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非浸潤がんについて

[管理番号:4843]
性別:女性
年齢:42歳
田澤先生、はじめまして。
2月下旬に定期検診(マンモ)にて石灰化の増加で乳癌の疑い。
3月初めに針生検。
3月下旬に非浸潤がんと診断されました。
4月上旬に○○県の○○センターへ紹介にて受診。
5/(上旬)に左乳房全摘手術とセンチネル生検をしました。
来月初めに病理結果説明があります。
お尋ねしたいのは、4月上旬に○○センターにて先生に癌のサブタイプを質問したところ、
「非浸潤がんにサブタイプは関係ない。」と言われ、
「もし浸潤が2ミリ以上なら抗がん剤も考える。」と言われ、それ以上
の質問は聞いてもらえずに不安な気持ちになっています。
手術後に先生に聞きましたが、病理の結果が出るまではわからないと言われました。
浸潤が2ミリ以上あった場合、これからどういった治療になるのか前向きに考えたいので教えていただけると助かります。
4月に○○センターにてもらった針生検での病理診断は、
Breast,It.(CNB):Ductal carcinoma
Ductal carcinoma,nuclear grade3(nuclear atypia3+ mitotic counts2).Stromal invasion is not definite in this section.
ER(+95%)[Allred score PS5+IS3=TS8]
PgR(+95%)[Allred score PS5+IS3=TS8]
HER2:score3+(非浸潤部)
わかりにくい文章で申し訳ございませんがよろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
(手術標本で、全体が非浸潤癌ならば)全摘で根治となります。(追加治療は不要)
「浸潤が2ミリ以上あった場合、これからどういった治療になるのか前向きに考えたいので教えていただけると助かります。」
⇒実際は…
 2mmで抗癌剤は不要です。
 現時点での「ER(+95%)[Allred score PS5+IS3=TS8] PgR(+95%)[Allred score
PS5+IS3=TS8] HER2:score3+(非浸潤部)」は、あくまでも非浸潤癌でのサブタイプ(性質)なので、
 万が一浸潤癌が有った場合には、その「浸潤部で評価し直し」しなくてはなりません。
 其の上で
 1.ルミナールAならば 
    浸潤径≦5mmならばホルモン療法を考慮
    5mm<浸潤径ならばホルモン療法を推奨
 2.ルミナールBならば
    浸潤径≦5mmならばホルモン療法を考慮
    5mm<浸潤径≦10mm ホルモン療法は推奨、抗癌剤は考慮
    10mm<浸潤径ならばホルモン療法及び抗癌剤を考慮
 3.トリプルネガティブならば
    浸潤径≦5mm 無治療
    5mm<浸潤径≦10mm 抗癌剤を考慮
    10mm<浸潤径   抗癌剤を推奨
 4.HER2陽性ならば
    浸潤径≦5mm 無治療
    5mm<浸潤径≦10mm 抗HER2療法(ハーセプチン+抗癌剤)を考慮
    10mm<浸潤径   抗HER2療法(ハーセプチン+抗癌剤)を推奨