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非浸潤がんから浸潤がん

[管理番号:5081]
性別:女性
年齢:49歳
田澤先生、はじめまして。
先日、乳癌が見つかりました。
エコーでは6.6㎜の腫瘍径です。
私は2012年に非浸潤癌の温存手術をした後、放射線治療をしています。
前回の大学病院のドクターが開業してしまった為、別な病院を紹介して頂き、本日その先生と初めてお会いしました。
都内の有名な癌専門病院です。
先生曰く場所として前回の手術した2cm下あたりなので、恐らく再発だろう。
そして、再発は初発と違い治療が大変だという事、その後の抗がん剤も考えないなければいけないとも話されていました。
聞いているうちに大変不安になってしまい頭が真っ白になってしまいました。
ネットを調べていたところ、田澤先生のページにたどり着いた次第です。
質問としては
①非浸潤癌であった癌が浸潤癌として再発した場合は癌としての病の重さは全く違うと言われましたがそうなのでしょうか。
乳頭の数センチ下なのですが、場所を聞かれて驚かれた感じがしたのですが良くない場所なのでしょうか。
再発の場合は小さくても予後がわるいのでしょうか。
②5年後に浸潤癌として再発した場合はそれだけ悪性が強く、すでに浸潤が広がっているのでしょうか。
MRIでは広がりの話は特にありませんでした。
③うちの内科としてのホームドクターには転移はないと言って頂きました。
(確かにMRIではリンパに問題は無いと言われています。)今回の新しい病院で来週PET-CTをします。
放射線をかけても生き延びた癌だと新しい先生は話されていたので、既に転移しているのではないかと心配です。
転移の確率はあるのでしょうか。
HER2 3+なので特に
心配です。
④気になっている事ですが、ki67がHER2陽性なのに5%と低いのですが間違っているのではないでしょうか。
針生検の病理は
腫瘍6.6㎜
ER80%
PgR100%
HER2 3+
ki67 5%
です。
新しい先生でまだ馴染めず、再発について不安になる事を言われ、治療前ではありますが心配で更に落ち込みました。
田澤先生のご返答何卒宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
それにしても…
「局所再発」の意味が解らない医師がこれほど多いとは! 本当に残念です。
質問者は「温存術後5年(温存乳房内再発としては比較的多い時期と言えます)」
「6.6mmの(温存乳房内)再発」

⇒普通に「全摘すれば、最初(2012年)の時点で全摘していた場合と予後は同一」です。
 それを「再発は初発と違い治療が大変だという事、その後の抗がん剤も考えないなければいけないとも話され」とは!!!(呆れを通り越して、戦慄を覚えます)
 「都内の有名な癌専門病院」の医師というのは、其の程度だということです。(それ以上、コメントする気にもなりません)
★それにしても…
 そのような「しょうもない」医師達により
 1.無駄な心配に曝されて、精神的に(無用に)苦しむ
 2.(ある場合には)「再発は手術しても仕方が無い」として(せっかくの)「根治のチャンスを失う」ことさえあります。(医師によっては)
 このように、患者さんにとって「大変に不幸なことになりうる」のです。
「①非浸潤癌であった癌が浸潤癌として再発した場合は癌としての病の重さは全く違うと言われましたがそうなのでしょうか。」
⇒全く無意味です。
 温存乳房内再発では普通にあることです。
「乳頭の数センチ下なのですが、場所を聞かれて驚かれた感じがしたのですが良くない場所なのでしょうか。」
⇒全く無意味です。
「再発の場合は小さくても予後がわるいのでしょうか。」
⇒全摘すれば、最初から全摘したことと予後は一緒なのです。
 今度、その医師にお会いしたら、「温存手術は、温存乳房内再発しても(その際に)全摘すれば予後は一緒だと、聞いていなのだけど違うの??」と聞いてみてください。
 
