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ホルモン療法

[管理番号:4828]
性別:女性
年齢:46歳
はじめまして。
先月、ホルモン療法を開始した早期乳がんの者です。
副作用が辛く、ホルモン療法の中止または、減薬して継続を考えています。
低リスクの自分にとってホルモン療法のメリットがどれだけあるのか、など質問させて頂ければと思います。
以下、温存手術後の細胞診のデータと質問です。
・乳がんの種類 硬がん
・ステージ1
・タイプ ルミナルA
・がんの大きさ:1.5cm×1.3cm×0.8cm
? ?(MRIでは1cm。
上記は浸襲の最大値です)
・転移 なし
・女性ホルモン感受性:強い陽性
・HER2:陰性
・核異型度(悪性度):1
・切除断端 陰性(5mm)
・リンパ管侵襲 1
・血管侵襲:無し
・ki-67 10%
タモキシフェン(ノバルテックス 20mg)
を1日1回服用を始めて3日目に強い副作用が出始めました。
主に頭痛、ふくらはぎの痛み、動悸、体全体のむくみ、抑うつ感がひどく、食欲が遠のき、起きていられない状態になりました。
主治医に相談し、3日間服用をやめ、体調は戻りました。
主治医にはまだ相談していませんが、半分に減量して服用を試したところ同様の副作用はありますが、程度がやや軽く耐えられる状況です。
以下、質問です。
①私のケースで無治療の場合の再発率、生存率と、ホルモン療法をした場合の再発率、生存率を教えて下さい。
もし可能であればデータのもとになっている調査の名前も伺えると嬉しいです。
(ネットで出ているタモキシフェンの治療効果データのほとんどが高リスクのケースで、
低リスクの調査は規模が小さいものしか見つけられません)
②田澤先生は、私のケースで副作用が辛い場合、ホルモン療法を続けるメリットはあるとお考えになりますか。
③減薬(1日半分の10mg)に効果は見込めるのでしょうか(エビデンスがないのは分かっています)。
タモキシフェンは世界中で体格に関わらず20mgといいますが、
体重45キロの私と、大柄な西洋人が同量であることに違和感を覚えます。
④タモキシフェン服用により、耐性型の乳がんが生まれる事があると知りました。
ルミナルAのサブタイプ、グレード1の低リスクで、服用を続けた結果、耐性型が生まれるリスクはどれくらいあるのでしょうか。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
術後補助療法はあくまでも「再発予防」です。
これはQOLを損なってまでも続けるものではありません。(再発後の治療とは、その点が異なります。)
「①私のケースで無治療の場合の再発率、生存率と、ホルモン療法をした場合の再発率、生存率を教えて下さい。」
⇒           再発率  10年生存率
 無治療        17%   94%
 ホルモン療法     11%   95%
  NewAdjuvant.com
「②田澤先生は、私のケースで副作用が辛い場合、ホルモン療法を続けるメリットはあるとお考えになりますか。」
⇒ありません。
「③減薬(1日半分の10mg)に効果は見込めるのでしょうか」
⇒あるとは思います。
「④タモキシフェン服用により、耐性型の乳がんが生まれる事があると知りました。耐性型が生まれるリスクはどれくらいあるのでしょうか。」
⇒そんなエビデンスはありません。
 考え過ぎです。