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遺伝子検査と取り残しについて

[管理番号:6588]
性別:女性
年齢:52歳
初めて質問させていただきます、よろしくお願いします。
先週、内視鏡手術で部分切除し、リンパ節の転移はありませんでした。
サイズ 浸透部11×11×9 全体18×11×9
グレード1
組織学的波及度 f
断端外尾側断端陽性の可能性あり ★1
ER 陽性>98%
PgR ごく少数の陽性細胞あり<1
HER2 score1+
MIB1 index約5パーセント
ルミナルB 
質問1 ★1の断端の陽性について、先生は心配しなくても放射線を部分的に五回プラスするので大丈夫と言われました。
これは取り残しなのですか?内視鏡だから残ったのか?手術し直ししなくてよいのか? その点が心配です。
 
質問2
抗癌剤するかどうかオンコタイプの遺伝子検査をすすめられています。
最初のクリニックで、初期も初期だから深刻に考えなくても大丈夫と言われていたため、高額な遺伝子検査をしなくてはいけないのかショックを受けてます。
上記のデータだけでは判断出来ないのでしょうか?またルミナルBだと(私の数値だと)抗癌剤は可能性高いのでしょうか?
遺伝子検査を取り入れてない病院もまだまだ多いと思いますが、そういう場合はどのように治療方針をきめるのでしょうか?
遺伝子検査するかしないかの返事もしなくてはいけないため、質問させていたどきました。
何卒よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「これは取り残しなのですか?」
→その可能性があるということです。(実際に残存しているのか?は、その部分を追加で切除しない限りわかりません)
「内視鏡だから残ったのか?」
→(そもそも)内視鏡手術の意義が解りませんが…
 視野が悪いから、そのリスク因子にはなるでしょう。
「手術し直ししなくてよいのか? その点が心配です。」
→それは担当医と再度話し合うべきでしょう。
「抗癌剤するかどうかオンコタイプの遺伝子検査をすすめられています。」
→不要です。
 Ki67=5%は(グレーゾーンではなく)普通にルミナールAです。(OncotypeDXはグレーゾーンで適応があるのです)
  ♯ グレーゾーンとは20<Ki67<40です。
「上記のデータだけでは判断出来ないのでしょうか?」
→ルミナールAと判断します。
 
 

 

質問者様から 【質問2 再質問6588遺伝子検査と取り残し】

性別:女性
年齢:52歳
田澤先生、ご回答ありがとうございます。
再質問は1週間以上後にとの記載がありましたが、
遺伝子検査の返事を週明けにしなくてはならず続けて質問させていただきます。。
ご回答が無理であれば、順番どおりのご回答で構いません。
あつかましいお願いで申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
昨日記載していたデータ、数値が少し違っておりました。
ER 陽性>98% →90%
PgR ごく少数の陽性細胞あり<1 →
1%★1
HER2 score1+
MIB1 index約5パーセント
担当医は「全体的におとなしい癌であるが
★1のPgRの数値が気になる」とおっしゃっていました。
その部分がルミナルBにつながるのか、遺伝子検査につながるのか
私にはよく分からないのですが。
田澤先生がおっしゃるようにルミナルAであれば抗がん剤治療は必要無いということでしょうか?
担当医曰く「遺伝子検査は高額なのでやるかやらないかは任せるが、
やらなければ抗がん剤の効き目があるかどうかは分からない常態で
抗がん剤治療をする方向になる」とおっしゃってました。
(もしかしたら記憶違いかもしれませんが)
素人の私からすると全く違う診断結果のように思うのですが、
今後どうするべきなのか途方にくれております。
また、段端陽性の可能性の件ですが、
前回はかなり心配する私に「癌の本体とは離れているし、再手術を考えるようなケースではない、放射線治療のプラスで大丈夫」と言われました。
もう一度担当医と話し合いをしますが、確認しなくてはいけないポイントがあれば教えていただけると助かります。
内視鏡手術にしたのは、少し前に乳がんになった友人の話を聞き同じ先生で内視鏡手術にしました。
(傷が胸でなく脇に残る、精製水を手術時に注入するので胸が凹まないというのが選んだ理由です)
田澤先生のこちらのHPや他の乳がん関連のネットページを見ても
内視鏡での情報は少ないのですが、
内視鏡手術後のこれからの病状や治療の過程で気をつけて様子を見なくてはいけない点などがあれば
教えていただければうれしいです。
田澤先生にご質問するべきではない点も多いかと思いますが、
何卒よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「田澤先生がおっしゃるようにルミナルAであれば抗がん剤治療は必要無いということでしょうか?」
→もちろん、その通りです。
 (以下、前回の回答の抜粋)
 Ki67=5%は(グレーゾーンではなく)普通にルミナールAです。(OncotypeDXはグレーゾーンで適応があるのです)
  ♯ グレーゾーンとは20<Ki67<40です。
「もう一度担当医と話し合いをしますが、確認しなくてはいけないポイントがあれば教えていただけると助かります。」
→本当に大丈夫であれば、「放射線をプラスにする」必要はないのでは?
 「放射線をプラスにする=断端が心配」ということであれば、(放射線をプラスするよりも)「追加手術の方が安全ではないか?」と聞いてみましょう。
「傷が胸でなく脇に残る、精製水を手術時に注入するので胸が凹まないというのが選んだ理由」
→価値観は「人それぞれ」ですから、それは構いません。
 ただ、内視鏡で行うメリットが殆どないことが、普及しない理由です。
「内視鏡手術後のこれからの病状や治療の過程で気をつけて様子を見なくてはいけない点などがあれば教えていただければうれしいです。」
→それは基本的にはないでしょう。
 
