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ki67の高値について

[管理番号:3055]
性別:女性
年齢:47歳
田澤先生、前回の質問にお答え頂きありがとうございました。
乳ガンになり不安に思う日々が多々ありますが、的確かつすぐに回答して頂ける先生がいらっしゃると思うと、心が落ち着いてとても嬉しく心強く感じます。
乳房温存手術の病理結果が出ましたので、また質問させて頂ければと思います。
宜しくお願いします。
組織所見
右Bt:7.5*5.5*3.4cm
皮膚:5.0*1.2cm
組織学的所見
Invasive ductalcarcinoma(IDC)
Papillotubular>scirrhous
type
Nuclear grade: NG1
Histological grade:HG I
Tumor size:14*12mm
Vessel invasion:ly0,v0,
Surgical margin:negative
Lymph node:negativ,total
0/2(0.1mm ITC(+))
Stage:pT1NO(i+)Mx, pStageI
〈免疫学的染色〉
ER: (+)>90%
PgR: (+)>90%
Her-2:(1+)
Ki-67:(70%)
質問
①グレードが1でしこりの大きさも
1.4cmであり、リンパ節も微少転移が1つですが、ki67が70%と高値です。
グレードが1であれば大体はおとなしいがんのはずだと思いますが、増殖率が高値になるのはなぜだと思いますか?
間違いの可能性はありませんか?
というのも、術前のマンモトームではグレードは同じ1でしこりは1.7cmと言われておりましたがki67は20%でした。
この時、乳ガンと診断された事が信じられず、病理のセカンドオピニオンを受け、そこでのki67は術後も10%以下になるでしょうと言われていたので、術後の結果に驚いて受け入れがたいのですが。
再度、術後の病理のセカンドオピニオンをした方が良いですか?
②術後の病理結果だとルミナールbとなり、抗がん剤はやはりした方が良いと思われますか?
③主治医より、術後の補助療法として、FEC3週に1回の4クール(3ヶ月)、そのあとドセタキセル同じように3週に1回の4クール(3ヶ月)、そのあとはノルバデックス5年と放射線治療16回を同時にスタートするとの事でした。
この治療内容で問題ないですか?
田澤先生の今までの回答を見させて頂いていて、恐らく抗がん剤とホルモン治療は同時に出来るとおっしゃると思いますが、今回のようなki67が高値の場合、より同時に行うべきでしょうか?
普通より、身体が弱い方なので、抗がん剤だけでもかなりの不安がありますが、それでも同時に行うべきなのでしょうか?
④ki67が70%と増殖率が高いので、他に転移している可能性はありますか?例えば脳・膵臓等。
手術の際、肺と骨・肝臓
しか検査しておらず、不安です。
⑤抗がん剤を勧められた理由として、主治医はセンチネルリンパ節生研の
ITC(+)が気になるのでとおっしゃってました。
私としてはki67の高値の方が
気になるのですが、どちらが抗がん剤をするにあたっての決め手になると思われますか?
⑥放射線とホルモン治療、抗がん剤を上乗せした場合の再発率と生存率を教えて頂いても良いですか?
以上、質問が多くなり大変申し訳ございませんが宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「ki67が70%と高値です。グレードが1であれば大体はおとなしいがんのはずだと思いますが、増殖率が高値になるのはなぜだと思いますか?」
⇒グレードの中身が不明ですが…
 「核グレード」は「核異型の点数」+「核分裂の点数」です。
 核異型 弱い:1点 ☆
    中間:2点
    強い:3点
 核分裂 5個未満(10視野で):1点
    5~10個  〃   :2点 ☆
    11個以上  〃  :3点
 核グレード(NG) 核異型の点数+核分裂の点数
    2点、3点 :核グレード1 ☆
    4点    ;核グレード2
    5点、6点 :核グレード3 
 たとえば質問者が 「核異型1点+核分裂2点=核グレード1(3点)」である可能性があります。(上の☆)
 ただその場合でも「10視野に核分裂している細胞が5~10個」となり、それでも
「Ki67=70%」とは乖離があるように思います。
 
