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痛みのあるしこり

[管理番号:4724]
性別:女性
年齢:47歳
初めて質問いたします。
H28.9月中旬に乳がん健診があり、マンモグラフィーで左胸に石灰化と診断されました。
すぐに近くの乳腺外来を受診した所、エコー検査で異常なかったので経過観察との事でした。
先生に胸の痛みと乳首の1ヶ所から白い分泌物が出ている事を伝えましたが、
特に問題ないので今後も分泌物の色だけ注意するようにとだけ言われました。
その後も左胸の痛みや白い分泌物は出ていたものの、生理前の症状かと思い気にも止めていませんでした。
しかしH29.3月の終わり頃、
左胸に痛みのあるしこりらしきものを発見しました。
生理中だったので終わるまで様子をみましたが、変化がないので心配になり4/(下旬)に総合病院の乳腺科を受診しました。
触診と超音波で2センチ大の悪性と思われるしこりとリンパに1個転移の可能性ありと診断されました。
この時にクラス5?と伝えられ、ステージ2bと言われました。
5/(上旬)に組織検査をして今は結果待ちです。
連休があり結果が5/(中旬)日なるそうで、どのようなタイプの乳がんなのか不安でたまりません。
乳がんと言う事実は受け止めリンパ転移の覚悟も出来ているつもりですが、検査結果が今よりも悪いものにならないかが心配で心配でたまりません。
田澤先生の回答を拝見すると初診での遠隔転移はありませんと目にしたのですが、私の様な症状でも大丈夫なのでしょうか?
今後の検査しだいではステージ3になるような事もありえるのでしょうか?
あと、乳がん健診の石灰化の時点ですでに乳がんは出来ていたのでしょうか?
今まで放置していた事が悔やまれてなりません。
田澤先生、よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「私の様な症状でも大丈夫なのでしょうか?」
⇒遠隔転移はありません。 大丈夫です。
「今後の検査しだいではステージ3になるような事もありえるのでしょうか?」
⇒「腫瘍径」と「リンパ節の状態」をエコーで確認しての「ステージ2b」との事だから(少なくとも)術前(画像)診断では「ステージ3にはならない」と思います。
「あと、乳がん健診の石灰化の時点ですでに乳がんは出来ていたのでしょうか?」
⇒その可能性は高そうです。
 「石灰化の所見」を「エコー検査で異常なかったので経過観察」としたことに問題があるのです。(ときどき、MRIで異常がなかったので…みたいな医師もいますが、全く同類です。)
 ♯石灰化は(他に所見がなくても)精査すべきなのです。(勿論、その時点ではステレオガイド下マンモトーム生検となります)
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、先日は回答ありがとうございました。
先生のお陰で検査結果までの不安な日々を乗りこえる事ができました。
組織診の結果がでました。
『組織診断Brest,L-C(CNB):Invasive ductal
carcinoma
所見Scirrhouscarcinoma,nuclear grade1(nuclear2+mitotic counts1=3 Result of immunohistochemial examination is as follows:
ER:J-score3,Allred scorePS5+IS3=TS8,
PgR:J-score3,Allred scorePS5+IS3=TS8,
p53(3+),HER2:score0,MIB-1 LI:48.3%,CK19(3+).
リンパ節の細胞診は左腋窩リンパ節 判定区分陽性 所見 出血性背景にリンパ球、壊死物質に加え上皮性結合を有する異型細胞集塊を認めます。
核の偏在性や大小不同、核形不整を認め、出現細胞所見より腺癌を考えます。』
とありました。
私は手術先行で全摘を希望しています。
今後は造影剤CT検査をして結果をみて手術日を決めるとの事ですが結果次第で手術不可能はあるのでしょうか?今の所、咳が出るのが気になり手術ができなくなるのではと心配になります。
組織検査結果では、LI:48%と言う数値が
少し気になると先生が言ってましたが、数値に問題がありそうでしょうか?
きせつ的なものかも?と言っていたようですが頭に入らず後になって気になっています。
あと、手術は早くて5月末か6月頭になるようで、
それまでリンパ節の転移が増えたり心配な事はないでしょうか?
田澤先生、個人的な質問で申し訳ありませんがよろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「今後は造影剤CT検査をして結果をみて手術日を決めるとの事」
⇒そもそも「CT]など全く不要です。
「結果次第で手術不可能はあるのでしょうか?」
⇒ありません。
「今の所、咳が出るのが気になり手術ができなくなるのではと心配になります。」
⇒手術までに治しましょう。
「組織検査結果では、LI:48%と言う数値が少し気になると先生が言ってましたが、数値に問題がありそうでしょうか?」
⇒私にとっては
 Ki67LI=48%は「全く」気になりません。
「「きせつ的なものかも?と言っていたようです」
⇒その通りです。
 (季節の変わり目だから)「上気道炎」でしょう。
「手術は早くて5月末か6月頭になるようで、それまでリンパ節の転移が増えたり心配な事はないでしょうか?」
⇒6月頭なら、「全く」問題ありません。(十分)早い日程と言えます。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

