乳がんプラザ|乳がんの手術は東京の江戸川病院乳腺外科|ブログ


[管理番号:491]
性別:女性
年齢:41歳

いつも質問コーナーを拝見しています。
田澤先生の回答を見てお人柄の良さを感じています。

現在私はホルモン療法中です。
去年の四月に乳がんと診断され、全摘後に抗がん剤TC→ACを全8クールしました。
抗がん剤終了後にタモキシフェンを処方され3ヶ月ほど服用していたのですが、エキセメスタンとリュープリン注射の組み合わせは閉経前患者にもタモキシフェンよりも優位だということで現在はアロマシンを服用しています。
主治医はこの治療の方が再発率も低いとして推進していますが、まわりのホルモン陽性閉経前乳がん患者は皆タモキシフェンを処方されているので不安があります。
しかも、タモキシフェンを服用していた場合、服用年数も長いことから乳がんを抑える期間も長いのではないかとも思っています。
是非田澤先生のお考えをお聞かせ下さい。

 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 自分に適した治療なのだろうか?主治医を信頼してはいても、気になるものだと思います。

 閉経前ホルモン陽性に対しての治療に対してはTEXT試験とSOFT試験の統合解析がASCO 2014で発表されたデータが最新のものとなります。
 その後に行われたSt.Gallen 2015ではこれに影響された結果となっています。(結果については後述します)

状況の確認

 質問者は「化学療法閉経」とならずに、「月経が再開」したという事でよろしいでしょうか?(勿論、リュープリン開始後数カ月して再度月経は止まっているとは思いますが)
 上記に挙げた「臨床試験データ」はあくまでも閉経前であり、「化学療法をしている場合でも、再開している人」が対象なのです。
 つまり、「化学療法閉経」患者さんは対象とはなっていない試験なのです。

回答

「エキセメスタンとリュープリン注射の組み合わせは閉経前患者にもタモキシフェンよりも優位だということで現在はアロマシンを服用」
⇒これは(前述した)TEXT/SOFT試験の共同解析の結果からの判断のようです。

①この試験では『EXE(エキセメスタン)+OFS(リュープリンなど)』と『TAM(タモキシフェン)+OFS』の比較で『EXE+OFS』の方がDFS(無再発率)で優れていた(相対リスクを28%低下させた)事が示されています。
ただし、「全生存率」には改善を認めませんでした。

②この影響で(世界のエキスパートによる会議)St.Gallen 2015では「化学療法後、月経を回復した高リスク」患者さんに対して推奨される治療は『EXE+OFS』を選択した人が70%, 『TAM+OFS』を選択した人が23%となっています。

以上、①②より『リュープリン+エキセメスタン』を選択したのでしょう。
 

○私の考えでは、
閉経前ホルモン療法は

「リスクが低い」⇒ タモキシフェン単剤
「化学療法を行い、化学療法閉経となった」⇒タモキシフェン単剤
「化学療法を行い、月経が再開」⇒OFS(リュープリンなど)+タモキシフェン となります。
 

 なぜ、リュープリン+エキセメスタンを使用しないのか?
⇒日本では「エキセメスタンは閉経前乳癌には適応外」だからです。

 適応外使用は私は行いません。
 海外データのみで「日本人に対する安全性」も良く解っていません。
◎現状、乳癌診療ガイドライン2013では推奨度C2となっています。





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