「②5年後に浸潤癌として再発した場合はそれだけ悪性が強く、すでに浸潤が広がっているのでしょうか。」
⇒全く無関
「MRIでは広がりの話は特にありませんでした。」
⇒(乳房内再発は)全摘なのです。(術後照射ができないから)
 全摘なのだから、MRIで拡がりを見る必要は無いのです。
「放射線をかけても生き延びた癌だと新しい先生は話されていた」
⇒この医師は何者???
 ★温存乳房内再発は(当然ながら)普通は術後照射をしているのですよ??
  つまり、殆ど全ての「温存乳房内再発」は(その医師のいうところの)「放射線線を生き延びている」わけです。
  全く無意味な話です。
「転移の確率はあるのでしょうか。」
⇒ありません。(6.6mmの乳房内再発で心配しすぎです)
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生
非浸潤癌から5年後に浸潤癌で局所再発となったという内容で先日質問をさせていただきました。
明日、都内癌専門病院でPETーCT、血液検査等の最終結果と今後の手術についての診察があります。
非浸潤癌で温存したはずが本来は一部浸潤癌であって、局所再発として
しこりが出来る前に
既にこの数年で臓器に転移をしているのではないのか本当に心配です。
そういう事はあるのでしょうか。
ネットで調べているとそうゆうケースもあると書いてありました。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「既にこの数年で臓器に転移をしているのではないのか本当に心配です。そういう事はあるのでしょうか」
⇒探せばあるでしょうが…
 レアケースを想像する必要はありません。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

非浸潤がんから浸潤がん
性別:女性
年齢:49歳
田澤先生
先日からのご質問にご返答いただき有難うございます。
PETでは転移もなく術前検査は問題ないとの事です。
昨日、手術前の診察に行ってきました。
非浸潤癌から浸潤癌での再発なので、今回は乳房切除、センチネルリンパ節生検を行います。
左乳房、乳頭より2cm程下に温存手術の後(横に4.5cm)があり、その2cm程下(乳房の一番下ギリギリの箇所)にエコーで6.6mmのしこりがあります。
非浸潤癌の足を取り残したのではないかと言われました。
そして、センチネルリンパ生検の検査の際、温存手術をしているのでどこにリンパが流れるか分からないと言われています。
胸骨にリンパが先に流れている場合もありその際は検討となるとも言われました。
かなりショックで落ち込みました。
更に、局所再発はステージは無いけどステージ2bぐらいの重さがあると言われました。
それは胸骨に流れている為、センチネルリンパ節生検が
出来ないからなのではないかと今になって思います。
やはり局所再発は
転移の道を進み予後が悪いのではないかと心配で仕方ありません。
田澤先生のご意見をお願いいたします。
そしてもう1点、今回は小さなしこりではあるが、非浸潤癌から5年後の再発でずっと乳房の中に居た癌なので
その間に身体の中に癌細胞が流れていると話していました。
しこりはこの数か月で出来たと思いますが、その前に既に身体の中に癌細胞が流れていたのでしょうか。
こちらのご意見もお願いできますでしょうか。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
このメールを読んで心底呆れてしまいました(勿論、質問者に対してではなく、担当医に対してです)
局所再発を全く理解していない。
☆もしも質問者が私を、その「都内の有名ながん専門病院の医師なる人物」と同等に考え「どちらが正しいのだろう?」と迷っているとしたら、(申し訳ありませんが)もうこのQandAを利用することはお止めください。(その場合は、その有名病院医師の言う事だけを聞くようにしましょう)
私は、そんな有名病院医師らと比較されること自体不愉快(有名病院に在籍しているからと言って、ろくに診療経験もないくせに人を見下すような医師が多いから)なのです。
本当は、その担当医に言うべきですが(大人の事情で、そうもいかないので)ここでは質問者に対してコメントします。
①「非浸潤癌で温存」⇒(手術時に)乳腺に残っていた癌細胞が『5年間で乳腺内で増殖、浸潤』して「6.6mmの浸潤癌となり再発」
②(初発癌の)「乳管内に癌細胞が発生」⇒その後『5年間増殖、浸潤』して「6.6mmの浸潤癌として発見」
上記①と②が同じ事だと気づきましたか?
取り残した非浸潤癌が乳腺内で増殖して浸潤癌となることと、新しくできた非浸潤癌が乳腺内で増殖して浸潤癌になることは『全く同一』だと気づきましたか???
☆「再発」という言葉のマジックにご注意を!
「非浸潤癌から浸潤癌での再発なので、今回は乳房切除、センチネルリンパ節生検を行います。」
⇒温存乳房内再発だから乳房全摘は当然ですが…
 純粋な局所再発に「センチネルリンパ節生検」は必要か??
 ただ、(質問者の記載にはないので不明ですが)初回手術時に「センチネルリンパ節生検をしていない(腋窩に手をつけていない)」のであれば、今回(浸潤癌だし)
「センチネルリンパ節生検をやっておこう」というのは誤りではありません。(しかし、必須ではありません)
「局所再発はステージは無いけどステージ2bぐらいの重さがある」
⇒??????(全く意味不明)
 こんな連中とは議論する気もおこりません。
「局所再発は転移の道を進み予後が悪いのではないかと心配」
⇒無駄な心配をさせられている質問者に「かける言葉」もありません。
 その医師達の罪は重いということです。(自覚してもらいたいものです)
「田澤先生のご意見をお願いいたします。」
⇒呆れを通り越して戦慄を覚えます。(察してください)
「非浸潤癌から5年後の再発でずっと乳房の中に居た癌なのでその間に身体の中に癌細胞が流れていると話していました。」
⇒本当に、その医師はこんな「くだらない」事を言ったのですか???
 冒頭で示した様に、そもそも「初発の癌も、非浸潤癌が長い事乳腺内を増殖して浸潤する」のですよ??
 質問者も冷静に「良く」考えてみれば解ります。
「しこりはこの数か月で出来たと思いますが、その前に既に身体の中に癌細胞が流れていたのでしょうか。」
⇒全く馬鹿馬鹿しい(質問者に失礼にあたったら申し訳ありません)
 ○浸潤癌である以上、転移再発のリスクはある(ただし6.6mmであれば殆ど無いでしょう)ことは事実ですが、それは「初発」でも全く同様です。(「局所再発だから」などと区別する必要は10000%ありません)
「こちらのご意見もお願いできますでしょうか。」
⇒お解りいただけましたか??
 私が「それらの馬鹿医師(失礼!)の言う事にコメントする度に呆れて戦慄を感じている」ということを。
 質問者がどちらを信用するのかは(勿論)自由ですが、これ以上「それらの医師の馬鹿なコメントを聞きたくない」というのが正直なところです。
 
