか?

 

田澤先生から 【回答5】

こんにちは。田澤です。

pTis(病変範囲が5mm), pN0, luminalA, NG1
全く隙がありません。
完璧と言えます。

「放射線治療25回ということは絶対必要だが、ホルモン治療のノルバデックスを飲むことについては、担当医は必ずではないと、おっしゃいます。」
⇒私も全く同意見です。
 

「基準は5年飲むが、非浸潤性だし3年くらいか?はっきりしたことが言えないようで、私の判断で良いということになりました。」
⇒私であれば、「全く不要」として勧めません。
 

「副作用の話も聞きました。そういったことも含め、再発のリスクがホルモン治療をしないことによって、どれくらい変わるのか?田澤先生なら、どう判断されますか?」
⇒そもそも「再発リスク」は数字に出せない位「微々たるもの」です。

 タモキシフェンによる「子宮体癌のリスク」の方がクローズアップされてしまいます(乳癌の再発リスクがあまりにも低すぎるため)
 私は決して「ホルモン療法を勧めません」

 
 

 

質問者様から 【質問6】

管理番号1873粘液癌についての質問で、お世話になった者です。

また質問させていただきたく、よろしくお願いします。

3月に放射線治療を終え、4月6月と乳腺外科の診察を受けてきました。
視診と触診のみです。

今後は12月にマンモと超音波、CT、腹部エコー、採血も行うとの医師の説明でした。
田澤先生の、QAを拝見しているので、自分の非浸潤性の癌でも、CTや腹部エコーは必要かどうか疑問に思い主治医に質問したところ、要相談ということになり、検査の内容は保留になっています。

私の場合の定期検査は、1年に1回のマンモと超音波で良いのでは?と考えおりますが、今後の経過観察として、どのようにしていったら良いのでしょうか?

 

田澤先生から 【回答6】

こんにちは。田澤です。

5mmの非浸潤癌ですよね?
CTを撮ろうとしたのですか?
とんでもない話です。ルーチン化しているだけで「患者さんの実態を見ようともしない」表れです。

「私の場合の定期検査は、1年に1回のマンモと超音波で良いのでは?と考えおりますが、今後の経過観察として、どのようにしていったら良いのでしょうか?」
⇒あくまでも「私見」ですが…

 質問者のような「非浸潤癌」であれば
「全摘なら」1年に1回のマンモとUS(完全に対側の検診目的となります)
「温存なら」1年に1回のマンモと半年に1回のUS(温存乳房内再発のチェックのため)

 というように分けています。
 ただ、質問者の場合には「5mm」だったので「温存乳房内再発低リスク」として「全的に準じて」もいいような気がします(私であれば、患者さんの希望があれば、そのようにします)

 ◎非浸潤癌では「採血は無用」だし、ましてや「CTは言語道断」です。
(医療被曝や患者さんの負担を真剣に考えてもらいたいものです)





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