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医師の経歴について

[管理番号:2089]
性別:女性
年齢:52歳
はじめまして。
こちらの乳がんプラザで、いつも勉強させて頂いています。
ところで、担当医の経歴なのですが、プロフィールをみても詳細が書かれていないのです。
書かれてあるのは昭和50年~平成13年 がんセンター乳腺外科勤務。
平成13年~15年 がんセンター病院長。
15年~23年 総合病院院長。
今はその総合病院に乳腺外科を設け、週2日診察にあたっています。
他にもクリニックをもっているようです。
基本的に、このような経歴であれば、手術数などもこなしていらっしゃると考えてよろしいのでしょうか。
乳腺専門医などと記載がなくても特に問題はないでしょうか。
宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
典型的な「大病院勤務で(経歴を重ねて)偉くなる」パターンですね。
定年退職後の勤務として「クリニックで開業」しながら「元居た病院でも診療」しているようですね。
「基本的に、このような経歴であれば、手術数などもこなしていらっしゃると考えてよろしいのでしょうか」
⇒私は勿論、この医師(ご年配のようですが)個人を知らないので一般論としてコメントさせてもらいます。
①癌センター勤務
 癌センターのホームページを見てみれば、すぐに解りますが「相当数の医師」がいるので「医師個人としての診療経験」には足枷となります。
 しかも「経歴の初期」は「乳癌患者数そのものが少ない(30年前は今の1/5なのです)ので「執刀数」そのものは多くは無いと思います。
②病院長となって14年
 さすがに「病院長」として「手術はしない(やったとしても極めて少ない)」と思います。
 
「乳腺専門医などと記載がなくても特に問題はないでしょうか。」
⇒さすがに、これほど長期間「乳腺外科医医」として(過去にですが)やってきているので、今更「乳腺専門医ではない」ということは無いと思います。
○「年配の」乳腺外科医の一番の問題は「以前は乳癌患者数自体が少なかった」という事実です。
 長期間勤務していても「執刀医として腕を磨く」という機会には恵まれていないでしょう。
 
 

 

質問者様から 【感想2】

早速のご回答ありがとうございます。
特に医師の経歴を気にしてる訳ではないのですが、多角的に検索しても
わからなかったので、少々気になりました。
ありがとうございました。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

田澤先生 おはようございます。
1/○○に温存手術、1/○○に診察して頂いた者です。
その節はありがとうございました。
1/○○に質問出来なかったことありましたので、ご多忙のところ恐縮ですが、お願いします。
①温存後の放射線はトモセラピーではなく通常の放射線でも大差なく、問題ないでしょうか。
 また、一般的に副作用は あまりないとされていますが、長期的な心毒性や肋骨骨折などの頻度はどの程度でしょうか。
②温存手術とはビジュアル面以外ではどんなメッリトがありますでしょうか。
(医学的にみて)
③抗がん剤の副作用として、しびれの頻度、強さはweeklyパクリの方 がTCよりもあるのでしょうか。
また、色々な副作用がネット等では目にしますが、実際先生の患者さんで 本当の所はどの程度なのですか。
しびれなどが恐ろしくひどく、歩けないなどでは、本末転倒ですよね。
④よく10年生存率、再発率なるものがありますが、この生存率というの は、再発や転移しているが、生存しているという人も含まれるのです よね?また再発率とは局所再発と遠隔転移の両方含むのですか?
以上宜しくお願いします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤
「①温存後の放射線はトモセラピーではなく通常の放射線でも大差なく、問題ないでしょうか。」
⇒これは良く聞かれる質問ですが…
 通常の「予防照射」では大差無いと思います。
 「大きな差が出る」のは「治療照射」です。
 「縦隔リンパ節へのピンポイント照射」など、周囲に(大血管や心臓など)重要臓器が有る場合に特に有効です。
 
「また、一般的に副作用は あまりないとされていますが、長期的な心 毒性や肋骨骨折などの頻度はどの程度でしょうか。」
⇒かなり低い筈です。
 実際に私自身は「経験したことがない」位です。
 
「②温存手術とはビジュアル面以外ではどんなメッリトがありますでしょうか。(医学的にみて)」
⇒「乳房全摘に対して」という意味ですよね。
 医学的には「乳房全摘」に対しての「メリットは無い」と思います。
 
「③抗がん剤の副作用として、しびれの頻度、強さはweeklyパクリの方がTCよりもあるのでしょうか。」
⇒TCの方が強いと思います。(手指というよりは足底など)
 
「実際先生の患者さんで 本当の所はどの程度なのですか。」
⇒「TCを4回」やる程度では「それ程強くありません」
 「痺れ」よりは「筋肉痛」や「浮腫み」の方がでやすいですが…これらは「急速に改善」します。
「しびれなどが恐ろしくひどく、歩けない」
⇒そこまでの人はいらっしゃいません。
 
「④よく10年生存率、再発率なるものがありますが、この生存率というの は、再発や転移しているが、生存しているという人も含まれるのですよね?」
⇒その通りです。
 
「再発率とは局所再発と遠隔転移の両方含むのですか?」
⇒遠隔転移再発のみです。
 「局所再発」は「病状(ステージ)というよりは、手術精度に起因」することが多いのです。