乳がんプラザ|乳がんの手術は江戸川病院・東京


[管理番号:329]
性別:女性
年齢:40歳

三か月前にマンモとエコーの検診をして異常がなかったのですが先週しこりがあることに気づき慌てて病院に行きました。

おそらく、のう胞と言われましたが注射器で細胞をとったところ細胞が液状じゃないから癌の可能性もあると言われました。

しこりは左胸横下にあり2センチはあります。

しこりは急にできるものですか?

がんの疑いはありますか?

結果まで怖くて質問しました。

悪性か心配です。

 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 「3カ月前にマンモとエコーで異常なし」だったのに、「急に2cmのしこり」ができたのであれば御心配はお察しします。

回答

「おそらく、のう胞と言われましたが注射器で細胞をとったところ細胞が液状じゃないから癌の可能性もあると言われました。」
⇒可能性としては、いくつか考えられます。

「おそらく、嚢胞」
⇒(超音波像で)「円または楕円形で境界明瞭、内部均一」となります。

「中身が液体ではない」
⇒「(内容物が固まり固形化した)濃縮嚢胞」「(中身が非常に均一な)線維腺腫」「嚢胞内腫瘍(但し、嚢胞とは超音波で区別がつく筈ですが…)」などもありますが

採取されたものが「粘液」である場合
⇒「粘液瘤様腫瘍 Mucocele-like tumor:MLTと略す」は中身が「粘液」である腫瘍です。
 「粘液癌」も候補に挙がります。(超音波像が「嚢胞に間違われ易く」中身は粘液となります)
 

「しこりは急にできるものですか?」
⇒この場合は「本当に急にできるもの」と「実は(以前から存在していたが)超音波で(見落とされたり、または嚢胞と誤診され)スルーされていたもの」の可能性があるのです。

「本当に急にできるもの」としては、

  1. (乳腺症などに伴う)「嚢胞」です。突然「2~3センチのしこり」として出現します。
     ただ、「(炎症性のどろっとしてはいるものの)基本的に液体であり、」今回のケースとは異なる気がします。(結構、痛みを伴う事が多い)
     
  2. 葉状腫瘍 これは増殖スピードが高いものは「急にできたような感じ」となります。
     ただ、エコー像で「嚢胞」と間違われる事は無いので今回のケースとはやはり異なります。

 
 「実は(以前から存在していたが)超音波で(見落とされたり、または嚢胞と誤診され)スルーされていたもの」としては「代表格」が粘液癌なのです。
 

◎気をつけなくてはならないのは、「粘液癌」です。
 「小さいうちは」超音波で「嚢胞」として見逃されることも多く、「大きくなり、触知するようになって」急に大きくなったように発見されることがあります。

 
 

 

質問者様から 【質問2】

2センチくらいのしこりがあって検査したところ乳がんという事で連休前の4月27日に大学病院を紹介されました。

そこで大きな針みたいのでパチンという刺激がある検査をしてまた連休あとにエコー、マンモ、CTの検査をします。

ちょっと心配なことに今気が付きましたがしこりが触った感じ倍以上大きくなっている気がします。

急に大きくなるなんてありますか?

心配になって質問しました。

 

田澤先生から 【回答2】

 こんにちは。田澤です。
 大学病院で「針生検」をされた様です。
 それでは回答します。

回答

「しこりが触った感じ倍以上大きくなっている気がします。急に大きくなるなんてありますか?」
⇒心配ありません。
 腫瘍が大きくなった訳ではありません。

 乳癌は(どんなタイプであれ)急激に大きくはなりません。
 勿論、「針生検の刺激で増大した」訳でもありません。
 

★腫瘍もしくは周囲の血管から「出血」して「腫瘍周辺に」血腫(血の塊)を形成したため「大きくなったように感じる」だけです。
 いずれ(血液は)吸収されるので、心配ありません。

 
 

 

質問者様から 【質問3 健側について】

性別:女性
年齢:48歳?

