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マンモグラフィーカテゴリー4

[管理番号:6261]
性別:女性
年齢:41歳
よろしくお願いします。
市の乳ガン健診で触診結果はカテゴリー1でしたがマンモグラフィーでは左乳房がカテゴリー3FADで精密検査になりました。
病院の外科を紹介してもらい、再度マンモグラフィーを撮影し、超音波もしてもらいました。
その結果は「はっきりしない」とのことでMRI(造影剤使用)をしました。
その後、自分で乳房をよく触ってみると、しこりのようなものを2つ見つけました。
結果を聞きに行くと「合格」と言われました。
説明では、マンモグラフィーはカテゴリー4だけど90%の確率で乳腺繊維症といわれました。
しこりも診ていただきましたが、ひとつは乳腺繊維症でもうひとつは乳腺かなぁと言われました。
今後も健診ではひっかかると思うから、決まったところで診てもらったほうがいいといわれ、他の乳腺専門の病院を紹介されました。
質問①
医師でもしこりは見つけられないことがありますか。
質問②
乳ガンのしこりと乳腺は全然ちがいますか。
私は自分のしこり、乳ガンの模型のしこりと同じに感じました。
質問③
カテゴリー4で生検しなくて良性と判断していいのですか。
次に行くところで
生検をお願いしたほうがいいですか。
良性の確率90パーセントと言われても安心できません。
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
診断(存在診断)には「スクリーニング(マンモ)」と「(存在診断としての)精密検査であるエコーとMRI]に分けて理解してください。
○存在診断
 これは、つまり本当に(ターゲットとすべき)病変が存在するのか? というものです。
 今回最も重要な点は「マンモグラフィーはあくまでも(存在診断の中でも)スクリーニング検査に過ぎない」ということです。
 本来の流れとしてマンモグラフィーで「もしかして、シコリが有る可能性がありますよ」⇒エコー(これはスクリーニングではありません。)で所見無し⇒「マンモでは乳腺の重なりが、シコリ様に見えただけ」と判断します。
 
 ただ、(今回のように)「MRIでも(実際には)シコリが無い事」を確認すれば、(エコーだけで)「シコリが無いと判断するよりは安心」という「より慎重な方法」をとる事があります。(この場合にMRIは存在診断目的となります)
 質問者は「エコーだけでなくMRIでも存在診断」を行い異常無だったのだから、
(スクリーニング検査にすぎない)マンモグラフィーの所見は、無意味となるのです。
★実際に私がこのケースで診療にあたったら、「自分自身でマンモグラフィーの所見の部位を中心に、慎重にエコー」して異常なければ、「異常無」で終了とします。
 ただ、ここで(患者さんが)「マンモで所見があったのにエコーで異常が無いので大丈夫という診断に不安を覚え」のであれば、「それでは、MRIでも(念のため確認しましょう」となります。(こう言ったケースは時々あります)
「質問①医師でもしこりは見つけられないことがありますか。」
⇒上記コメント通りです。
 あくまでも「マンモはスクリーニング検査にすぎない」ということをご理解ください。
 本来はエコーだけでも「異常無」と判断しても良いのですが、(今回のケースのように)「念のためにMRIもして確認する」こともあります。(それで十分です)
「質問②乳ガンのしこりと乳腺は全然ちがいますか。」
⇒その通りです。
「質問③カテゴリー4で生検しなくて良性と判断していいのですか。」
⇒その通り。
 マンモグラフィーは「あくまでもスクリーニング検査」であり、「精密検査である)「エコーやMRIの方が、当然正しい」のです。
「次に行くところで生検をお願いしたほうがいいですか。」
⇒エコーで所見があれば、行った方がいいです。(エコーで所見が無ければ不要です。)