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手術後のリンパ節転移について

[管理番号:4194]
性別:女性
年齢:40歳
はじめまして。
しこり2センチで石灰化あり。
腋下リンパ節に転移2個ありで、11月(下旬)日に左乳房切除とリンパ節郭清をしたものです。
病理検査の結果は、
浸潤性入管ガン
しこり3センチ
広がりが7.7センチ
リンパ節12個取ったうちの3個に転移
核グレード 3
ER 80パーセント +
PGR 20パーセント +
HER2 3+
その後PET検査をしますとのことで、検査をすると胸筋間リンパ節に転移があると言われました。
遠隔転移はなしでした。
抗がん剤治療をはじめるとのことで、本日より入院です。
(1月(上旬)日)
入院前に乳腺エコーと心エコーをしたのですが、
さらに、鎖骨リンパ節に4個の転移があると先ほど言われ、抗がん剤の覚悟を決めて入院しにきたのに、また不安に襲われています。。。
術後1ヶ月ちょっとで、こんなにどんどん増えていくものなのでしょうか。。。??
素人なので、勝手にですが、そもそもあったものではないかと疑問に感じています。
ちなみに、もともとあったものなら手術で取り除いてもらえたのでしょうか??
あってもなくても、胸筋間リンパ節や鎖骨リンパ節の転移は取り除かないものなのでしょうか??
術前のエコーの先生は何個も何個もサイズ測って画像を残してるように思えたのですが、担当医の診断の時には、胸部のMRIの画像をみての説明で、転移2個との説明だったのです。
温存できいましょうと言われて、3日後にお電話で、他の画像も全部見たら、広がりがあるので全摘に変更しましょうといわれたことがあり、ちゃんと画像の確認をしてくれてるのかどうか、術前から少々不安が残るまま今に至ってるので、
もともと転移してたものを、きちんと画像をみてもらえてないのかなとか、病院の内部の事情はわからないですが、連携できてるのかどうかまでも不安に感じております…
この状況、こんなものなのでしょうか??
明日から抗がん剤ですが、今ある転移の癌は、これで消滅してくれるものなのでしょうか?
乳がんは痛みがあまりないような事もききますが、私はしこりがあったときはしこりが、今は自分でしこりはわかりませんが、鎖骨周辺にチクチクというかピリピリというか、痛みがあるので、どんどんまた広がってるのではないかと不安になってます。
私大丈夫なのでしょうか。。。
長文大変失礼いたしました。
どうぞ宜しくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
まず確認したいのは「鎖骨リンパ節に4個の転移」とありますが、用語が正確ではありません。『鎖骨下もしくは鎖骨上のどちら』なのでしょうか?
非常に重要なことです。
「鎖骨下」リンパ節とは所謂「レベル3」リンパ節であり、「手術で(転移が疑われれば)普通に取るリンパ節」です。
 ♯鎖骨上リンパ節は手術で摘出する範疇ではなくなり、放射線照射の適応となります。
「術後1ヶ月ちょっとで、こんなにどんどん増えていくものなのでしょうか。」
「素人なので、勝手にですが、そもそもあったものではないかと疑問」

⇒疑問は当然です。
 鎖骨上リンパ節であれば、仕方がありませんが(手術の範囲外です)「胸筋間リンパ節(Rotterと言います)」や「鎖骨下リンパ節」は当然手術する範囲であり、術前画像診断で「転移を疑う」場合には手術時に郭清しなくてはなりません。
 ○質問者のいうように「もともとあったもので、本来手術時に摘出すべきだったのでは?」という疑問は当然残ります。
「ちなみに、もともとあったものなら手術で取り除いてもらえたのでしょうか??」
⇒その通りです。
「あってもなくても、胸筋間リンパ節や鎖骨リンパ節の転移は取り除かないものなのでしょうか??」
⇒これは違います。
 術前画像診断でリンパ節転移を疑われない場合には「Rotterや鎖骨下リンパ節」は郭清しません。
 ○術前画像診断として、担当医はきちんと「自分で超音波していますか?」それが重要なことです。
「術前のエコーの先生は何個も何個もサイズ測って画像を残してるように思えたのですが、担当医の診断の時には、胸部のMRIの画像をみての説明で、転移2個との説明だったのです。」
⇒(自分で行う)手術患者さんを「自分でエコーもしないようでは…」(それ以上は、敢えてコメントしません)
「この状況、こんなものなのでしょうか??」
⇒そんなことはありません。
 本来、担当医がきちんと「自ら術前にエコーで確認」し、どこまで郭清すべきかをお話すべきなのです。
「明日から抗がん剤ですが、今ある転移の癌は、これで消滅してくれるものなのでしょうか?」
⇒本来は「再手術」すべきでしょう。
 どうしても「手術できない」事情があるのであれば、「放射線先行(できればトモセラピー)」して、その後に「化学療法」すべきです。
 ○通常の術後補助療法(再発予防)ならば、順番として「全身療法(化学療法)」
をしてから「局所療法(放射線)」となりますが、現に局所に腫瘍がある場合の治療では「局所療法(この場合、手術+放射線)」が「全身療法(抗癌剤)」より優先します。
「鎖骨周辺にチクチクというかピリピリというか、痛みがあるので、どんどんまた広がってるのではないかと不安になってます。」
⇒それは無関係です。
 ストレスからくる「ホルモン動態の不安定、ホルモンによる刺激」でしょう。