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術後ホルモン療法について

[管理番号:2737]
性別:女性
年齢:51歳
田澤先生。
はじめまして。
(東北)からお邪魔いたします。
乳がん告知を受けてからいつも拝見しています。
疑問、悩みに対してのスピーディかつ、的確なご判断、とても参考になり本当に勇気付けられます。
今は遠方のため田澤先生の診察が受けられないのが悔やまれます。
(1年半前まで東京におりました)
今年1月末にシコリを認め、2月に乳がん告知を受けました。
3月に術前検査のMRI.CT.PET.PEM。
様々な検査の結果、左乳房浸潤性乳管癌、遠隔転移なし、ステージ1との診断。
ER 陽性、PR 陽性、HER2 陰性、リンパ節転移なし。
1.5cm×1.8cm。
4月(中旬)日に手術が決まり、左全摘出&センチネルリンパ節生検予定。
(田澤先生が以前いた病院です)
当初は部分切除でオペ時間を予約していたらしく、同時再建は時間的に無理との事。
後日ゆっくり考える事にしました。
術後はホルモン療法の予定ですが、使用する薬について教えて下さい。
現在の月経状態は、3.4ヶ月に一度、思い出した頃に始まり3日位で終わります。
①この様な場合でも、閉経前の薬を使用するのでしょうか?
②薬の副作用について、閉経前と閉経後に使用するものではかなりの違いが有りますか?
お忙しい中恐縮ですが、ご教示頂きますようお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
東○公○病院ですね。
少し懐かしいです。
「術前検査のMRI.CT.PET.PEM。」
⇒未だにPET撮影しているのですね。
 私がいた頃からですが…
 古巣なので、これ以上のコメントは差し控えます。
pT1c, pN0, luminal type
「現在の月経状態は、3.4ヶ月に一度、思い出した頃に始まり3日位で終わります。」
⇒閉経ではありません。
 閉経は「最終月経から1年以上」をいうのです。
 
「①この様な場合でも、閉経前の薬を使用するのでしょうか?」
⇒その通りです。
 決して(閉経後に使用する)「アロマターゼ阻害剤」を使用してはいけません。
 この時期に使用する事で「月経が再開し、予後に悪影響となる」ことが解っています。
 
「②薬の副作用について、閉経前と閉経後に使用するものではかなりの違いが有りますか?」
⇒違いがあります。
 閉経前…タモキシフェンは「のぼせ」などの更年期症状や「関節痛」などです。
 閉経後…アロマターゼ阻害剤は「朝の手指の(一次的な)こわばり」が主です。
「関節痛」も時々ありますが…