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ホルモン治療の副作用と継続判断

[管理番号:5278]
性別:女性
年齢:41歳
■ 相談内容
乳がん手術後から持病の血液疾患のデータが悪くなり、ホルモン治療を一部中断してみたのですが、約1カ月経過しても改善してきません。
血液の主治医からはデュープリンのほうも停止してみては?とアドバイスをされたのですが、ホルモン治療をこのまま停止し続けている事が、再発や遠隔転移につながるのでは?と恐怖でいます。
ただ、実際のところのホルモン治療の上乗せ効果について、ネットで検索していたところ、本Q&Aを知りました。
PREDICTで自分なりに入れてみると
10年生存率
無治療 95.1%
ホルモン療法 +0.9%
抗がん剤 +0.6%
と結果が出たのですが、とらえ方として合っていますか?
もし先生のほうでより状況を加味した数字がだせるようでしたら教えていただけませんか?
また、血球減少、とくに血小板が減少したことが深刻な状況なのですが、デュープリンについても中断してみる価値はあるでしょうか?
■ 背景
□ 乳がんの診断結果
発見 40歳、自己発見
左胸 乳頭乳輪温存皮下全摘出 同時再建
リンパ節転移
腋下 2/3
レベル2郭清 0/6
Pap Sol Sci
f++ ly+ v-
NA 2, MC 1, NG 1
ER 95% PgR 50% HER2 0 Ki67 10%
size 4.8cm x 1.3cm
大きいので2cm 他、小さいのが2つ
ルミナルA ステージ2b
術後は、
腋下放射線治療は、持病が悪化するリスクを考慮し拒否
抗がん剤治療 なし
ホルモン療法(タモキシフェン+デュープリン)のみしていました。
術後1年での検診結果では、局所再発および、遠隔転移もなしと言われています。
□ 既往歴
MDS
もともと乳がん発症前に持病でMDSがあります。
病型はRCMDでヘモグロビンと血小板の量が少ないです。
少ないながらも数年間安定していたのですが、乳がん手術後から徐々に血球減少が進行し、タモキシフェンの副作用では?と疑い現在中断してみましたが、約1カ月たちますが回復の兆しが見られません。
2016 7/(中旬) 乳手術
2017 6/(下旬) タモ中断
WBC 1800 →1700
RBC 211 →121
Hb 8.6 →4.5
PLT 1.0 →0.4
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「先生のほうでより状況を加味した数字がだせるようでしたら教えていただけませんか?」
⇒ルミナールAであることを加味すると…
 10年生存率は無治療で80% ホルモン療法をすると89%となります。
「また、血球減少、とくに血小板が減少したことが深刻な状況なのですが、デュープリンについても中断してみる価値はあるでしょうか?」
⇒そう思います。
☆術後補助療法はあくまでも再発予防、有害事象があれば(当然)中止すべきです。