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針生検 判断つかず

[管理番号:4779]
性別:女性
年齢:38歳
田澤先生、おはようございます。
こちらのサイトを拝見し、今回メールさせていただきました。
よろしくお願いします。
私は5、6年前初めて受けた乳がん検診で左胸左下あたりに8ミリ程のしこりが見つかり、すぐがんセンターで再検査しました。
その時はたしか針生検(麻酔をしてカチカチという機械だった記憶があります)で検査し、良性ということで三ヶ月後、半年後通い問題なしで、これからは乳腺専門の病院で検診をお願いしますとのことでした。
それから約一年後、自宅近くに乳腺専門の個人病院があったのでそちらを受診し、念のため細胞診しときましょうとのことで細胞診した結果、良性。
また一年後、再度細胞診して結果、良性。
その後、妊娠出産授乳があり2年4ヶ月程期間があいて再度細胞診して結果、良性。
その後一年後、今年の4月の乳がん検診で、形も少しいびつだし念のため細胞診してみましょうとのことで、結果、クラス3でした。
先生がもう少し太い針で検査してみましょうとのことで検査しましたが、やはり良性悪性の判断をつけれない。
三ヶ所(3回?)のうち、二ヶ所は良性だけど、一ヶ所から異形細胞があり良性を疑うがやはり悪性も否定できないと言われました。
大きさは最初発見した時からほぼ変わってないようです。
このまま短期間の経過観察をするか、しこり全体を手術でとって検査するか、どうしますか?と言われ、少し頭がパニックになり、とりあえずMRIを取りましょうとなりました。
結果の紙を見ながら説明していただいたんですが、横文字が多くあまり頭に入らず…。
詳しく書けずすみません。
この結果で色んな不安がたくさん出て来て毎日が不安です。
二人目を考えてまして不妊治療もしてます。
お尋ねしたいのは、
5、6年前から検査してるのに、このような結果が出ることはあるのでしょうか?
悪性の確率はどれくらいでしょうか?
細胞診、組織診をしても分からないなら悪性の可能性が高いのでしょうか?
もしも悪性の場合、かなりの進行があったりするんでしょうか?
しこり全体を手術で取るのは他にリスクとかないでしょうか?
このしこりは最初から悪性だったんでしょうか?
長文乱文で申し訳ございませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
普通に考えれば、「5,6年前から何度も細胞診をしていて悪性がでない」のに、(今更)「実は癌だった」など、到底考えられない事です。
正直な話、私にとっては「曖昧な診断のまま経過を見ましょう」というのは「全く肌に合わない」ので、感覚的に(読み進める中で)耐えられなくなります。(質問者には気の毒ですが)
○結論として「8mm程度のシコリ」であれば、外科的生検などしなくても「マンモトーム生検で(バネ式で曖昧なわけだから)広範囲にきちんと採取」することで十分100%の診断となります。
「5、6年前から検査してるのに、このような結果が出ることはあるのでしょうか?」
⇒私自身には、「このような診療経過はありえない」ので何ともコメントしずらいですが…
 普通に考えたら、「ありえない」ことです。
「悪性の確率はどれくらいでしょうか?」
⇒確率はわかりませんが…
 「今更」悪性ということは想像できませんが…
「細胞診、組織診をしても分からないなら悪性の可能性が高いのでしょうか?」
⇒逆ですね。
 通常は「組織診で診断できる筈」です。
 組織診で悪性となっていないのだから(過去の経過も含め)「悪性の可能性は低い筈」です。
「もしも悪性の場合、かなりの進行があったりするんでしょうか?」
⇒それは「さすがに」ありえません。
 そんな状況であれば、「診断に悩む」ことはありえないのです。(かなりの進行があれば、画像診断ですぐに解ります)
「しこり全体を手術で取るのは他にリスクとかないでしょうか?」
⇒リスクはありません。
 ただし、「その必要」もありません。
「このしこりは最初から悪性だったんでしょうか?」
⇒今更、そんなことがあったら…
 最初の癌センターの「針生検」した医師も今の数年「細胞診」している医師も「立場がなくなる」ことでしょう。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、おはようございます。
先日は丁寧な回答ありがとうございました。
おかげで検査結果が出るまで心落ち着いて過ごすことができました。
さっそくですが、昨日MRI(造影剤あり)の結果を聞きに受診してきました。
結果は、乳癌疑い、でした。
染色の仕方は最初上がってそのまま横に続く染まり方、そして強い染色があるとのことでした。
ほかの広がりとかは何も言われませんでした。
針生検の結果を再度聞いたんですが、3つの組織の内、一つが硬化腺症内の異型アポクリン病巣(DCIS)の疑い、二つが硬化腺症ということです。
先生はやはり良性、悪性は五分五分と言われ、試験切除か経過観察の選択肢を言われました。
私の気持ちとしては試験切除で確定診断をした方がいいなと思ってます。
しこりの大きさは11×7×6ミリです。
もし、手術となると悪性の場合のことも考えてしこり+1センチくらいで切除するそうです。
やはり悪性の確率が高いでしょうか?
去年の3月に細胞診した時はクラス2で良性だったのでこの一年で悪性化したんでしょうか?
もし悪性だった場合、もう妊娠は望めないでしょうか?
悪性の場合乳管内の非浸潤がんでステージ0と言われたんですが、病理検査してみないとこれは分からないことでしょうか?最終的に病理検査したらステージ2やステージ3だったということもあるんでしょうか?
私は11年前にホジキンリンパ腫を患い抗がん剤、放射線治療を首まわり肺の入り口あたりに行っています。
治療終了後の経過観察で半年ごとに2、3年CTを撮ったりしてまして、この胸のしこりはその時のCTや放射線治療の影響でしょうか?
来月手術前の検査としてCT(造影剤あり)の予約をしてます。
重ねての質問で大変申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
要点は以下の通り
1.前回の回答に変わりなし
  (もしも悪性なら)今更、そんなことがあったら…
  最初の癌センターの「針生検」した医師も今の数年「細胞診」している医師も「立場がなくなる」ことでしょう。
2.MRIを診断目的で用いるべきではない
3.11mmの病変(前回は8mm?でしたね)出あれば、外科的生検などせずにもマンモトームで十分診断がつく
4.CTは絶対に撮らせてはいけない!!!
  何のためのCT?(癌と言う診断でもないのに、「念のために全身をチェックする」とでも???)全く非常識極まりない
  (質問者には悪いですが)「あまりにも酷い診療」
  全く意味がわからない。
  担当医は38歳の女性に「安易に」CTを撮ることに責任をもつべき
☆質問者が外科的生検を選択するとしても4だけは肝に銘じてください(医師のいい
なりになっていると、とんでもない不利益を被る事があるのです)