乳がんプラザ|乳がんの手術は東京の江戸川病院乳腺外科|ブログ


[管理番号:4035]
性別:女性
年齢:72歳

田澤先生、はじめて質問いたしますのでよろしくお願いいたします。

癌専門病院にて左胸の全摘手術を受けてから1ヶ月余りがたちました。

先日担当医より説明を受けた病理検査の結果は以下の通りです。

診断
1. Solid-tubular carcinoma of the left breast, with marked skin invasion, slight venous invasion, marked lymphatic permeation and marked fat infiltration.
2. Carcinoma metastatic to the nodes (6/18=0/0+0/0+6/18)

所見
・主病変:
左内側上下境 Bt+Ax(II)
Solid-tubular carcinoma>Scirrhous carcinoma Invasive micropapillary
carcinoma様の部分も見られる。

s(+++), v(+), ly(+++) f(+++)
浸潤径 (#7-14): 5.7×3.8cm
NA:2,MC:2 → NG:2
in situあり、少量、solid type
#1皮下脂肪組織内で、側方切離端から4mmのところに、浸潤巣が見られる。

・免疫染色: #21
ER(+) PS5 IS3
PgR(-) PS1 IS1
HER2(1+)

・リンパ節:(6/18=0/0+0/0+6/18)
1.術中迅速診断
1-1.OSNA (0/0)
1-2. 組織(0/0)
2.通常診断(6/18)

尚、Ki67はリンパ節転移が6個と多いため実施しなかったとのことです(術前生検の結果としてはIntermediateと言われました)。

担当医からは術前生検の結果より大分悪いということで、ホルモン剤(アリミデックス)、抗がん剤(AC)、放射線治療(胸とリンパ)を勧められています。

そこで以下の質問を致します。

1.5年(10年)再発率と5年(10年)生存率の、①ホルモン療法のみ、②化学療法(抗がん剤)のみ、③ホルモン療法+化学療法それぞれについてのパーセンテージはどうなりますでしょうか。

自分ではAdjuvant!Onlineが使えないのでお伺いいたします。

2.放射線治療を受けた場合の上乗せ効果はどれほどとお考えでしょうか。
70歳以上には効果が少ないとの意見もあるようなのでお伺いいたします。

3.抗がん剤として担当医からはACを勧められましたが、抗癌剤治療を受ける場合にはこのQ&Aに何度もありますようにTCを主張すべきでしょうか(担当医にはTCでも可と言われています)。

4.ホルモン剤を使う場合にはは閉経後なのでアリミデックスでよろしいでしょうか。

5.総合的に見て、田澤先生であればどのような治療(療法、期間)を勧められますでしょうか。

6.細かいことで恐縮ですが、主病変に記載の「Solid-tubular
carcinoma>Scirrhous carcinoma」とはどのような意味でしょうか。

検査結果から見ると症状が悪いのは分かるのですが、それぞれの治療の効果を知った上で、副作用や通院時間、費用などを考えて決めたいと思っておりますので何卒ご回答をよろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

pT3(57mm), pN2(6個), luminal typeですね。

「1.5年(10年)再発率と5年(10年)生存率の、①ホルモン療法のみ、②化学療法(抗がん剤)のみ、③ホルモン療法+化学療法それぞれについてのパーセンテージはどうなりますでしょうか。」
⇒5年のデータはありません。

10年再発率 10年生存率
ホルモン療法のみ 51% 45%(但し他病死が17%あります。)
化学療法のみ 60% 43%     〃
ホルモン療法+化学療法 41% 52%     〃

「2.放射線治療を受けた場合の上乗せ効果はどれほどとお考えでしょうか。」
⇒生存率や(遠隔転移)再発率への効果は不明です。

 おそらく、きちんとした全身療法(ホルモン療法+抗ガン剤)を行った場合には
「数字にでるような」上乗せ効果はなさそうです。
 局所再発に対しては有効だと思いますが…

「抗がん剤として担当医からはACを勧められましたが、抗癌剤治療を受ける場合にはこのQ&Aに何度もありますようにTCを主張すべきでしょうか(担当医にはTCでも可と言われています)。」
⇒やはり「65歳以上でのアンスラサイクリンによる心毒性」を考えると、それでいいと思います。

「4.ホルモン剤を使う場合にはは閉経後なのでアリミデックスでよろしいでしょうか。」
⇒その通りです。

「5.総合的に見て、田澤先生であればどのような治療(療法、期間)を勧められますでしょうか。」
⇒TC療法(1/3Wを4回:3カ月)⇒放射線照射(1カ月半)+ホルモン療法(5年)

「主病変に記載の「Solid-tubular carcinoma>Scirrhous carcinoma」とはどのような意味でしょう」
⇒浸潤性乳管癌は「乳頭腺管癌:Papillo-tubular carcinoma」と「充実腺管癌:Solid-tubular carcinoma」と「硬癌:scirrhous carcinoma」の3つに分けられます。
 それらは混在することも少なくありません。

 質問者では「充実腺管癌:Solid-tubular carcinoma」と「硬癌:scirrhous
carcinoma」が混在していたのです。





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