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リュープリンの上乗せ効果について

[管理番号:2443]
性別:女性
年齢:52歳
左乳房浸潤性乳管がん
ステージI
悪性度 グレード1
腫瘍径 術前MRI 1.3cm
ER +(98.7%)  PgR +(99.8%)
Ki67 術前 21% 術後16.3%
HER2 陰性 (1+)
センチネルリンパ生検 - (0/3)
脈管浸潤 無
異所性子宮内膜症の持病あり
11月に手術(本人の希望で全摘)をし、現在、タモキシフェン(ノルバデックス)の服用のみで治療しています。
以前から『根治の可能性を1%でも上げる治療があるなら受けたい』と主治医の先生にお願いしていたところ、リュープリンの使用を提案していただきました。
乳がんプラザでも再三、田澤先生がご回答されているように、主治医からも年齢や、リスクの低さから言っても(化学療法は受けていない)私の場合、リュープリンの上乗せ効果があまりない、ということは聞いていますが、同時に『「有意な上乗せ効果」は期待できないけど、上乗せ効果がゼロというわけではない』、対側の乳がんの発生抑制は期待できるので、希望するならやってみましょう」、と言われ、現在検討中です。
タモキシフェンを術前一ヶ月、術後現在で約2か月半続けていますが、1月から生理がなくなりました。
「わずかな上乗せ効果と対側の乳がん発生抑制」に関し、特に、対側の乳がんの発生抑制に関し、田澤先生のご見解をおきかせいただけますでしょうか?
先生も、「1%でも根治の可能性を上げたい」という場合、やはりリュープリンは選択肢と考えられますでしょうか?
また、日本人の一定割合で、タモキシフェンが効かない人がいると聞きましたが、その対策の意味でタモキシフェンとリュープリンの併用は有効と考えられますでしょうか?(タモキシフェンの副作用が今のところ、生理の停止と目のかすみと少ないので、効いているのかどうかという不安もあります。)
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「わずかな上乗せ効果と対側の乳がん発生抑制」に関し、特に、対側の乳がんの発生抑制に関し、田澤先生のご見解をおきかせいただけますでしょうか?」
⇒「タモキシフェン単剤」と比較して「気休め」程度だと思います。
 
「先生も、「1%でも根治の可能性を上げたい」という場合、やはりリュープリンは選択肢と考えられますでしょうか?」
⇒年齢的には勧めません。
 
「また、日本人の一定割合で、タモキシフェンが効かない人がいると聞きましたが、その対策の意味でタモキシフェンとリュープリンの併用は有効と考えられますでしょうか?
⇒本当に気になるなら、(念のためにLH-RHagonistをやっておくという発想ではなく)「CYP2D6検査をしてしまう」のはどうでしょうか?
○私は「効果が実証されていない」のに、「もしかすると」などの理由で行う事には反対です。
 治療は全て「副作用」があります。 念のために「血圧の薬を飲む」人はいませんよね?