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MRI検査をしました。

[管理番号:1247]
性別:女性
年齢:46歳
ご相談お願い致します。マンモグラフィーの検査でカテゴリー3という事でエコー検
査の出来る病院でエコー検査を受けました。最初の検査では左側に気になる所がと言
われ精密検査になったのですが、エコーでは気にしていなかった右側が検査が必要と
言われ続けて造影剤を使ってのMRI検査になってしまいました。乳腺症の陰にガンが
ある事があると言われ、今は検査結果待ちの状態です。マンモ→エコー→MRIの流れ
ではやはり乳がんが疑わしいのでしょうか?初めての乳がん検査でこの様な検査まで
進み、とても心配です。口頭のみの説明でお分かりにくいかと思いますが、宜しくお
願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
質的診断(何か所見が有った場合に、それが癌なのかどうなのか?)としてMRIを用
いるべきではない(何の解決にもならない)と思います。
エコーで気になる所見があるのであれば、「MRIなどしても、何の意味もありませ
ん」⇒組織検査(針生検)すべきです。
確定診断はあくまでも顕微鏡診断(組織検査)で行うべきなのです。
MRIはあくまでも画像診断であり、「MRIでの診断は、決して確定診断とはならない」
のです。
これは質問者へ言うべき事ではなく、担当医へ言うべき事なのですが、質問者自身が
「自分の身は自分で守ってほしい」と思うために敢えて記載しました。
「MRIで癌を疑わない」とされて、2年後に「実は癌だった」とされた事例は決して珍
しくはない(このQandAでもありました)のです。

回答

「最初の検査では左側に気になる所がと言われ精密検査になったのですが、エコーで
は気にしていなかった右側が検査が必要」
⇒これは良くあることです。
 検診マンモグラフィーでのFAD(局所的非対称性陰影)カテゴリー3は「よくある所
見」ですが、その9割以上は「何もない」のです。(マンモは立体的な乳腺を潰して
平面としている写真なので、余計な所見が見えてしますのです)
 ただ超音波をすると「マンモでは解らない所見」が見えてくるのです。」
 こう書くと、「マンモよりも超音波が優れているのでは?」と思うかもしれません。
 それは、ほぼ正しいのですが、それについてはトップページのFAQ「マンモとエ
コーの違い」を参照してください。
 
「マンモ→エコー→MRIの流れではやはり乳がんが疑わしいのでしょうか?」
⇒私は診断目的でMRIは決して撮らないので、「担当医」がどの程度「癌を疑ってい
るのか?」は不明です。
 ただ、常識的に言って「本当に、超音波所見で癌を疑う」のであれば、「MRIなど
せずに、組織検査(針生検)をしている」とは思います。
 どちらかというと、「癌では無いとは思うのだけど、組織診(針生検)はやりたく
ない(自身が無い?)ので、取りあえずMRIでもやっておこう」というスタンスだと
思うのですが、「担当医の考えている事」を推測する事は、これ以上困難です。
○結局、癌で無い事を切に願ってはいますが、
 私が危惧しているのは「本当は癌なのに、MRIで(たまたま)良性よりの所見と出
たがために無意味な経過観察となる」ことです。
 本当に「癌の可能性がある」のであれば、「MRIでの判断など危険なだけ」なので
組織診で「確定診断をつける」ことをお勧めします。
 
 「自分の身を守るのは自分」なのです。