「間違いの可能性はありませんか?」「再度、術後の病理のセカンドオピニオンをした方が良いですか?」
⇒その方がいいと思います。
 
「②術後の病理結果だとルミナールbとなり、抗がん剤はやはりした方が良いと思われますか?」
⇒Ki67で納得してから(上記)の方がいいでしょう。
 
「③主治医より、術後の補助療法として、FEC3週に1回の4クール(3ヶ月)、そのあとドセタキセル同じように3週に1回の4クール(3ヶ月)」
⇒これは「アンスラサイクリン+タキサン」ですが、
 ルミナールBの化学療法はTC4クール(3M )でいいと思います。
 しかも質問者は早期なのです。
 
「この治療内容で問題ないですか?」
⇒Ki67で納得してからの方がいいでしょう。
 
 
「今回のようなki67が高値の場合、より同時に行うべきでしょうか?」
⇒ホルモン療法の併用に「Ki67値は無関係」です。
 
「④ki67が70%と増殖率が高いので、他に転移している可能性はありますか?」
⇒ありません。(早期です)
 
「脳・膵臓等。」
⇒そもそも脳は「血行性転移が、ある程度進行してから」しか起こりません。(単独はありません)
 膵に転移した乳癌は「見た事がない」です。(ありえません)
 
「手術の際、肺と骨・肝臓しか検査しておらず」
⇒CTと骨シンチをしたということですね?
 それでも十分「やり過ぎ」です。
 全く無用な検査です。(検査はやればやる程いいという訳ではありません)
 
「抗がん剤を勧められた理由として、主治医はセンチネルリンパ節生研のITC(+)が気になる」
⇒これは「大きな過ち」です。
 担当医以外はITCなど「誰も気にしません」
 
「どちらが抗がん剤をするにあたっての決め手になると思われますか?」
⇒ITCなど「全く気にする事はありません」
 ○Ki67が本当に高ければ「抗ガン剤の適応」となります。
 
「⑥放射線とホルモン治療、抗がん剤を上乗せした場合の再発率と生存率を教えて頂いても良いですか?」
⇒放射線は「局所再発の防止目的」なので、無関係ですが…

再発率 10年生存率
ホルモン療法のみ 10% 95%
ホルモン療法+化学療法 6% 96%

 
 

 