何度も申し訳ありません。

5月の終わりに職場での検診を受けました。8月に病院で術後の検査を受ける予定なのですが術後1年であるものの昨年受けた超音波検査より1年以上経過してしまうためとりあえず職場の検診を受けました。

健側の結果ですが、「低エコーの疑い、4.6×2.0ミリ」で要精密検査ではなく1年後再検査でした。検査技師さんは、「医師ではないからはっきり答えられないが、癌ではないと思う、これを癌と判断する人はいないと思うよ、でも何かあるからこれから大きくなるか観察していって、8月の検査で見てもらってね」と言われました。

また癌!と思うととても不安です。8月ではなくすぐ再検査した方がいいのでしょうか?以前低エコー→良性→癌だったという判断だったので、低エコーという表現におびえています。

遺伝性の乳がん全体の10%~15%とききます。遺伝性の方で両側になる人は40%と見た気がします。数字でいうと100人乳がんがいて遺伝性は15人、そのうち両側になる人は6~7人、両側乳がんは全体の5%ぐらいだとすると5人ぐらい。両側になる人はほとんど遺伝性の人だと思っていましたが(そんなに単純なものではないとわかっていますが)この考えはちがいますか?両側乳がんは全体の5%、そんな少しの確率に自分ははいらない、と言い聞かせても毎日毎日考えてしまいます。

もちろん検査は受けていきますが、ブログなどみると結構前々から何かあるとわかっていたので癌と診断されたときは末期だったとみると不安です。

よろしくお願いします。

 

田澤先生から 【回答3】

 こんにちは。田澤です。
 「健側についての不安」ですね。
 術後には「対側乳癌の発生」には十分気を付けなくてはならないテーマです。

回答

「低エコーの疑い、4.6×2.0ミリ」
⇒この大きさでは画像診断だけで「癌と診断」することは困難です。
 逆にいうと「癌ではない」と診断する事も難しいのです。

 だから「経過観察」となる。
 それに異議を唱える訳ではありませんが、「本当に早期発見」を目指すのであれば、(癌らしいものだけを針生検するのではなく)『癌ではないと言いきれないものは、(患者さんの了解の上)全て針生検する』という姿勢が必要です。
 

 私であれば、「4.6×2.0mm」
⇒(明らかな嚢胞や扁平で楕円形のきれいな線維腺腫とは言い切れないものは)針生検をして「決着をつける」という立場にいます。(勿論、患者さんの了解が前提です)
 そういう姿勢でなければ、(患者さんの利益になる)『本当の意味の、早期発見』はできないのです。
 

「8月ではなくすぐ再検査した方がいいのでしょうか?」
⇒(超音波検査をして経過をみるだけなら)こんな短期間では意味がありません。

 「小さくても、是非針生検してもらいたい」という意志であれば、受診する価値はあります。
 ご本人が、「どこまで確定診断を望むのか?」にかかっているのです。
 

「遺伝性の乳がん全体の10%~15%とききます。」
⇒もう少し低い(5~10%程度)だと思います。

 しかしあくまでも欧米でのデータであり、日本では「遺伝子検査」がすすんでいないので良く解っていません。(遺伝性疾患にかんしては人種間での相違が結構あります)
 私が診療していても「家族歴やご本人の病歴により」遺伝性乳癌の可能性が高そうだ。と思う事もしばしばあります。

 ただ、保険診療ではないため「費用も高額」であり、何よりも「もしも遺伝性と解ってしまった場合の問題」もあります。
 

「両側になる人はほとんど遺伝性」
⇒これは誤りです。

具体的に数値を示すと
100人の乳癌の内
95人が「非遺伝性」⇒(6.8%が両側発生)⇒6.46人
5人が「遺伝性」 ⇒(23.7%が両側発生)⇒1.185人
となります。

 つまり、両側乳癌の中の84%は「非遺伝性」なのです。





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