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抗ガン剤について

[管理番号:1703]
性別:女性
年齢:50歳
いつも、拝読させております。他の方へのご返答から力と希望をいただいております。
ルミナルA.ルミナルB(Her2陰性)の場合の抗ガン剤アンスラサイクリン+タキサンであること、その13パターンについても過日、細かくご回答されておりましたので、そのことを受けての質問です。
13パターンから選択される際の決定の要因は何でしょうか?
例えば、FEC→DTX となった場合、他のパターンより効果が得られると判断される理由は何でしょうか?
腫瘍の浸潤径 、リンパ節転移、悪性度…等が考慮されるのでしょうか?
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「アンスラサイクリン」+「タキサン」の組み合わせについてですね。

回答

「13パターンから選択される際の決定の要因は何でしょうか?」「腫瘍の浸潤径 、リンパ節転移、悪性度…等が考慮されるのでしょうか?」
⇒「担当医の好み」と「通院に対する患者さんの考え方(毎週投与と3週毎投与)」によります。
 ○まず「アンスラサイクリン」の選択について
  ECとACは同等
  FECx6回とACx4回は同等
  上の2つの事実から「FECを選ぶ医師」はいない様な気がしますが、事実はそうではありません。
  ♯歴史的に「FEC療法の信頼度」は高いため、いまだにFECを信望する医師は多いのです。
 
 ○次に「タキサン」の選択について
  weeklyPTX(毎週投与のパクリタキセル)とtriweekly DTX(3週毎投与のドセタキセル)は同等
  ♯トリプルネガティブにはweeklyPTXの方がいいというデータはあります。
  これにより、「毎週通院は大変」という人はtriweekly DTXを選択し、「副作用を抑えたい」と言う人にはweeklyPTXが勧められます。
 
 つまり、この組み合わせです。
 「アンスラ」が先か「タキサン」が先かは「一定の見解」はありません。