質問者様から 【質問2】

オンコタイプDxについて
田澤先生、管理番号3055でお世話になった者です。
また、お忙しい所大変恐縮ですが、質問させて頂ければと思います。
宜しくお願いします。
前回、腫瘍1、4cm、センチネルはITC、
グレード1でKi67が70%であった為、グレードとKi67が見合ってないとの事で、病理のセカンドオピニオンを受けてきました。
結果は一部分ではありましたが、やはりKi67が高いとの事で、グ
レードも1→2に変わりました。
セカンドオピニオンの病理結果です。
Ca(+):#10,12
〈切り出し図を参照できないが、標本から以下のように診断する〉
浸潤径(#10):1.4×1.2cm
組織型:papillotubular
carcinoma; invasive cribriform
>>scirrhous carcinoma
波及度:f(++)
NA:2,MC:2=NG:2
in situ(―)
Needle
scar(+,#3,4,5,6,7,8,12,14,16)
背景乳腺に拡張乳管および乳腺症(duct
papillomatosis,blunt
ductadenosisなど)あり
#10
ER(+) PS5 IS2
PgR(+)PS5 IS3
HER2(1+)
ki67:high (hot spot) (全体としてはintermediate)
Ki67は高い部分は30%以上あるが全体としては10―30%程度と考えられた。
背景には良性の乳腺症の変化がみられた。
おそらく性質の違う細胞成分が入り交じっているためにこうした結果となっていると思われる。
抗がん剤について
ITCをどの程度リスクと考えるか、Ki67をどのように考えるかで意見はわかれると思う。
オンコタイプDxまでやって決めるという人もいると思う。
いろいろな癌が混在しているので、ホルモンだけでなく抗がん剤も行うべきという考え方もあると思う。
との事でした。
田澤先生には抗がん剤は早期癌なのでTCで良いと助言して頂いたのですが、
いろいろな癌が混在していると聞いた事、明らかなルミナールBなので怖くなり、
今の体が元気なうちにやれるだけの事はしようと思い、
まずはFECを6月半ばからスタートし、
その後はドセタキセルの予定で、副作用はある程度覚悟してたのですが、FEC初日から嘔吐が激しく3日間は水分を取ることさえままならず、
また10日後の白血球が下がる際には微熱が3日間続いた後40度近い熱が2日間出て主治医に連絡しバナンを2錠にと指示を受け、
翌日は2回目投与前の診察だったので白血球等の検査と肘の裏に骨髄を応援する?注射を打ち、
熱は下がったのですが、微熱が出始めた頃扁桃腺も赤く腫れ、痛くて水分も取りづらい状況は治らず今も続いています。
主治医からは、高熱が出た為、次回から抗がん剤を80%に減薬するとの事でした。
ある程度の覚悟はしていたのですが、抗がん剤の副作用は生半可なものではなく、減薬になった事もショックを受け、半年間も出来るのか不安になり、また、管理番号3131「乳がんの鎖骨リンパ転移について」の方がKi40~50でオンコタイプDxを受け低リスクだったというのを知り、今さらではありますが(私はKi67が70%もあるので状況は厳しいかと思いますが)オンコタイプDxを受けようかと悩んでいます。
オンコタイプDxをした場合、再発リスクが低リスク、中間リスクであれば、抗がん剤を3ヶ月(4回)でやめようと思います。
そこでいくつか質問ですが、
1、抗がん剤1回目の副作用で、高熱、
扁桃腺の腫れ(1週間以上続いてます、
次の抗がん剤は7/(上旬)で、後5日間しかありませんがまだ治っておらず、唾を飲み込むのも痛みます)、手のひらの赤い発疹と出てしまってるのですが、抗がん剤を80%に減薬したとしても、続けて大丈夫なのでしょうか?
2、本当に今さらだと思いますが、今からでもオンコタイプDxを受ける価値があると思いますか?また、いろいろな癌が混在しているとしても受ける価値はありますか?結果は高リスクになる可能性はやはり高いのでしょうか?
3、47歳、閉経前でリンパ節にITCがある場合でもオンコタイプDxを受ける事は今は可能みたいですが、結果は過小評価と考え、少し上乗せした治療が良いのでしょうか?
中間リスクと出た場合は当初の予定通り抗がん剤ドセタキセルもした方が良いですか?
4、低リスクだった場合、抗がん剤FECを3ヶ月(4回)でやめる事は出来ますか?
5、高リスクと出た場合は、再発もしく
は転移する可能性は何%ぐらいあるのでしょうか?
6、当初の計画通りFECとドセタキセル6ヶ月(8回)を行った場合の効果率を通常量であれば100%ですが、
私の場合80%に減薬したので80%になるかと思いますが、
FEC3ヶ月(4回)でやめた場合の効果率は単純に半分の40%となりますか?
もし、2回目の投与が一週間延長となった場合、(FECのみの)さらに何%効果は下がるのでしょうか?
また、田澤先生におすすめ頂いたTC(3ヶ月)のみ行った場合の効果率も教えて頂けたらと思います。
7、セカンドの病理結果では、原発の印「in situ(―)」がなく、セカンドオピニオンの医師はそんなに気にする事はない、稀にあるとの事でしたが、それを聞いて、今回の乳ガンはどこかからの転移なのかと少し不安になっています。
前回は、肺と肝臓と骨は主治医より大丈夫との事と記載してしまいましたが、実際はCTのみで骨シンチはしてませんでした。
主治医の「骨も大丈夫」と言われたのは勘違いかと思われます。
なので、
骨が原発?もしくは、腎臓が3年前に尿素窒素8.0~20.0が標準値の所23.0だったのと、その際超音波では左腎血管筋脂肪腫で有所見健康となっており、再検査まではいきませんでした。
昨年の腎臓の検査はクレアチニンのみで標準値ではありましたが、3年前の検査結果が頭をよぎり、原発は腎臓かもと思ったりしています。
この腎臓の値等は関係してきますか?
余談ですが、この3年前、同時に乳房超音波をしてますが、乳腺のう胞と診断されており、別病院で半年後のマンモグラフィーでは異常なしとの事でしたし、
20年前から乳腺症だったので、毎年もしくは最低でも2年に一度は検査をしてたのですが…今は何もかも信じられない、ただ大丈夫なのだろうかと不安にかられてしまう、トラウマ的?になってるのかもしれません。
そんな私ですが、田澤先生のQ&Aは絶対的な心の拠り所です。
私だけでなく、このサイトを見ている乳ガン患者の皆さんは全員思っていると思います。
なので、大変な事とは思いますが、お身体を大事にされつつ、いつまでも活躍し、このQ&Aを続けて頂ける事を願っています。
以上、宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
今回のメール内容ですが、あまりにも「無駄な心配をしすぎ」です。
「余計なことを心配せずに」普通に治療しましょう。
オンコタイプDXですが…
「低リスクはもとより、中間リスクも抗がん剤による上乗せ効果はない」ことが解っています。
「オンコタイプDxをした場合、再発リスクが低リスク、中間リスクであれば、抗がん剤を3ヶ月(4回)でやめようと思います。」
⇒本来の「オンコタイプ」の使い方ではありません。
 やってみれば解りますが…
 「低、中間リスク」では「抗ガン剤そのもの上乗せが無い」結果が出てきます。
 3カ月どころか「化学療法自体を辞める」べきです。
 
