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リンパ節転移について

[管理番号:1753]
性別:女性
年齢:51才
検査結果の度に打ちひしがれておりましたが、乳がんプラザの存在を知り、同様の患者さん方への先生のお答えを見させていただくことで心身ともに救われておりました。
リンパ節転移数についてです。
現在、
腫瘍径2×1.8
リンパ節転移 + 4個
Eg++.Pg+.Her2+(遺伝子検査中)
グレード1
現段階でステージ3A
質問
CT検査結果はまだですが、今後何個位のリンパ節転移が予想されますでしょうか?
更に、術後の病理検査にて増す可能性も大きいでしょうか?
リンパ節転移が、予後への影響大となると不安でいっぱいです。
リンパネル生検と郭清について、以前他の方にされていた回答も読ませていただいておりますが、自身に置き換えての理解ができません。
人それぞれリンパ節数が異なることは理解できていますが、最初の細胞診での転移が見つかった場合は、医師としては、やはりステージが更に進むと予想されますでしょうか?
腫瘍自体が小さいことで初期と安心材料にしてまいりましたが、リンパ節転移数から腫瘍径に関係なく更にステージが進むと思うと不安です。
48才より2年置きの検診は受けており、ずっと異常なしでしでした。
グレード1、ルミナルタイプということから、長年ゆっくり進行してきた故に、リンパ節転移も多いと考えられますでしょうか?
ステージが進んでも、治療は手術先行でよろしいでしょうか?
主治医からは、現ステージでは、抗ガン剤か手術どちらでもいいと言われましたが、ステージが進むと抗ガン剤先行と言われる可能性もあるで
しょうか? その場合でも、先生なら手術優先とお考えになるでしょうか?
ご回答よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
メール内容からは「超音波でのリンパ節転移が予想される個数が4個」という意味だと思います。

回答

「CT検査結果はまだですが、今後何個位のリンパ節転移が予想されますでしょうか?」
⇒超音波とそれ程変わらないとは思います。
 
「更に、術後の病理検査にて増す可能性も大きいでしょうか?」
⇒それは解りません。
 「増す」ことも「減る」ことも両方あり得ます。
 
「医師としては、やはりステージが更に進むと予想されますでしょうか?」
⇒現時点でcT1c, cN2, cStageⅢAとの判断ですね。
 「更に進む」とは特に思いません。
 
「グレード1、ルミナルタイプということから、長年ゆっくり進行してきた故に、リンパ節転移も多いと考えられますでしょうか?」
⇒ステージは「時間軸」なので、「ルミナールタイプの場合でも、ある程度の時間があればステージは進む」と言う考え方でいいと思います。
 
「ステージが進んでも、治療は手術先行でよろしいでしょうか?」
⇒ステージは無関係です。
 術前化学療法の適応はあくまでも「小さくして温存か?」が唯一無二の理由です。
 質問者の場合には「腫瘍径が小さい」のだから、「術前化学療法は無意味」と言えます。
 ○しかも「luminal type」の場合は「抗がん剤が著効するとは考えにくい」ため「尚更」です。
 
「現ステージでは、抗ガン剤か手術どちらでもいいと言われました」
⇒全く「無意味な」コメントです。
 「ステージと治療の順番は全く無関係」です。
 
「ステージが進むと抗ガン剤先行と言われる可能性もあるでしょうか?」
⇒全く無意味です。
 化学療法は「術前でも術後でも予後に与える効果は同等」であることが解っています。
 「手術できる内に摘出」しておかないと「化学療法が効かない場合」手術不能となってしますリスクがあります。
 
「その場合でも、先生なら手術優先とお考えになるでしょうか?」
⇒「小さくして温存」以外に「術前化学療法」など無意味です。
 「見えない癌細胞を叩く」とか「薬の効果をみる」などの『もっともらしい理屈』を私は認めていません。