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ルミナールBでの化学療法

[管理番号:5643]
性別:女性
年齢:48歳
始めまして宜しくお願い致します。
8月に乳がん告知を受けから、こちらのコーナーを拝読させて頂き、参考にさせてもらってます。
9日中旬に左乳房温存手術を行いました、
以下が病理検査になります、
大きさ2.2cm 浸潤径2.2cm
充実腺管癌
リンパ節転移無し(センチネルリンパ節生検)
遠隔転移無し
ER97.2% PgR97.7% HER2陰性
ki67 31.1%
ルミナールB
核グレード1(核異型2点、核分裂像1点)
断端陽性 非浸潤癌 乳管に一箇所 露出無し
今後の治療
放射線治療25回?追加5回
ホルモン注射5年間(薬剤未定)
ホルモン内服10年間(薬剤未定)
と言われましたが、ルミナールBに対しては抗がん剤治療が適用されると思いしたが、主治医からは、抗がん剤治療の話は一切ありませんでした、
田澤先生のコラム98回以降を拝見させて頂きました、オンコタイプの選択もありますが、
高額の為に受ける事が出来ません。
質問ですが、
1)田澤先生の治療法、薬剤等のご意見をお聞かせ下さい。
2)臆測で構わないので、主治医が抗がん剤治療を選択しない理由は何故なんでしょうか?
3)抗がん剤治療した場合の上乗せは何パーセントぐらいでしょうか?
4)断端陽性は局所再発のリスク要因にはなるが、転移再発のリスク要因にはならないでよいのでしょうか?
宜しくお願い致します。
今週のコラム 98回目 ♯このグレーゾーンを「AとBに分ける」ためにOncotypeDXがあるのです。
今週のコラム 99回目 ★グレードは「参考程度」ということでいいですね?
今週のコラム 100回目! 「若いから」抗ガン剤をしましょう。は過ちなのです。
今週のコラム 101回目 (Ki67が20代はluminal Aの可能性が圧倒的に高く)本当に「Aなのか、Bなのか迷うのは30代以降」と言えるのです。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
質問者は今週のコラム98~101を見ていただいているようなので話は早いですね。
101回目の表をご覧いただければ、お解りになるように(Ki67が)「30代前半は低リスクが多い」のです。
ただ、その結果をもってして「Ki67=31はルミナールAです。化学療法は不要です」ということはできません。(不利益を被る可能性があるからです)
「1)田澤先生の治療法、薬剤等のご意見をお聞かせ下さい。」
⇒上記コメント通りです。
 質問者がOncotypeDXをしないという事なので…
 化学療法(TC)を勧めざるを得ません。
 
「2)臆測で構わないので、主治医が抗がん剤治療を選択しない理由は何故なんでしょうか? 」
⇒(おそらく)
 1.リンパ節転移なし
 2.核グレード1
「3)抗がん剤治療した場合の上乗せは何パーセントぐらいでしょうか?」
⇒これはルミナールAかBか解らないので不明です。
「4)断端陽性は局所再発のリスク要因にはなるが、転移再発のリスク要因にはならないでよいのでしょうか?」
⇒そういうことです。
 それは次の一文に全てがあります。
 『乳房内再発は、その時点で全摘することで(最初から)全摘したのと予後は変わらない』
 ★つまり(万が一)「乳房内再発がおきたら、(その時点で)全摘すればいい」のです。