「抗がん剤を80%に減薬したとしても、続けて大丈夫なのでしょうか?」
⇒「白血球の回復」や「解熱」があれば「ある程度の副作用が残っていても大丈夫」です。
 
「2、本当に今さらだと思いますが、今からでもオンコタイプDxを受ける価値があると思いますか?」
⇒大いにあります。
 化学療法の副作用も強かったようですから「低及び中間リスクならば」(化学療法による上乗せは小さいので)「化学療法そのものを辞めるべき」です。
 
「また、いろいろな癌が混在しているとしても受ける価値はありますか?」
⇒「色々な癌の混在」は全く無意味な話です。
 勿論、受ける価値はあります。
 
「結果は高リスクになる可能性はやはり高いのでしょうか?」
⇒「Ki67は高い部分は30%以上あるが全体としては10―30%程度と考えられた」ということから、私は「寧ろ低及び中間リスクとなる可能性の方が高い」と思います。
 
「結果は過小評価と考え、少し上乗せした治療が良いのでしょうか?」
⇒無関係です。
 
「中間リスクと出た場合は当初の予定通り抗がん剤ドセタキセルもした方が良いですか?」
⇒そもそも「化学療法を中止すべき」です。
 ★中間リスクでは「化学療法による上乗せは小さい」のです。
 
「4、低リスクだった場合、抗がん剤FECを3ヶ月(4回)でやめる事は出来ますか?」
⇒低リスクなら「4回どころが、全くやらない」ようにすべきです。
 
「5、高リスクと出た場合は、再発もしくは転移する可能性は何%ぐらいあるのでしょうか?」
⇒それは、OncotypeDXをすれば、その「結果のレポート」に記載されてきます。
 
「6、当初の計画通りFECとドセタキセル6ヶ月(8回)を行った場合の効果率を通常量であれば100%ですが、私の場合80%に減薬したので80%になるかと思います」
⇒そのようにはなりません。
 
「FEC3ヶ月(4回)でやめた場合の効果率は単純に半分の40%となりますか?」
⇒量と効果は「単純に比例」することはありません。
 
「もし、2回目の投与が一週間延長となった場合、(FECのみの)さらに何%効果は下がるのでしょうか?」
⇒RDIは85%以上保たないと「効果が落ちる」ことは解っていますが、それ以外の事はわかりません。
 
「また、田澤先生におすすめ頂いたTC(3ヶ月)のみ行った場合の効果率も教えて頂けたらと思います。」
⇒前回回答したように

再発率 10年生存率
ホルモン療法のみ 10% 95%
ホルモン療法+化学療法 6% 96%

つまり4%です。
 
「今回の乳ガンはどこかからの転移なのかと少し不安になっています。」
⇒1000%ありえません。
 乳腺に「他臓器の癌が転移する」ことなど絶対にないのです。
 
「骨が原発?もしくは、、原発は腎臓かもと思ったりしています。」
⇒全くありえないことを考えてらっしゃいます。
 「地球がひっくり返っても」ありえません。
 そもそも「骨」は非上皮組織なので「骨癌」はありません。癌では無く「肉腫」となります。つまり「骨肉腫」です。
 骨肉腫が「乳腺に転移」など絶対にありえません(そもそも骨肉腫があったら、それによる症状があります。)
 腎がんが「乳腺に転移する」など世界中で「かつて一例も無い筈」です。(絶対にありません)
 
