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手術後のホルモン治療について

[管理番号:5609]
性別:女性
年齢:44歳
田澤先生はじめまして
乳癌手術後のホルモン治療について不安があるので質問させて下さい
左胸の乳輪の少し上にしこりを見つけ、検査の結果乳癌の診断を受けました
骨シンチやCTを経てしこりの近くにも癌がある可能性があると言われたので今年の7月に左胸の全摘手術を受けました。
病理検査の結果
硬癌
しこりの大きさ10mm
浸潤有(10mm×7mm)
センチネルリンパ生険の結果:転移なし
ER (+)
PgR (+)
Her2 (DISH)(-)
Ki67:6.1%
組織グレード1
しこりの他に乳腺にも癌があったが浸潤してなかったのでステージはⅠ
という説明を受け今後の治療はゾラデックスのみを2年~3年、延長を希望するなら5年と言われました。
タモキシフェンの併用はしないのかと聞いたところ
・35歳以下ではないこと
・子宮内膜癌の発症リスク
・12年前に子宮の上皮内異形成で円錐切除術を受けていること
・現在、握りこぶしぐらいの子宮筋腫があること(婦人科の医師には閉経までそのままにしておいていい場所に出来てると言われているので今まで経過観察だけしてました)
を考慮して服用しない方がいいとの事でした。
以前、田澤先生はLH-RHagonistの単独治療は無いと書かれていましたがどう思われますか?
正直、ゾラデックスだけでは不安を感じます。
私の様な状態ではタモキシフェンは飲まない方がいいのでしょうか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
閉経前のホルモン療法は、あくまでも「タモキシフェン」です。(LH-RHagonist単独という選択肢は無いと考えてください。)
「今後の治療はゾラデックスのみを2年~3年、延長を希望するなら5年」
⇒LH-RHagonist単独の治療を勧めるエビデンスはありません。
 ♯LH-RHagonistは「タモキシフェンと併用が大原則」なのです。
「・35歳以下ではないこと」
⇒これは(タモキシフェンに)「LH-RHagonistを併用しない理由」です。
「・子宮内膜癌の発症リスク」
⇒タモキシフェンは、その「30倍」の(再発予防)「効果」があるのです。
「・12年前に子宮の上皮内異形成で円錐切除術を受けていること」
⇒これは「子宮頸がん」のことですよね??
 子宮体癌のリスクとは無関係です。
「以前、田澤先生はLH-RHagonistの単独治療は無いと書かれていましたがどう思われますか?」
⇒そのままです。

「私の様な状態ではタモキシフェンは飲まない方がいいのでしょうか?」

⇒全くそんなことはありません。
 普通に治療をすることをお勧めします。
 
 

 

質問者様から 【質問2 手術後約1年のリンパ節】

性別:女性
年齢:45歳
田澤先生こんにちは
2度目の質問をお願いします(前回の質問の下に別の方の質問がありました →別の方が管理番号を間違えて入力していたようです。該当箇所を削除しました。 HP管理者)
手術をし、もうすぐ1年ということで先日マンモとエコーを受けました。
マンモは異常無しでしたがエコーで左脇の下のリンパ節が1つ3mm位に丸くなっていると言われ、4ヶ月後に更に大きくなってないか・数が増えていないかを確認しますとのことでした。
昨年の6月に癌が確定し、7月に手術を受けましたが私が最初にしこりに気付いたのは前の年の11月でした。
毎年検診に行ってるクリニックでは「良性のしこり」だと言われました。
それでも不安気な私に「別の先生にも診てもらうのもいいよ」と総合病院の乳腺外科を紹介してくれました。
乳腺外科でも改めてマンモとエコーを受けましたが結果は同じく「良性のしこり」でした。
私は針生検を希望しましたが「明らかなる良性の所見がある」と言われ、してもらえず半年後の経過観察になりました。
半年後、エコーを受けた際に技士さんに「大きさに変化はないけど、主治医から“何かあればフォローを”の記載が有るから針生検してみる?」と聞かれ、即答でお願いをし、結果、乳癌だったのです。
私は半年前にもっと積極的に動くべきだったと後悔しました。
そんな事もあり私としては4ヶ月後に “前より大きくなってます” とか “数が増えてます” となったらどうなるのだろう・今のうちには何も出来ないのだろうかと不安で仕方ありません。
手術の際はセンチネルリンパ生検は転移無し(0/1)でしたがリンパ節の取り違えの可能性はないのでしょうか?
田澤先生はリンパ節の肥大で経過観察などあり得ないと書かれてますが、4ヶ月後の経過観察でも大丈夫だと思われますか?
他の病院で診てもらうべきでしょうか?
どう対応していけばよいのか、田澤先生の意見を教えて下さい。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「田澤先生はリンパ節の肥大で経過観察などあり得ないと書かれてますが、4ヶ月後の経過観察でも大丈夫だと思われますか?他の病院で診てもらうべきでしょうか?」
⇒本当に気になるなら、細胞診すべきでしょう。(担当医は3mmの腋窩リンパ節の細胞診に自身が無いのかもしれませんが)
 ☆3mmであれば、経過をみるのが一般的かもしれません(他の病院へ行っても「様子をみましょう」となりそうです。)