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術前化学療法

[管理番号:2429]
性別:女性
年齢:42歳
乳ガンと診断され 術前化学療法をすすめられました。
先に手術しなくて大丈夫なのか心配です。
メリットとデメリットがわからず 迷っています。
トリプルネガティブで しこりは1、5センチくらいで転移なし、ステージ1の増殖は高くグレード3 といわれました。
ご意見よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
術前化学療法の適応は(そのままでは温存できない程大きい腫瘍を)「小さくして温存する」目的だけです。
質問者は「1.5cm」と、そのままで明らかに温存できるのに「術前化学療法を勧められている」ようですが、何とも「悲しい」限りです。
「乳ガンと診断され 術前化学療法をすすめられました。」
⇒全く、とんでもない事です。
 「トリプルネガティブだから」という理由で「術前化学療法を勧めている」のでしょうが、「全く論外」です。
 術前化学療法の適応は「小さくして温存」だけなのです。
 
「先に手術しなくて大丈夫なのか心配です。」
⇒1.5cmなのだから、「そのままで温存可能」です。
 「手術先行が当然」です。
 
「メリットとデメリットがわからず 迷っています。」
⇒先に抗がん剤を行うメリットなどありません(抗癌剤は術前に使用しても、術後に使用しても予後は同等なのです)
 逆にデメリットとして(抗がん剤が効かなかった場合に)「腫瘍が大きくなり、手術不能となるリスク」があります。
○術前化学療法の唯一の「正しい適応」は「小さくして温存」です。
 それ以外の「薬の効果が解る」とか「目に見えない癌細胞を先に叩く」とか、そんな「馬鹿馬鹿しい理由」をつけて術前化学療法を勧めるのは完全な「誤り」です。