 

 

質問者様から 【質問4 非浸潤がんから浸潤がん】

性別:女性
年齢:49歳
昨年の夏に相談をさせていただきました。
その際は親身なご返答をいただき有難うございました。
昨年の8月に無事○○で手術を終えました。
左全摘でした。
病理結果は
1×2mmの浸潤、
他に硬化性腺症が数か所あったとの事でした。
その他はホルモン剤が効くタイプとしか聞いていません。
後は病理の図面コピーのみです。
2011年の9月に非浸潤癌で左を温存していましたので
再発かと思いましたが結果は別に新しくできた癌との結果となりました。
私の癌は硬化性腺症内に出来る癌との事でした。
右側にも硬化性腺症が
あるので反対側にも出来る可能性があるが、この種類の癌は大抵大人しいので
勢いのある癌が出来る可能性は低いのであわてず経過を見ていきましょうとの話をされました。
過剰な心配はしなくていいと話され、安心しました。
術後はホルモン剤も無しとして昨日の6か月後検診も問題ありませんでした。
昨日の検診で右側にも出来る可能性はどれくらいなのかと聞いたところ遺伝の話しをされました。
母型の祖母、母親の5人姉妹のうち一人が乳がんです。
卵巣がんは親族にはいない、祖母・叔母も50代で発症、祖母はその後96歳で死去、叔母は健在です。
遺伝性の可能性は低いが私が2回乳がんになっているので、もしかしたら遺伝性もあるかもしれないと言われました。
先生に遺伝子検査をした方がいいかと聞いたところ、それは先生にも分からないと言われ、更に自分だけの問題では無くなるし、それによって個人の受け止め方も違うと言われました。
確率は低いと思うしという曖昧な返答でした。
乳がんは定期健診でフォローをしていけますが、卵巣癌は2人なったとしたら1人は助からないという話をされましたので遺伝性が心配になってしまいました。
私の場合は硬化性腺症内癌という癌なので多発傾向があると言われましたが、そうでは無く遺伝性だから多発しているのでしょうか。
遺伝性のサイトを見ると、50歳以下で2度発症、親族2人が乳がんがあてはまります。
遺伝性のカウンセリングを受ける方向を考えた方がいいのでしょうか。
 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。
質問者とのQandA(全3回)を、読み返してみましたが…(これ以上は、察してください)
(過去のQでは)その病院の医師が『「再発は初発と違い治療が大変だという事、その後の抗がん剤も考えないなければいけないとも話され」』となっていましたが、
 今回、「過剰な心配はしなくていいと話され」へ(さりげなく)変わっていたので安心しました。(勿論、今回が正しい。最初からそれで良かったのです)
「遺伝性のカウンセリングを受ける方向を考えた方がいいのでしょうか。」
⇒不要です。
 私が「その病院の医師達」のコメントにコメントすることは、(これ以上は)差し支えた方がいいようです。
 
 無駄な心配をせずに、心安らかにおすごしください。