乳がんプラザ|乳がんの手術は江戸川病院・東京


[管理番号:2975]
性別:女性
年齢:39歳

転移性乳がんで現在ホルモン療法で治療中の妹の事で相談します。

今年4月下旬に対側左脇にしこりを2ヶ所見つけ受診し、おそらく転移のものだろうと言われました。

5月中旬にCTと血液検査をして今後の治療方針を決めます。

2015年8月初旬に乳癌からの肝転移(単発)で左葉切除しまして、現在までの約7カ月間のホルモン療法です。

病歴
2010年7月初旬
右乳がんに対して右乳房切除+センチネルリンパ生検+レベルⅠの一部摘出

病理:浸潤性乳管癌
10mm
n(0/10)
HGⅡ
Iy0
V0
ER(+)、PgR(+)、HER2(-)
Ki67(20%)
術後化学療法:タモキシフェン+リューープリン(4年7ヵ月)

2015年2月 肝転移
2015年4月~7月13日
アバスチン、パクリキタセルを3サイクル

2015年8月10日 肝左葉切除
病理:乳癌からの肝転移
48mm
ES(+)、PgR(-)、HER2(-)
Ki67(5%)

2015年9月下旬からホルモン療法、エキセメスタン、リュープリン

CTはこれからなので、対側腋窩リンパ節の転移単発のみと仮定し以下質問します。

1.対側腋窩リンパ節の転移はどのような治療方法がベストでしょうか?
主治医は残っている最後のホルモン療法を試して効かなかったら抗ガン剤と言っています。

妹は化学治療をできるだけ先延ばししたいと思っています。
積極的局所療法をしたらまたホルモン療法に戻り経過観察という考えです。

2.これから行うCTで他に転移がみられないのであれば積極的に治療をしたいのですが、
切除には意味がありますか?リンパ節はとってもとらなくても生存率に関係しないというのを聞いたことがあります。

また乳癌からのリンパ節転移で根治を目指すなら、切除後→予防的に放射線と抗がん剤、ホルモン療法をしますよね。
この治療は妹には当てはまりませんか?

肝手術は遠隔転移していても単体だったので根治を目指して手術しました。
今回の場合もあきらめないで同じ治療を目指したいのです。

3.妹は侵襲の少ない放射線治療を考えているようです。
リンパ郭清はリンパ浮腫などがあるので避けたいそうです。

リンパ節の放射線治療のメリットデメリットについて教えてください。

4.肝転移切除+ホルモン療法から7ヵ月で転移したことを考えると、病理でPgR(-)はホルモン療法の効果に関係あるのでしょうか。

5.乳癌は抗がん剤が効きやすいといいますが、
妹は肝手術前3クールしかやっておらずこのときは縮小せず抗がん剤が効きませんでした。
私は試す価値があると思うのですが抗がん剤のつらさを考えると強く言えません。
妹の考えである免疫を落とさない、低侵襲の治療、
最後のホルモン剤をとっておく為にも、効率的な薬剤の使い方などありましたら教えて下さい。

 

田澤先生からの回答

今日は。田澤です。

再発率が「僅か5%でも、決してゼロではない」とはいえ、「ステージ1ルミナールAでの肝転移」、お気持ちお察しします。
それにしても「乳癌の肝転移で、肝切除」とは少々驚きました。
ただ、そこまでしたのであれば、「腋窩リンパ節転移を手術しない手はない」と単純に思います。

「1.対側腋窩リンパ節の転移はどのような治療方法がベストでしょうか?
主治医は残っている最後のホルモン療法を試して効かなかったら抗ガン剤と言っています。」
→肝切除したくらいなのだから、「腋窩郭清」でしょう。
 

「積極的局所療法をしたらまたホルモン療法に戻り経過観察という考えです。」
→本当の「積極的局所療法」は「手術」です。

 やみくもに放射線照射をするよりは「腋窩郭清」がいいでしょう。
 

「2.これから行うCTで他に転移がみられないのであれば積極的に治療をしたいのですが、切除には意味がありますか?」
→最も効果的な「局所療法」であることに間違いありません。
 

「リンパ節はとってもとらなくても生存率に関係しないというのを聞いたことがあります。」
→QOLを考えた際に「局所制御は重要」だと思います。
 

「この治療は妹には当てはまりませんか?」
→それでいいとお見ます。
 

「リンパ郭清はリンパ浮腫などがあるので避けたいそうです。」
→「局所制御を誤る」と、それこそ「腋窩リンパ節そのものが強烈な浮腫の原因」となります。
 

「リンパ節の放射線治療のメリットデメリットについて教えてください。」
→メリットは「局所制御の可能性」、デメリットは「やはり浮腫の可能性」です。
 

「4.肝転移切除+ホルモン療法から7ヵ月で転移したことを考えると、病理でPgR(-)はホルモン療法の効果に関係あるのでしょうか。」
→誤解しているようです。

 このリンパ節転移は「肝転移から」ではなく、もともとの「原発巣から」の転移です。
 

「5.乳癌は抗がん剤が効きやすいといいますが、妹は肝手術前3クールしかやっておらずこのときは縮小せず抗がん剤が効きませんでした。」
→タキサンが無効だったとしても、「アンスラサイクリンが効く可能性」があります。
  

「効率的な薬剤の使い方などありましたら教えて下さい。」
→病勢が進行してしまった後だと、「使える薬剤が限られて」来ます。

 その意味では、もしも「腋窩リンパ節だけ」であれば、私であれば

 「腋窩郭清」⇒アンスラサイクリン(ECx4)⇒カペシタビン内服で維持 
 ♯放射線照射をすべきかどうかは迷うところです。





「 乳がん Q and A 」直近の更新









サイト内検索

記事や皆様の質問の検索には、「サイト内検索」を使用してください。

例)乳がん しこり
例)脇の下 しこり
例)しこり 痛み
例)線維腺腫 (←誤字に注意)
例)乳腺症

*検索したい文字を正確に入力してください。
「石灰化」で検索したい場合…
(○)石灰化
(×)石灰か *「か」だけ「ひらがな」になっている。
(×)せっかいか *「ひらがな」になっている。



乳がんや乳腺の疾患に関する質問を受け付けています。

乳がんや乳腺の疾患に関する質問はこちらかどうぞ。