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授乳後の石灰化

[管理番号:1569]
性別:女性
年齢:31歳
先生、こんにちは。
石灰化のことを調べるうちにこちらのホームページを知りました。
ぜひ先生にお聞きしたいことがあります。
私は26歳から乳腺症と左胸にしこりがあり、乳腺外科で定期的にみてもらっています。
しこりは2回の細胞針では良性で経過観察になっていました。
3年前に出産し、1年後断乳をし、マンモグラフィーをとると、石灰化がありました。
先生は、「たぶん授乳の影響だろうが、以前にはなかったものだし、健康診断だったらひっかかっるかもしれない。
半年後にもう一度マンモグラフィーをしときましょう。」とおっしゃいました。
半年後、もう一度マンモグラフィーを撮ると、石灰化に変化はなく2度目の妊娠中だったため、出産し
断乳したら来てください。と言われました。
私が期間があくのは心配なため、出産後、エコーだけをしてもらうようにしました。
1、授乳に伴う石灰化はあり得るのでしょうか?(写真では私には石灰化は広い範囲に散
らばっているように見えました。一部右側に少し集まっているようなところがみられ、先
生はそれを気にしているようでした。)
2、半年後のマンモグラフィーで、変化はないということは良性の可能性が高いというこ
とでいいんでしょうか?
4、次のマンモグラフィーは一年後になりますが、一年あけて大丈夫でしょうか?もしも
がんだったらと不安です。
4、健康診断にひっかかる石灰化とはどんな状態の石灰化なんでしょうか?
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
石灰化ですね。
状況からして、当然「授乳との関連」は考えるべきです。
ただ、「ステレオガイド下マンモトーム生検の無い施設」では「石灰化の診療をすべきではありません」
どうしても「精査へのタイミングが遅れがちとなるから」です。(質問者のかかっている病院が、どうなのかは知りませんが…)

回答

「授乳に伴う石灰化はあり得るのでしょうか?」
⇒よくあります。
 
「半年後のマンモグラフィーで、変化はないということは良性の可能性が高いということでいいんでしょうか?」
⇒半年後では(万が一癌だとしても)「石灰化に変化がない」ことの方がむしろ多いです。
 ♯核異型度が高い様なタイプでは「半年間で変化することもある」ので「まずは半年」なのです。
 その判断には2年間は必要です。
 
「次のマンモグラフィーは一年後になりますが、一年あけて大丈夫でしょうか?もしもがんだったらと不安です」
⇒「実際の石灰化の画像」を見ていないので、そこはコメントできません。
 ★「ほぼ良性、だけど念の為」⇒半年後「変化なし」⇒「次回は1年後」
  「悪性の可能性も十分あり」⇒半年後「変化なし」⇒「次回も半年後」
   となります。
 質問者は★のケースだったのであれば、問題ありません。
 
「健康診断にひっかかる石灰化とはどんな状態の石灰化なんでしょうか?」
⇒「良悪の区別のできない石灰化」です。
 良性と断言できる石灰化は「ひっかかりません」
 ○最低限「経過観察が必要」無場合には「ひっかかる」のです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

こんにちは。
先日は丁寧な回答をありがとうございました!さっそくエコーに行ってきました!
授乳中なのでエコーのみでしたが、気になっていた右胸には、何もなく、断乳後のマンモグラフィーになりました。
以前からあった左胸のしこりですが、出産前の2回の細胞の検査(注射器で)では一人目の断乳後12ミリほどだったのが8ミリになっていたこともあり、安心していました。
しかし、今回形がかわってしまっているようで、先生も「場所は同じだし、たぶん以前からあるものだろうから、心配いらない」と言われました。私には楕円形から円に見えました。
9ミリほどでした。私が心配そうにしていると、「針をさすほどでもないと思います。」と言われ、私もそこまでならと帰ってきました。今さらながら形が変わるなんてと不安になってきました。
出産し授乳の影響でしこりの形の変化はあるのでしょうか??
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「授乳後の石灰化」で以前Q頂いた方ですね。

回答

「一人目の断乳後12ミリほどだったのが8ミリになっていたこともあり、安心」
⇒大丈夫でしょう。
 「悪性」は決して(無治療で)小さくなることはありません。
 経緯からして「ホルモンの影響をうけている」ようですので「線維腺腫など」が典型的と言えます。
 
「出産し授乳の影響でしこりの形の変化はあるのでしょうか??」
⇒上記コメントの通りです。
 「線維腺腫」は女性ホルモンの影響を強く受けます。
 「担当医の言う様に」心配無いと思います(2回も細胞診しているのですから)