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MLLで、外科的生検

[管理番号:6612]
性別:女性
年齢:51歳
去年末に健康診断で、右乳房に石灰の集ぞくがみつかり精密検査要となり今年1月に、大きな病院で精密検査することになりました。
超音波で嚢胞がたくさんありました、粘液のありそうな嚢胞もあちこちいくつかあるようです。
その中の一部乳房上辺りに粘液のある嚢胞が、連なってる部分を穿刺吸引をし、判定不能。
超音波のマンモトームでも分からず境界病変で、良性悪性分からずで、
今週外科的生検することに、なりました。
粘液嚢腫が、他の場所にもあるようですが、胸の上辺りのいくつか連なってる一連を、検査しました。
外科的生検も、その辺りをするそうです。
石灰の集ぞくがあるのですが、ステレオ下マンモトームでなくても大丈夫なんでしょうか?
嚢胞があるから、ステレオ下で無くエコー下だと主治医は、おっしゃっていましたが、エコー下マンモトームで、良いのでしょうか?石灰の集ぞくの場所と、粘液嚢腫様病変がある場所は、近いそうですが、同じかどうかは、わかりません。
石灰の集ぞくあたりめがけて、ステレオ下マンモトームの検査は、しなくて大丈夫なんでしょうか?
エコー下マンモトームしか、していません。
このような状況で、今月、外科的生検する予定です。
外科的生検したら、マンモトームできなくねりますよね?
外科的生検の前に、石灰の集ぞくを、めがけて、ステレオ下マンモトームをしてもらうべきでしょうか?
外科的生検の切除のとき、石灰の集ぞく部分は、切らないと、思います。
石灰の集ぞくの話は、無く、粘液嚢腫様病変の方に話がいっています。
外科的生検前に、石灰の集ぞく部分のステレオ下マンモトーム検査を、して貰うべきですか?嚢腫が、あるから、私がしたエコー下マンモトームのみで、良いのでしょうか?
石灰の集ぞくと、粘液嚢腫様病変MLLが同一の関係のものだったら、エコー下マンモトームになるのですか?
良性悪性はっきり出ず、なので、外科的生検前に、ステレオ下マンモトームしてもらうべきてましょうか?
それから、外科的生検の切除範囲ですが、、怪しい所見が、でていたら積極的に大きく切るけど、怪しい所見も出ていないのに、大きめに切るのはやりすぎになる。
見た目も大きくかわるし、がんでなかったら、私に、悪いからの理由で、周り2cmとか大きめには切らないと言われました。
(私は、貧乳)でも、周り2cmとか大きめに、切らないと、がんを、
見逃すのではないかと、不安です。
怪しい所見もでてない私の様なMLLの外科的生検で先生なら、どうされますか? 他の場所にもにも粘液嚢腫のようなものが、いくつもあるようで、他の切除しない場所の粘液嚢腫の様な所は、外科的生検の後、超音波で、みていくようですが、そのような方向で大丈夫なんでしょうか?そもそも、粘液嚢腫が、他の場所にもあるのに、一連にある箇所のみ、外科的生検するべきでしょうか?
その部分、良性悪性結果でないのだから、まずは、その部分だけでも切って、検査する!で、良いのでしょうか?他の箇所は、検査していません。
(沢山あるからとかで)私は、小児ぜんそく(48年位前でその後無し)が、あったので、MRIは、
避けたいようで、していただけません。
(私は、してほしいと言っている)MRIってがんの広がりを見るんですよね?