乳がん診断を受けてから手術まで不安だらけの毎日でしたが、田澤先生のおかげで希望を持って前向きに頑張る事ができ、本当に感謝しております。
6月の頭に左乳房全摘、リンパ郭清の手術が終わり、病理検査の結果を聞きました。
腫瘍の大きさ22m×18m×18mリンパ転移18個中6個
grade1 ER:J-score3 PgR:J-score3 p53(2+) HER2:score0 MIB-1 LI:33.7%
術前診断ではステージ2aか2bとの診断が術後はステージ3aになり、手術で悪い部分は全て取ったのだから、この後の治療をしっかりすれば気にしなくて良いのでは?と思う反面、やはりショックで気になってしまいます。
再発、生存率に大きな差はあるのでしょうか?今後の治療は来週より抗ガン剤、FEC4回DOC4回 放射線治療(回数はまだ言われていません)、ホルモン治療へと入ると言われました。
私の場合、抗ガン剤はこの薬と回数が一般的な治療法なのでしょうか?放射線の回数はリンパ転移の個数で異なるのでしょうか?お忙しい中申し訳ありません。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
無事に手術が終わって何よりです。
去年の9月に石灰化でチェックされ、乳腺外科で経過観察とされてから半年での急展開は(精神的に)大変だったとは思いますが、前向きに頑張りましょう。
「再発、生存率に大きな差はあるのでしょうか?」
⇒統計学的に分けると差は出ますが、実際には「あくまでも局所」の話です。
 きちんと全身療法を行えばいいだけの話です。
「FEC4回DOC4回 薬と回数が一般的な治療法なのでしょうか?」
⇒TC4回と迷うところですが…
 アンスラサイクリン(FEC)+タキサン(DTX)の治療は最も一般的なものと言えます。
「放射線の回数はリンパ転移の個数で異なるのでしょうか?」
⇒無関係です(25回)
 
 

 

質問者様から 【質問4 腫瘍マーカーCEAの数値】

性別:女性
年齢:48歳
田澤先生、昨年の5月に乳がんが見つかってから手術まで不安な毎日を救っていただき本当にありがとうございました。
抗がん剤治療、放射線治療が無事に終了し、現在ホルモン剤治療(ノルバデックス)になりました。
術後1年の検査も異常なしとの事で一安心したところなのですが、
毎回少しずつ上がっている腫瘍マーカーの数値が気になって仕方ありません。
昨年5月(術前)CEA1.2 CA15-3 8.6、7月(術後1ヵ月)CEA1.0 CA15-3 7.8、9月CEA1.2 CA15-3 8.7、10月CEA1.4 CA15-3 9.4、12月(抗がん剤治療終了時)CEA2.6 CA15-3 6.9、今年2月(放射線治療終了時)CEA3.5
CA15-3 7.8、6月(術後1年)CEA4.7 CA15-3 7.3とCEAだけが少しずつ上がっています。
主治医に聞くと目安だから気にしなくて良いと言われましたが、このまま上昇して基準値5を超えても大丈夫なのでしょうか?
現在、立ち上がる際に両膝に痛みがあるくらいで体調は良いです。
何が原因で少しずつ上がっていくのしょうか?次の血液検査は半年後との事ですが、それで大丈夫でしょうか?
田澤先生、お忙しい中申し訳ございません。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。
CEAは基準値以内だし、CA15-3に動きは無しなので、気にしないようにしましょう。