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病理結果と今後の治療について(抗がん剤治療が必要か悩んでいます)

[管理番号:1723]
性別:女性
年齢:40歳
10/30に乳房温存手術とセンチネルリンパ節生検、センチネルに転移+5mmだったため、リンパ郭清レベル2まで郭清しました。
病理結果がでて、今後の治療について、CEF療法1クール→ホルモン療法5年
(放射線については非照射による乳房部分切除の安全な実施に関する研
究に参加するかどうか検討中です)
と説明をうけましたが、抗がん剤治療について不安がありご相談です。
病理結果
pT1b 8×7mm
g +
f +
ER +;>90%
PgR +;>90%
HER2 score0
Ly ?
V ?
Nuclear grade1
pN1 1/8
約8×7mm大の結節をみとめ、組織学的には硝子化や繊維化をともないな
がら、核小体が明確となり軽度大小不同を示す異型細胞が、二層性をか
いて不整な管状~胞巣状構造を取り増生。ICL様の構造も散見。Invasive
ductal caarcunomaで papillotubular carcinoma由来の scirrhous
carcinomaと考える。FocalにDCIS成分も認められる。
腫瘍細胞はER,PgR,はいずれもびまん性に陽性、HER2 score0。
Nuclear grade(atypia2+mitosis1)、MIB-1 最強点で約10%
リンパ感侵襲(D2-40)および静脈侵襲(EvG)は、いずれも陰性。
切除断片は陰性
リンパ節はセンチネルリンパ節(1/1)腋窩上部(0/4)腋窩下部(0/3)
病院では、抗がん剤治療(3ヶ月程度)をすると説明を受けましたが、
副作用が心配で、できれば避けたいと思っています。
このような病理結果の場合やはり抗がん剤治療が必要なのか、また他に
どのような治療が考えられるのか、ご意見をお聞かせください。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
抗がん剤は不要と思います。
少なくとも当院では「抗がん剤治療を検討」さえしない状況と言えます。
pT1b(8mm), pN1(1個), luminalA(Ki67はカウントしていませんが、核グレードの中
のmitosis1より)
「luminal A」は「ホルモン療法単剤」が基本です。
これに「化学療法を上乗せする条件」としてSt.Gallen 2015では「リンパ節転移4個以上」となっています。

回答

「このような病理結果の場合やはり抗がん剤治療が必要なのか」
⇒不要です。
○私であれば「全く、化学療法で悩まない」状況です。
 
「また他にどのような治療が考えられるのか」
⇒タモキシフェン単剤です。