しなくて大丈夫なんでしょうか?切除外科的生検の後、することになっても画像的に、広がりとか分かるものですか?外科的生検の時、センチネルリンパ節生検してもらわないと、がんと分かり、再度手術の時、センチネルリンパ節生検できないなら、してもらうように、お願いすべきですか?やりすぎですか?(してくださらないと思いますが)私のような場合先生なら、外科的生検の時、センチネルリンパ節されますか? 外科的生検の途中の、迅速検査はしないみたいですが、していただくべきでしょうか?長々すみません。
分かりにくい内容で、申し訳ありません。
何卒宜しくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
マンモグラフィーで石灰化がある。
そして(マンモでの石灰化の部位らしきところに)エコーで所見がある。
上記状況はしばしば経験します。
この場合に、どちら「エコーガイド(MMTE)か?マンモグラフィーガイド(ST-MMT)か?」を選択するべきかは、その医師の経験によります。
私であれば
 1.明らかに部位が一致している場合には、(より簡便である)MMTEを行う。
 2.(近い部位だが、一致しているのかは不明であれば)「より強い(怪しい)所見」を優先
質問者の場合には、おそらく1(部位的に同一)と考え「細胞診」→「MMTE」と進んだようです。
 そして実際に「鑑別困難 おそらくMucocele like lesion with atypia」となっている以上、まず「間違いなく、石灰化病変と一致」しています。(MLLは石灰化を伴うケースが多いのです)
☆担当医が、このケースで(石灰化を狙ったST-MMTではなく)US所見を基にして「外科的生検」を選択することは正しいと思いますし、私もそうします。
 焦点は、「マージンをどうすべきか?」です。『今週のコラム 134回目 これでADHならば「ADHは確定診断」してもいいのです。(FEAも同様)』を参照のこと
  1.Incisional biopsy
  2.Excisional biopsy
  3.乳腺部分切除(この場合には乳房温存術に準じたマージン)
「石灰の集ぞくあたりめがけて、ステレオ下マンモトームの検査は、しなくて大丈夫なんでしょうか?」
→大丈夫です。
 上記コメント参照
「外科的生検の前に、石灰の集ぞくを、めがけて、ステレオ下マンモトームをしてもらうべきでしょうか?」
→これは単純な話です。
 外科的生検の際に「標本マンモ(摘出した組織をレントゲン撮影して石灰化が無いか確認すること)」すればいいのです。(というか、主治医はそうするつもりだと思います。 確認してみてください)
 ♯ 標本マンモで石灰化を確認すれば、(晴れて)「石灰化の部位と(今回の)エコーの部位が同一であることが証明される」のです。(それであればST-MMTは必要ないですよね?)
「外科的生検の切除のとき、石灰の集ぞく部分は、切らないと、思います。」
→これは質問者の勘違いだと思います。
 もしも、「外科的生検の部位と石灰化の部位が異なる(=標本マンモで石灰化が無い)」場合には、(外科的生検後に)ST-MMTしても問題ありません。
「それから、外科的生検の切除範囲ですが、、怪しい所見が、でていたら積極的に大きく切るけど、怪しい所見も出ていないのに、大きめに切るのはやりすぎになる。」
「がんでなかったら、私に、悪いからの理由で、周り2cmとか大きめには切らないと言われました。」

→これは、いろいろな考えがあります。
 最終的には「患者さんの意向」で決めるべきだと(私は)思っています。
 つまり「最低限にしてほしい」という患者さんと、「心配だから、きっちり大きめに」という患者さんで同じことをしようというのは「不親切」というものです。
「怪しい所見もでてない私の様なMLLの外科的生検で先生なら、どうされますか?」
→最低限「excisional biopsy」とします。
 私としては「マージンをつけたい」と常に思い、まずは「そう勧めます」が、最終的には患者さんの意向に沿います。(上記)
「MRIってがんの広がりを見るんですよね?しなくて大丈夫なんでしょうか?」
→(現時点で)癌の診断ではないので(私も)しません。
「センチネルリンパ節生検できないなら、してもらうように、お願いすべきですか?やりすぎですか?」
→やりすぎです。(癌の診断でない以上、決して行ってはいけません)
 「乳腺を大きめにとる(これは結果として良性であっても許されます)」ことと「センチネルリンパ節生検(癌の診断でない以上、決して行ってはいけません)」は全く意味合いが異なります。
「私のような場合先生なら、外科的生検の時、センチネルリンパ節されますか? 」
→絶対にしません。(これに関しては、患者さんの意向も無関係です。)