「この腎臓の値等は関係してきますか?」
⇒無関係です。
 あまりにも「荒唐無稽」です。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

田澤先生、いつもお世話になっております。
お忙しいとは存じますが、今回も教えて頂ければと思います。
4月半ばに右乳房温存術を受け、センチネルリンパ節生研(ITCでした)のみ行った者ですが、2~3日前に、術側の脇に米粒ぐらいのしこり(触るとしこりが奥に細長く延びている感じがします)を発見してしまい、今後どうすれば良いかお教えお願いします。
ちなみに、先生の『皆が気になる質問シリーズ -3-』で、『②の「転移性リンパ節」の可能性があります。』に該当
する感じで、見た目は、皮膚がぼこっと小さく浮き上がってる感じで、色味はないです。
今、術後の抗がん剤FECを今週末に3回目を予定しています。
オンコタイプDXの検査結果が今週末前後の予定なので、恐らく結果が間に合わず、3回目は実施するしかないんだろうなと思っていた所でした。
《質問です》
1、脇の米粒ぐらいのしこりは、センチネルリンパ節でわからなかった癌なのでしょうか?転移としては、早すぎる感じがするのですが。
(右乳房温存術を内視鏡でと考えた事もあり、サードオピニオンの医師に診てもらった際、脇も飛んでるんじゃないかなと、ちらりとおっしゃっていた事を思い出しました 。
主治医とセカンドオピニオンの医師は、脇の事はなにも言われなかったのですが)
2、癌だった場合は、再手術で腋窩郭清となるのでしょうか?(その場合、10日前後の入院でしょうか?)
3、今抗がん剤治療中ですが、脇のしこりも癌だった場合、抗がん剤を一旦やめて、手術が先行となりますか?
治療の流れと期間等も教えて頂けますか?
4、FEC治療中に脇のしこりが大きくなったと考えられる場合、FEC4回を待たず、途中で抗がん剤の種類は変えるべきですか?
抗がん剤を変えるとしたら、何を勧められますか?
5、オンコタイプDXで、低リスク(0%)と出た方が、肝臓に転移したとネットに出ていたのですが…稀だと思いますが、オンコタイプはあくまでも統計学であると認識していた方が良いのでしょうか?
以上、お忙しいとは思いますが、宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
前回のメール内容もそうですが…
今回のメール内容も「あまりにも余計な心配しすぎ」と思います。
「2~3日前に、術側の脇に米粒ぐらいのしこり(触るとしこりが奥に細長く延びている感じがします)を発見」
⇒そもそも「米粒くらいのしこり」など全く無意味です。
 触診では(腋窩にかかわらず)「乳腺内であっても、そんな小さなものまで気にすると、自己検診にはなりません」(ただ、無用な心配の種となるだけです)
 ♯米粒大であれば、「正常リンパ節」でしょう。
 
「オンコタイプDXの検査結果が今週末前後の予定なので、恐らく結果が間に合わず、3回目は実施するしかないんだろうなと思っていた所」
⇒せっかくオンコタイプDXやっているのに「抗がん剤始めている」のですか?
 無駄になる可能性もあるのに、「結果がでるまで待っていても良かった」とおもいますが…
 
「1、脇の米粒ぐらいのしこりは、センチネルリンパ節でわからなかった癌なのでしょうか?」
⇒(もしもリンパ節だとしたら)
 正常リンパ節です。
 
「2、癌だった場合は、再手術で腋窩郭清となるのでしょうか?(その場合、10日前後の入院でしょうか?)」
⇒癌ではないでしょう。
 腋窩の局所再発であれば「腋窩郭清」となりますが…
 
「3、今抗がん剤治療中ですが、脇のしこりも癌だった場合、抗がん剤を一旦やめて、手術が先行となりますか?」
⇒癌ではないでしょうが、
 腋窩の局所再発であれば「そのまま化学療法」⇒終了してから「腋窩郭清」となります。
 
