乳がんプラザ|乳がんの手術は東京の江戸川病院乳腺外科|ブログ


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先月左胸に腫瘍が見つかり温存手術をしました。もうすぐ25回の放射線治療をする予定です。トリプルネガティブなのでその後の治療は抗がん剤(UFTカプセル)しかないらしく次回の受診までに考えてくるように言われております。先生の見解ををお聞きしたくメールしました。

* 浸潤性アポクリン癌(2.7×1.9)と乳房脇に1~2ミリの前がん病変あり二か所摘出
                  
*ステージⅠ

*センチネルリンパ節生検 陰性
 
*女性ホルモン依存性 なし

*HER2 なし

*治癒率 90%

*骨シンチ 異常なし

アポクリン癌は大人しいタイプの癌らしいですが抗がん剤の有効性のデーターが少ないらしいのと(ネットで見る限りでは)ステージⅠで抗がん剤を使うべきか?私としては使いたくありません。
主治医はトリプルネガティブですからね…
と 仰います。
ちなみに15年前に上皮内癌で子宮を全摘しております。

宜しくお願い致します

 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。

 アポクリン癌の術後補助療法
 これについては確かに定まったものはありません。

参考になる基準として
○St.Gallen国際会議2009 ではトリプルネガティブの中での予後良好群として「髄様癌、腺様嚢胞癌、アポクリン癌」となっており、「リンパ節転移無」ならば「化学療法不要」となっています。
○これがSt.Gallen2013では「髄様癌、腺様嚢胞癌などの…」とアポクリン癌が、この群から外れています。
♯この4年間で「アポクリン癌についての新たなエビデンスは無い」筈なのですが、おそらく「アポクリン癌が他の2つ(髄様癌や腺様嚢胞癌)に比べて症例数が多い」事が関係していると思います。

回答

「トリプルネガティブなのでその後の治療は抗がん剤(UFTカプセル)しかない」
⇒これは「誤り」です。

 もしも化学療法をやる場合には、アンスラサイクリンかタキサンが標準療法です。
 UFTは「術後補助化学療法として唯一日本で承認されている」経口抗がん剤ですが、「アンスラタキサン以前の過去の標準療法である」CMF(アンスラでもタキサンでも無い点滴治療)と同列の効果です。
 乳癌学会では推奨度はC1となっています。

 ○主治医も勿論その事はご存知の上だとは思いますが…
 主治医の頭の中には「アポクリンでリンパ節転移無だから、点滴抗がん剤をするまでもない」経口抗がん剤ならば、それ程つらくないからバランスがとれるかな?との思いがある。と思います。
 

◎私であれば…
 特に化学療法は勧めません。
 一応「選択肢としてはある」という情報は提供しますが、積極的に勧める事はしません。
 おそらく不要(化学療法をする事による上乗せ効果が殆ど無い)と思われるからです。





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