乳がんプラザ|乳がんの手術は東京の江戸川病院乳腺外科|ブログ


[管理番号:4016]
性別:女性
年齢:50歳

いつも田澤先生のご丁寧な回答に感銘しております。
宜しくお願い致します。

11月(上旬)日 左乳房温存手術を受けました。

術前のCT MRI等の検査等にはリンパ節転移所見はありませんでした。

しこりも1cmか1.5cmとの説明でした。

術中迅速診断においては、リンパ節転移認められなかった為、リンパ節郭清は行われませんでした。
術後の病理結果により以下の事が分かりました。

 腫瘍の大きさ 25×12×7mm
 核グレード  1
 リンパ管浸襲 ly-(D2-40) 静脈浸襲 v-(EVG、CD31)
 断片 皮膚側(-) 筋膜側(-) 乳頭側(-) 側方(-)
 リンパ節転移 (+) Total(1/3)Sentinel LN(4mm)
 N因子 pN1(同側 LEVELⅠ・Ⅱ可動)
 規約分類 pT2
 UICC 7tH PN1a 2mm 少なくても1個)pR0 Stage Ⅱb
 
 エストロゲン受容体 60%
 プロゲステロン受容体 80%
 HER2 1+ Ki67 17.2%

質問事項 
①私のタイプはルミナールAでホルモン療法が主だと思いますが、リンパ節転移ありの為 抗がん剤を先生から薦められています。
必要でしょうか。

②手術では取らなかったリンパ節転移部は再手術して取る必要な無いのでしょうか(放射線治療で大丈夫ですか)
③オンコタイプDX検査を受けるべきですか。

術前と術後の結果がかなり違い混乱しております。

ご回答宜しくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

ここで重要なポイントは
1.術後補助療法としてルミナールAでは「リンパ節転移の有無にかかわらず」抗ガン剤は無効である。
  ♯4個以上転移がある場合は考慮します(高リスクと考え)が、pN1(3個以下)では無条件で不要です。
2.肉眼的転移(転移径>2mm)があった場合に、術中なら追加郭清するのが一般的  ♯術中迅速診断で不明で、微小転移(転移径≦2mm)が後日判明することは時々ありますが、肉眼的転移が判明することは稀と言えます。
   微小転移ならば(結局、追加郭清は省略となるので)いいのですが、肉眼的転移が見つかった場合には対応に苦慮することとなります。(因みに私自身は一度もこのケースはありません)

「①私のタイプはルミナールAでホルモン療法が主だと思いますが、リンパ節転移ありの為 抗がん剤を先生から薦められています。必要でしょうか。」
⇒不要です。

 上記コメント1の通りです。(Oncotype DXを試しに行うと「上乗せがない」ことが解ると思います。)

「②手術では取らなかったリンパ節転移部は再手術して取る必要な無いのでしょうか(放射線治療で大丈夫ですか)」
⇒上記コメント2に示した通りです。

 通常は「迅速診断で転移無⇒永久標本で肉眼的転移」というケースは稀です。
 ただ、ACOSOG Z0011という臨床試験結果を根拠に2014年のASCOのガイドラインでは、(そもそも)「センチネルリンパ節転移2個以内ならば、腋窩郭清を省略すべき(放射線照射が前提)」としているので、放射線照射で十分かもしれません。

 ○日本では(江戸川病院も含め)「肉眼的転移=追加郭清」という施設が一般的だとは思いますが、上記考え方からは「放射線照射」でもいいとは思います。
  ただし、ここで重要なのは画像所見(特に超音波所見)です。
  術前診断では、当然「リンパ節腫大は無かった」とは思いますが、今後も(ホルモン療法で3カ月に1回通院するわけだから)『責任をもって、主治医自らのエコー検査を3カ月に1回』行ってもらいましょう。

「③オンコタイプDX検査を受けるべきですか」
⇒受けるまでもありません。 Ki67=17%では「ルミナールB=化学療法による上乗せ有=RS>30」となる可能性は殆どありません。
 ♯ 『今週のコラム53回目 Ki67が「30未満」ならホルモン療法単独、Ki67が「30以上なら、Oncotype DXを推奨」しています。』を参照してください。

 
 

 

質問者様から 【質問2】

先日は、迅速かつご丁寧な説明を本当に有難うございました。
前々から不安に思っていた事を再度質問させていただきます。

①術後のセンチネンタルリンパ節に転移1個/3個の場合、他のリンパ節転移も疑った方が良いのか。

②田澤先生のご回答で、今後は超音波診断が重要とのことでした。
実は、昨年度に2回もマンモやエコー検診をしています。
その際、乳腺炎と診断されました。
(他の2ヶ所の診察機関)
10ヶ月後の今年の検診と自己検診でしこりを見つけました。
(術後診断2.5センチ)1年以内でこんなに大きくなるのか?昨年度の検診で既に癌はあったのでは?
その時に見つけて貰えれば早期発見になったのでは?と今も不信感が消えません。

今の主治医を疑う訳では無いのですが、時間にいつも追われていて検査結果もこちらから聞かないと答えて下さらないのです。
名医の田澤先生に超音波診断をして頂く事は可能でしょうか?

③抗ガン剤治療をしなかった場合、再発予防の為、ホルモン療法の他に樹状細胞免疫療法も考えています。
田澤先生は、免疫療法をどのようにお考えですか?

再発の事を考えると夜も眠れません。

お忙しい中申し訳ありませんが、ご回答宜しくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「①術後のセンチネンタルリンパ節に転移1個/3個の場合、他のリンパ節転移も疑った方が良いのか。」
⇒疑いません。

「超音波診断をして頂く事は可能でしょうか?」
⇒大丈夫です。

 メディカルプラザ市川に予約をするといいでしょう。

「免疫療法をどのようにお考えですか?」
⇒残念ながら、現時点で「乳癌に使えるような」免疫療法はありません。

 「発想自体は素晴らしい」治療法ですが、「実際の効果は(現状)全く無い」と考えてください。

 普通にホルモン療法を行えばいいのです。





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