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腋窩リンパ節郭清の必要性

[管理番号:1815]
性別:女性
年齢:47歳
田澤先生おはようございます。
いつも見させて頂き参考にさせてもらっています。
今月初めに温存手術をした者です。
初診の2ヶ月前に会社の健診でマンモ、触診をしましたが異常なしでふと横になったときに左胸外側上方に自分でしこりを発見しました。
初診時は8mmのしこりと言われその後細い針と太い針でしこりの一部を取り検査、悪性と診断されました。
その後、CT・MRI・エコーを撮りしこりは7mmリンパ、遠隔転移はないと思われるのでしこりだけ取りましょうと言われました。
その翌週の手術前のエコーで急激にがんの拡がりが大きくなっているとのことでリンパ節を取ります。と言われ手術時に腋窩リンパ節郭清をしました。
このように前回の検査から1週間でがんの拡がりが急激に大きくなることがあるのでしょうか?
画像でなにも写らなかった脇のリンパ節を取ることに意味があったのでしょうか?
お忙しいところ誠に恐縮ですが、主治医にうまく聞けないので教えてください。
宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「腫瘍の増大」と「腋窩リンパ節転移の可能性」は別物です。
「腫瘍が増大している」という理由で(センチネルリンパ節生検をせず)いきなり「腋窩リンパ節郭清」をしたとしたら「誤った治療」と思います。
○あくまでも「画像上、間違いなく転移」と判断しない限り「必ずセンチネルリンパ節生検」が必要です。

回答

「1週間でがんの拡がりが急激に大きくなることがあるのでしょうか?」
⇒乳癌の場合には、それ程の変化は無い筈です。
 
「画像でなにも写らなかった脇のリンパ節を取ることに意味があったのでしょうか?」
⇒「画像で解らない」リンパ節転移も存在します。
 だから「センチネルリンパ節生検」が標準術式なのです。
 いきなり「腋窩郭清」はないと思います。