 

 

質問者様から 【質問3 遺伝子検査と取り残しについて】

性別:女性
年齢:52歳
何度も質問を送り申し訳ござません。
田澤先生に、ルミナルA、オンコタイプ遺伝子検査も抗癌剤も不要
という判断をいただきましたが、真逆の治療方針(ルミナルB、オンコタイプ遺伝子検査をして抗癌剤治療をするかどうかを決める)を示す担当医と話をするのにどう切り出せばよいか分からず、二回目のご回答を
いただいた後、こちらのサイトのQ&Aやその他の乳癌関連のサイトを色々チェックしました。
その中で
・PgRが低値の場合、ルミナルBと判断される
・ルミナルAまたはBの確定はオンコタイプの遺伝子検査をしなくては分からない
という記載を目にしました。
(色々な頁を見すぎてどこで見たかは思い出せないのですが)
私の担当医が示すのはこの点なのか?と思いました。
質問1 田澤先生がルミナルAと判断されるのは、PgRの値が低い場合もMIB1が5%という数値が優先されるということでしょうか?
もしそうだとして、PgRの値に関する認識は先生毎に違うものなのでしょうか?
質問2 オンコタイプはグレーゾーンで適応しないということは、私の組織は検査する側の条件を満たしてないということですか?
検査自体は可能なのですか?
検査するかしないかも先生によって見解が分かれるものなのでしょうか? 
見解の違いは新しい研究結果などから生まれるのかでしょうか?私の担当医が単純に判断を誤っているのか、担当医が遺伝子検査ありき、という流れを望んでいるための説明なのか、なにが理由で真逆の治療方針になるかが私にはさっぱりわからず、次回の受診の際も専門用語で説明されれば、遺伝子検査をする方向で話が進んでしまう気がしてなりません。
ご回答いただける範囲で構いませんのでよろしくお願い致します
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
「質問1 田澤先生がルミナルAと判断されるのは、PgRの値が低い場合もMIB1が5%という数値が優先されるということでしょうか?」
→勿論。その通りです。
「もしそうだとして、PgRの値に関する認識は先生毎に違うものなのでしょうか?」
「検査するかしないかも先生によって見解が分かれるものなのでしょうか? 」

→それは不明です(その医師がどう考えるのか? に私は興味ありません。)
「検査自体は可能なのですか?」
→要件(ルミナールタイプでHER2陰性)を満たしているので可能です。
「私の担当医が単純に判断を誤っているのか、担当医が遺伝子検査ありき、という流れを望んでいるための説明なのか、なにが理由で真逆の治療方針になるかが私にはさっぱりわからず」
→それは私に聞くべきことではありません。
 このQandAはあくまでも「私の見解」を回答する場であり、「私の主治医はどうして、このように言うのでしょう?」ということを私に求める(想像させる)場ではないのです。 (それは、その主治医に聞きましょう)