「治療の流れと期間等も教えて頂けますか?」
⇒あまりにも確率が低すぎて、今から考えておくべきことではありません。
 
「4、FEC治療中に脇のしこりが大きくなったと考えられる場合、FEC4回を待たず、途中で抗がん剤の種類は変えるべきですか?」
⇒本気で言っているのですか?
 「米粒大」を「脇のしこりが大きくなったと考える」ことは、そもそもナンセンスです。
 
「抗がん剤を変えるとしたら、何を勧められますか?」
⇒考え過ぎです。
 
「5、オンコタイプDXで、低リスク(0%)と出た方が、肝臓に転移したとネットに出ていたのですが」
⇒冷静になって良く考えてみてください。
 癌である以上100%はないのです。
 1万人位いれば、そのような人がいても何らおかしくないと思いませんか?
 だからといって、その「1万人のうちの1人」にならないために「9999人が無駄な抗ガン剤をしていい」と本気で思っていますか???
 
「…稀だと思いますが、オンコタイプはあくまでも統計学であると認識していた方が良いのでしょうか?」
⇒全ては統計です。
 「統計こそ事実であり、例外だけを捜し歩くのは、重箱の隅をつつく事」と、そう思いませんか???
 
 

 

質問者様から 【質問4】

田澤先生、いつもお世話になっております。
田澤先生の迅速かつ的確にお返事頂ける事にいつも感謝しています。
沢山の方々からの質問が多い中、何度も恐縮ですが、ご教示宜しくお願い致します。
腫瘍1、4cm、センチネルはITC、グレード2でKi67が70%(セカンドオピニオンでは、一部分のみ高リスク)であった為、 右胸温存術後に抗がん剤FECを明後日に4回目を予定しています。
当初ki67が70%の高値の為、FECとドセタキセルを計8回の予定でしたが、あまりにも副作用が強かった為8回も無理と思い、抗がん剤を既に2回終えた後ですがオンコタイプDXを依頼し、結果が田澤先生が前々回で仰った通り、スコア2の低リスクでした。
『質問』ですが、
1、オンコタイプDXの検査結果にホルモン治療のみの再発率は7%、ホルモン治療+抗がん剤だと10%と書かれていました。
主治医曰く、+抗がん剤の再発率が高く出てるのは、再発リスクの値が低すぎてきちんとした数値が出ていないだけだと思うので気にしないようにとの事でしたが、田澤先生も、そう思われますか?
もしくは、抗がん剤をした方が、体に負担がかかり、再発率が高くなるのでしょうか?
2、明後日に4回目のFECを予定しており、オンコタイプDXが低リスクで抗がん剤の恩恵がないとしても(田澤先生は低・中リスクならすぐに止めるべき、主治医は低リスクでも、ドセタキセルまでやり通すべきと仰られていて悩みますが…)、私としては、既に3回も頑張った事、またki67が高値だった事は事実だったので、少しの上乗せ効果でもあればと思い、4回目を実施し終えたいと思っていますが、4回を持って終わりとした方が、3回で終えるより全くの無駄でなく、少しでもやったかいがあったと言えませんでしょうか?
3回だけでも、少しはやったかいがあるのでしょうか?
(本心は、4回目の抗がん剤は、今まで吐き気の副作用が強くもうやりたくない気持ちでいっぱいですが、途中で止めるのもと思い、ただの意地なのかもしれませんが悩んでいます)
3、仮に、抗がん剤を4回終える場合ですが、1回目の後80%に減薬となり、2回目は投与一週間前に皮下注射したので80%のまま予定通り、3回目は2日間の延期、4回目(これから)も2日間の延期になった場合、効果は薄れるのでしょうか?
4、今後のホルモン治療はノルバデックスで良いのでしょうか?(47歳、FEC3回を終えてから、生理が1週間遅れていて来ていません)
以上、お忙しいとは思いますが、宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。
オンコタイプDXで「スコア2の低リスク」なのに、『まだ、抗ガン剤を、この上、やろうと思っているのですか????』
質問者は一体、何のためにOncotype DXをしたのですか????
無駄な抗ガン剤を省くためではないのですか??
「再発リスクの値が低すぎてきちんとした数値が出ていないだけだと思うので気にしないようにとの事でしたが、田澤先生も、そう思われますか?」
⇒その通りです。
 実際に「低リスクではそうなる」ので、一度担当者(学術)に確認した事があります。
「田澤先生は低・中リスクならすぐに止めるべき」
⇒当たり前ではないですか?
 何のためのOncotypeDXなのですか??
 明らかに「使い方を誤って」います。
「主治医は低リスクでも、ドセタキセルまでやり通すべきと仰られていて悩みます」
⇒何を悩むのですか???
 正直な話、常識的に考えて「低リスクで抗ガン剤を強行」する根拠が解りません。
 
