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抗ガン剤選択について

[管理番号:625]
性別:女性
年齢:46歳
初めまして。現在抗ガン剤をするか考えてきてくれと言われどうしたらいいのか分から状態です。
ステージ2b 2.5cm センチネル1/3 硬がん グレード2 kiー67 29%
ホルモンレセプト 強プラス her2(-) リンパ 血管浸潤1
術前検査でリンパ節転移はないと言われ抗ガン剤も必要ないとの事でしたが、センチネルで発見しリンパ節を郭清しました。
転移が見つかったにで抗ガン剤の選択を迫られています。
しない場合はホルモン剤と注射で卵巣機能をストップさせるとか?
出来れば抗ガン剤したくありません。でも転移が怖いです。
ネット情報は抗ガン剤を選択してる人が多くて、、、。
アドバイスよろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 pT2(25mm), pN1, luminal(Ki67=29%)
 ki67の値が29%だと、(現在の基準値からは)luminal AとBの境(一般的には、ややBより)あたりでしょうか?
 Luminal Bと考えると「化学療法の併用」が一般的ではあります。

回答

「転移が見つかったにで抗ガン剤の選択を迫られています」
⇒本来「リンパ節1個」がプラスだということで「化学療法の適応が決まる」ものではありません。
 あくまでも「サブタイプを中心」に考えるべきものです。
 ルミナールAの場合は「ホルモン療法単独」、ルミナールBの場合は「ホルモン療法+化学療法」
 但し、現実として「リンパ節転移陽性」だと、リスクが上昇し「化学療法の併用による上乗せ効果」が5%上昇します。
 ○質問者のケースだと「10年生存率」が「ホルモン療法単独で10%上昇」ここに更に化学療法を上乗せすると「更に10%上昇」します。
 
「しない場合はホルモン剤と注射で卵巣機能をストップさせるとか?」
⇒ホルモン療法単独の場合には
 タモキシフェン内服+LH-RHagonist皮下注(化学療法を検討するような、閉経前乳癌には有効性が証明)を行います。
 
「出来れば抗ガン剤したくありません。でも転移が怖いです」
⇒ルミナールタイプなので(AにしろBにしろ)内分泌療法単独でも許容範囲だと思います。
 ただし、「10年生存率を10%上昇させる」事が、「自身にとって、どうなのか?」最終的に決めるのは自分です。
 
 

 

質問者様から 【感想2】

田澤先生、お忙しい所迅速にお返事頂き感謝します。
乳首の陥没に異変を感じ受診した所、乳腺炎だろうと言われてたのが乳がん、リンパに転移なくて良かったね~抗ガン剤必要ないよと言われセンチネル転移あり、そしてどうするか選択してと、、、。喜んだり奈落に突き落とされたり、、、。正直気持ちがついていかず吐きそうなくらい辛いです。
ルミナールbで転移があっても抗ガン剤受けない人は少ないのかな~とか、受けなかった人は転移する人が多いのかなと気になるのですが、田澤先生の答えを 聞く勇気がありません。今残ってる小さな希望まで消えそうで、、。
自分では選べないし考える元気もないので主従医の判断に委ねたいと思います。
ありがとうございました。