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針生検の種類について

[管理番号:1284]
性別:女性
年齢:42歳
針生検の種類について伺います。
無自覚で市で受けた検診で、『カテゴリー3 良性・但し悪性を否定できず』の結果を
貰いました。
触診はOKだったので、マンモで引っかかったようです。
後日、乳がん検診が出来るクリニックに行き、マンモ、超音波の検査を受けました。
そのときに、市で受けた検診では、石灰化が認められる、とあったことを教えていた
だき、超音波検査で、その石灰化は淡いものだけれど、その部分にしこりが見られる
のと診断を受けました。
先生は、「超音波の画像で一発でガンだと分かる場合もあるけれど、これはそうじゃ
ないでも悪性か良性か調べるために後日、麻酔して針生検をしましょう。」と仰られ
れ、先日針生検を受けてきました。
診断から針生検までの間、インターネットで乳がんや針生検のことを調べました。
私が超音波で確認した自分のしこりは、黒くて横長の丸で、ネットに出ている画像を
調べてみたところ、良いように考えると嚢胞に似ていると感じましたが、ガンの画像
でも似ているものがありました…..。
それから針生検は、かなり怖くて、精神的にもダメージが大きい検査だと知りまし
た。
ところが、私が受けた針生検は、違いました。
私は横を向かされていて、施術は見えない状態でしたので、想像だけなのです
が…..。
まず、局部を消毒?してもらい、一人のドクターが超音波の器具を当てている様子。
院長先生が、麻酔しますよーと仰って、チク。
私の予想では、そこで麻酔が効くのをしばらく待ってから、針生検の器具などの説明
を受けて針を刺されると、思っていました。
でも、実際は、麻酔のチクのあと、しばらく沈黙。痛みは全く無し。
局部のしびれや麻酔が効いていくような感覚もなし。
そこで、「ちょっと音がしますよー。カチ、カチ(ネットで読んだ衝撃は無し)、はい
終わりですよー」でした。
感覚としては、え?麻酔が終わったの?という感じです。
歯医者の麻酔の方が時間がかかったり、麻酔が効くまで時間をかけたりしたくらいです。
施術後直ぐに幹部にガーゼを貼られたのですが、それ意外の部分(乳房の半分)は、麻
酔が効いている感覚はありませんでした。
私が受けた針生検はどのような種類だったか、お分かりになられれますか?
痛みが全くなく、時間がかからなかったのは、ありがたいのですが、いくつか気にな
ることがあります。
主人に報告したら、「そんなに簡単にやって、本当にとれてるの?
全然別な所をとって、大丈夫でしたーとか言われても怖いよね」と言われてしまいま
した。
それにとれてなくてやり直し、と言うのも嫌です。
それから一番不安なのは、しこりが小さくてなかなかとれなかったという方がいらっ
しゃるようですが、こんなに簡単にとれたのは、私のしこりは大きかったのかな?と
いうことです。
痛くなくて済んだんだから、良いじゃないか、と言われてしまいそうですが、悪い方
に悪い方に考えてしまっています。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
私は以下の全ての検査を極めて日常的に行っているので、状況は手に取るように解り
ます。
・細胞診
・針生検(バネ式)
・針生検(吸引式):超音波ガイド下マンモトームと呼ばれる
・針生検(吸引式、石灰化を対象とする):ステレオガイド下マンモトームと呼ばれる。

回答

「私が受けた針生検はどのような種類だったか、お分かりになられれますか?」
⇒局所麻酔をして、「かち、かち」という音からは、間違い無く「バネ式の針生検」です。
「しこりが小さくてなかなかとれなかったという方がいらっしゃるようですが、こん
なに簡単にとれたのは、私のしこりは大きかったのかな?」
⇒これは「誤った情報」です。
 
 針生検の「困難さ」に最も影響を与えるのは『腫瘍の周囲の乳腺の硬さ』と『腫瘍
の深さ』です。
 ○腫瘍に到達するまで「針生検の針で硬い乳腺を貫く」のは大変なのです。(細胞
診の細い針では針が曲がってしまいます)
  
 「腫瘍の深さ」も大事な要素です。
 乳腺を突き抜けて「筋肉層に針を刺す訳にはいかない」ので「針を刺す角度な
ど」結構苦労する事もあります。
★私が想像するに、質問者の「腫瘍」が「乳腺の浅い層」にあり、「針が貫く経路に
硬い組織がない(脂肪層のみ)」状況だったのではないでしょうか?
 それであれば、「針がスッと」腫瘍に到達し、「パンパン」と簡単に検査可能で
す。
 これに対して「硬い乳腺」の「奥深くにある腫瘍」であれば「そう簡単にはいかな
い」のです。
 私のように「膨大な件数をこなしている者」でさえも、それなりに苦労することも
あります。