 ただ、「いくら私が常識的なことを言っても」質問者が「担当医を信じる」のであれば、このQandAは全くの無駄だと思います。(無駄どころか、いたずらに質問者を両極端の考え方で振り回すだけとなります)
○これ以上の質問には、そもそも「どうして抗ガン剤をやるのか私には理解できない」のでコメントできません(申し訳ありませんが、抗ガン剤を続けたいのであれば、担当医とのみ話し合う事を(切に)お願いします)
 
 

 

質問者様から 【質問5】

田澤先生、いつもこのサイトで勉強させて頂き、またお世話にもなりとても感謝しています。
今現在、ノルバデックス服用中で術後8ヶ月になろうとしてますが、主治医より定期検診は術後1年毎と言われ不安になっています。
こちらのサイトでも、3ヶ月もしくは半年はエコー検査して貰いましょうと返答されているのを拝見し、主治医に、不安なのでせめて半年に一度はエコー検査だけでもして欲しいと伝えましたが、年に一度で充分と言われとりあってもらえませんでした。
ノルバデックスの服用開始の際(術後半年から服用)に、血液検査のみ行っただけでした。
やはり、半年に一度エコーと血液検査だけは受けたいと思い他病院を調べましたが、診て頂きたいと思う先生、病院がなく、(乳ガン前の乳ガン検診もほぼ毎年、病院を変えながら診て貰っていてもどの医師にもなかなか発見してもらえなかった事もあり)このサイトを読み続けているうちに、是非田澤先生に診て頂きたいと強く思うようになりました。
今後、田澤先生に診て頂く事は可能でしょうか?
 

田澤先生から 【回答5】

こんにちは。田澤です。
このQのために過去の「3055」を読み返してみましたが…
Oncotype DXを行ってRS=2なのに「(主治医から)抗ガン剤の継続を勧められて、(質問者自身)迷っていた」方でしたね。
今更ですが、その後どうしたのでしょうか?(せっかく40万以上も支払ってOncotypeDXをしてRS=2という結果だったのに、抗ガン剤を継続したのですか?)
「年に一度で充分と言われとりあってもらえませんでした。」
⇒??
 ○主治医のやっていることに「矛盾」を感じるのは私だけでしょうか?
  「抗ガン剤を(強引に)勧める」ことと、経過観察を「軽視」することに「整合性」はありますか?
  
  ①あなたは、十分早期だ。だからホルモン療法だけで大丈夫です。 ⇒ 定期検診は1年に1度で十分です。
  ②あなたは抗ガン剤をしなくてはならない、再発のリスクがあるからです。 ⇒ 定期検診もきっちり行います。
  上記①や②なら「整合性がある」様に思えます。
  しかし、今回の主治医は「あなたは危険だ」と言っておきながら「定期検診は必要ない」と言っているように思います。
  質問者が不安になる気持ちは大いに理解できます。
 ★このQandAを行っていると、「担当医から、酷く脅されている」質問者が多い事に気付かされます。
  「あなたの癌はトリプルネガティブだから進行が早い」とか「Ki67が高いから再発し易い」とか、様々に脅しておきながら(それ自体に問題ありですが…)、3カ月に1回受診しても「診察やエコーをするでもなく」(患者さんからお願いされても)「必要ない!」などと言っているようです。
  ちょっと、矛盾しませんか?
  そんなに脅すのだったら、尚の事、経過観察時に「患者さんの不安を解消する様な」診療をすべきでしょう。
 
「今後、田澤先生に診て頂く事は可能でしょうか?」
⇒可能です。
 ただし、(その病院に3カ月に1回ノルバデックス処方で受診しながら)「当院では半年に1回、超音波及び採血腫瘍マーカー」というようにした方がいいと思います。(実は、このパターンは結構いらっしゃいます。 不安に感じているのは皆一緒なのです)
 市川で予約をとってください。
 メディカルプラザ市川