乳がんプラザ|乳がんの手術は東京の江戸川病院乳腺外科|ブログ


[管理番号:4033]
性別:女性
年齢:33歳

はじめまして。

質問させていただく機会をいただき心より感謝申し上げます。

6月下旬、右乳頭より分泌物があり受診し
非浸潤乳管癌と診断をいただいていました。

10月中旬右乳房全摘出、エキスパンダー挿入術を行いました。

先日病理検査の結果が出ました。

以下、先生より頂いた情報を転記いたします。

《病理組織診断》
Rt.breast cancer, Bt+SNB
IC with ductal spread, b1
1×0.5cm, f, ly(-), v(-), NG3,
pN0(i-) (0/3)
ER(+)(>90%), PgR(+)(50%),
HER2:score0, ki67(40-50%)

《病理組織学的所見》
ミギ乳腺(BD領域、Bt)・リンパ節;

組織型:IC with ductal spread, b1
浸潤径:1×0.5cm
*浸潤巣は散在し、最大径1×0.5cmです
波及度:f
脈管侵襲:ly(-), v(-)
nuclear grade : 3 (nuclear atypia :
2? mitotic counts : 3)
リンパ節:SLN 0/3 (gef ; HE+CKAE1/3)

biomarker;
ER(+)(AS:PS5+IS3=8), PgR(+)
(AS:PS4+IS2=6), HER2:score0,
ki67(40-50%)

術前の予定では全摘で乳癌の治療は終了と説明を受けていましたが
病理検査の結果から医師より
①ホルモン治療
②ホルモン治療+化学療法
を提案されました。

抗がん剤については全く考えていなかったのでショックでした。

仕事も継続したいですし
今後は結婚妊娠もしたいです。

ホルモン治療や化学療法後も妊娠は可能でしょうか?

無治療、ホルモン治療のみ、ホルモン治療+化学療法を行った場合の再発率、10年生存率にはどの程度の差があるのか知りたいです。

先生でしたら、どのような治療をすすめられますか?

Ki、グレードが高く転移や再発が不安です。

よろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

pT1b(10mm), pN0, luminal
まずは、十分な早期癌であることの認識が必要です。
あくまでも「再発低リスク」です。

「予後」と「術後治療」は完全に切り離して考えましょう。
 ○「効果のあるものを行う」ということです。

質問者が「ルミナールAかBか?」というのが焦点です。
Ki67=40~50であれば、Bの可能性がありますがOncotype DXをしてみてもいいとは思います。

「ホルモン治療や化学療法後も妊娠は可能でしょうか?」
⇒可能です。

 抗ガン剤をするなら「不可逆的な卵巣毒性」の可能性もあるので、事前に「卵子凍結しておく」ことをお勧めします。
 ホルモン療法は「妊娠、出産後」開始してもいいと思います。(もしもホルモン療法終了後に妊娠、出産を考えるのであれば、内服終了後2カ月は空ける」必要があります。

「無治療、ホルモン治療のみ、ホルモン治療+化学療法を行った場合の再発率、10年生存率にはどの程度の差があるのか知りたい」

再発率 10年生存率
無治療 28% 93%
ホルモン療法単独 18% 95%
ホルモン療法+化学療法 12% 96%

「先生でしたら、どのような治療をすすめられますか?」
⇒Oncotype DXをお勧めします。

 このままでは暫定ルミナールB(Ki67のみでの判断)となり、 (卵子凍結)
⇒抗ガン剤(TCx4)⇒妊娠出産⇒ホルモン療法

 ○OncotypeDXを行えば、ルミナールAとなる可能性もありそうです。
  その場合には 妊娠出産⇒ホルモン療法

「Ki、グレードが高く転移や再発が不安です。」
⇒あくまでも早期乳癌です。

 「予後」と(サブタイプに応じた)「治療」は切り離して考えてください。





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