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検査の進め方

[管理番号:901]
性別:女性
年齢:42歳
 
 

質問者様の別の質問

質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。
質問者様の別の質問は下記をクリックしてください。
管理番号:924「セカンドオピニオン」

 
 
初めて質問させていただきます。
現在精密検査を受けている最中で不安と迷うところがあり、ご相談させていただきたくお願い申し上げます。
私は今年6/21人間ドックを受けた際、触診とエコーでしこりを確認されました。
マンモグラフィーでは異常なしです。
それから約2週間後の検査結果郵送を受け、電話で結果説明の予約を取り、7/18登院し結果説明と紹介状の発行を受けました。
精密検査を受けた方がいいとのことで、地域連携室から近くの医科大学付属病院に予約を入れてもらいました。
その病院で、7/27初日は血液検査と再度その病院でのマンモとエコー、MRIの予約をし、8/1にマンモとエコー、MRIの検査を受診、8/10はMRIの画像から悪性の疑いがあるということで組織検査を受けました。
しこりの大きさは約2.2㎝とのこと。
結果がでるまで2週間くださいとのことで、現在8/24の結果説明待ちです。
その結果が悪かったら、その日に次回のCT検査の予約を取るそうです。
初めにしこりを指摘されてから、ずっと乳がんではとの不安の中、この検査の進め方、スピードにますます不安を感じています。
通常このように時間がかかるものなのでしょうか?
また、管理番号851「針生検とマンモトーム生検の違い」も拝見し、私の素人感覚ではマンモトーム生検の方がよいと思っているのですが、私は何度か針を刺してガチャガチャっと音がしていたので針生検だったのかと思います。
患者の状態か、先生の判断か、病院の設備の問題でどちらかの検査をするのでしょうか?
大学病院の若い先生だったのでどこか不安に感じる部分があるのかもしれません。
いつもご親切ご丁寧に回答いただいている先生のアドバイスをいただけると幸いです。
ご多忙中誠に恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 私も質問者のメール内容を読み、「その遅さ」を強く感じています。
 そもそも8月1日の「エコー」で「癌が疑われるかは判断つく」筈です。
 「MRIで癌が疑われるから」ではなくて「エコーで癌が疑われる」として8月1に「組織検査すべき」です。
○「不安をかかえながら」いたずらに検査日程が延びていく(という患者さん側の)感覚に「大学病院は麻痺」しているのだと思います。

回答

「その結果が悪かったら、その日に次回のCT検査の予約を取るそうです」
⇒それでは、8月24日に針生検の結果をお話し、(その結果が悪性ならば)そこで初めてCTの予約をとり、
 CTの検査日程が更に次の週とかになり、その結果がまた更に次の次の週…  これでは「いつになったら」治療の相談となるのでしょうか?
 
「通常このように時間がかかるものなのでしょうか?」
⇒そうではありません。 私が患者なら「痺れをきらす」でしょう。
 そもそも「初診日」に「検査の予約」とありますが… 
 江戸川病院の例を出します(因みに、このような流れは私が仙台にいるころから一貫してそうでしたが…)
 

  • 初日
     (マンモ持参なら)基本的に「マンモの再撮影などしません」 余程、前医の「マンモ画像が劣悪ならまだしも」同じ画像を再度撮影する意味がわかりません。
     勿論、持参されていなければ、まず「マンモ」を撮影します。(撮影するとしたら、当然その日のうちにです)
     そのまま、診察室で「自分で」超音波して、「癌が疑われる」場合には、そのまま「(超音波ガイド下)マンモトーム生検」してしまいます。
     (患者さんの気持ちを考えたら、癌を疑っておきながら、検査を後日に延ばすなどはすべきではないとのポリシーがあります)
     
  • 病理結果の日(10日前後のち)
     必要に応じて、「病理結果の日」にあわせてMRIを撮影したりしています。
     この日のうちに、(MRIの結果をもとに術式を決め、手術日程も決めてしまいます)
     あとは(CTを含めた術前検査をして、入院案内をするだけです)♯全てこの日にできます。
     

「患者の状態か、先生の判断か、病院の設備の問題でどちらかの検査をするのでしょうか?」
⇒「患者さんの状態ではなく」 「医師の技量(一般に、マンモトーム生検は大変な検査という認識があるようです)と病院の設備(マンモトーム生検は全ての病院にある訳ではありません)」で決まります。
 ♯私のように「日常的にマンモトーム生検を使っている」と全く「使いにくさ」は無いのですが…
 
 私は「癌を疑った場合には」全例「超音波ガイド下マンモトーム生検」を行います。
 「針生検を選択」する場合は「良性を疑い、更に均質な病変」に限っています。
 「良性を疑っても、不均質(腫瘤非形成性病変なども含む)な際には、診断能力の優れているマンモトーム生検を選択」します。
 
「大学病院の若い先生だったのでどこか不安に感じる部分があるのかもしれません」
⇒注意が必要です。
 勿論、質問者も「紹介先が大学病院だった」だけで「好き好んで大学病院を選択した」訳ではないかもしれません。
 ただ、現実として「大学病院で診療を受けている」訳です。
 「癌を疑っておきながら」針生検で(組織採取が上手くいかなかったため)良性と診断され、「半年後」経過観察などという選択は決してお勧めしません。
 (大学病院では特に)「自分の身は自分で守る」意識を忘れてはいけません。