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MRIと針生検について

[管理番号:5591]
性別:女性
年齢:47歳
明日MRIと針生検をする予定です。
乳ガン検診で精密検査となり見ていただいたところ、マンモグラフィで石灰化エコーで病変を疑うようなものがあるということでした。
その時はMRIは広がりを見るとの事で針生検は悪性か良性をはっきりさせる為にとの事でした。
先生いわく、もし癌だとしても早期の発見なのであまり心配しなくていいですよとのことなのですが、マンモグラフィとエコーでわかるのでしょうか?
また、石灰化と病変を疑うものが写ったらMRIと針生検をするのは検査としたら普通なのでしょうか?
初めて行った総合病院の乳腺外科なので何かと不安です。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
MRIに対する認識は病院(というか、医師自身)により異なるので注意が必要で
す。
質的診断目的(つまり、癌を疑うべきかどうか)でMRIを撮影するような医師は私
は全く信用していません。
本来、質的診断目的の画像診断はエコーであるべきで、(エコーで疑ったのであれ
ば)「MRI所見がどうであろうと、組織診(針生検)すべき」なのです。『今週のコラム 56回目 超音波で異常所見があるのに、MRIで異常がないから大丈夫。など、とんでもない診療です。』をご一読のこと。
ただ今回の医師は以下のような正しい診療を行っています。
1.MRIは拡がりをみるため
2.悪性か良性かは針生検で行っている。
「もし癌だとしても早期の発見なのであまり心配しなくていいですよとのことなのですが、マンモグラフィとエコーでわかるのでしょうか?」
⇒解ります。
 マンモグラフィーでは石灰化所見のみで(腫瘤としての濃度がなく)エコーでは「乳管内病変(非浸潤癌)」であることが想像されます。
「また、石灰化と病変を疑うものが写ったらMRIと針生検をするのは検査としたら普通なのでしょうか?」
⇒本来は、(もしも、その病変が良性だった場合)「拡がりを見るのは無意味」となるので、「癌と診断がついてから」MRIを撮影するべきです。
 ただし、(早期とは言え)「画像上、癌を強く疑う石灰化(カテゴリー5)など」
であれば、「ほぼ間違いなく癌」として(組織診と並行して)「MRIを撮影する(時間短縮のため)」こともあります。