Site Overlay

針生検後のトラブル

[管理番号:4295]
性別:女性
年齢:30歳
田澤先生
現在9ヶ月の子どもを授乳中です。
二週間ほど前に左胸にしこりを自分で見つけ、乳腺外科へ行きました。
針生検をしたほうがいいとのことで
先週火曜日に針生検を行い、
結果は二週間後とのことでした。
細胞をとった感じ、柔らかいので癌ではなさそうと言われました。
マンモ、超音波も受けています。
しこりの大きさは3センチ弱とのこと。
ただ、針生検3日後に38.4度の高熱が出て次の日に同じ病院受診。
インフルエンザは陰生。
胸も触るだけで痛かったので針刺したところからバイ菌が入ったかもとのことで
授乳中でも飲める抗生剤と解熱剤をもらい帰宅。
その日の午後、針刺した部分が痒くなり見てみると刺した穴の中から多量の排膿。
次の日また病院受診。
もしかしたら、針刺した部分が膿のかたまりだったかもしれない。
膿が出ることはいいことだから
出しちゃって大丈夫とのことでした。
その後、膿の量は減りましたが現在も高熱ありです。
胸のしこりも変わらずあります。
抗生剤は今日で終わりです。
また昨日の夜から急に、左脇の下に激痛があります。
しこりはなさそうです。
触ると痛く、腕を上げるのも痛いです。
どんな病気が考えられるのでしょうか。
これだけトラブルが続くとなんだか病院変えたほうがいいのかなとも思うようになってしまいました。。
ただ、針生検の結果が来週なのでそれまでは、、と思ってます。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
今回のkey pointは
①針生検前の段階では「痛みや熱が無い」
②針生検をしてから発熱と痛みがでている
③実際に「しこりが存在」していた。
④針生検時(針を刺した瞬間)には「膿がでていない」
⑤外部から菌が入ると容易に「感染し、膿瘍形成を起こす」状態
「どんな病気が考えられるのでしょうか。」
⇒上記ポイントから
炎症性疾患(鬱滞性乳腺炎や肉芽腫性乳腺炎、乳輪下膿瘍)ではない。
 上記①④より
よって、「lactating adenomaや乳瘤」などで、「針生検のルートから感染した」ということだと思います。
 授乳期には⑤となるのです。
○「もしかしたら、針刺した部分が膿のかたまりだったかもしれない」という担当医のコメントは誤りです。(上記①④より)
 
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生
前回針生検後のトラブルで質問させていただいたものです。
針生検の結果、
G1相当の充実腺管癌。
核異型は軽度で核分裂像は確認できない
との診断がくだりました。
その後、大きな病院にかかり
骨シンチやMRI、CT等の検査が始まります。
膿もまだ出ており、膿のせいでエコーで癌の大きさなどがハッキリしないようです。
腋の下にも晴れが3ヶ所あり膿によるものか、転移かはっきりわからず。
腕を上げるときに突っ張る感じがします。
転移なのでしょうか。。
30歳で授乳期に乳がんは1%しかいないとのことで、すごく不安です。
まだ子供も小さいですし、、
針生検の結果的に早期と言えるのでしょうか?
充実腺管癌は予後があまりよくないと聞きますが根治できるのでしょうか。
遺伝性のガンの疑いもあるので
遺伝子検査もやる予定ですが、
もし結果が遺伝性のものだった場合、
両胸全摘するべきなのでしょうか。
今後、10年ほどは治療が必要とのことですが
妊娠出産はもう見込めないのでしょうか。
これからのことが不安でたまりません。
急に3センチ大のしこりの癌ができることはあるのでしょうか?
授乳中だったので、割と毎日お風呂で自分で
マッサージなどしていたので
急にできたことにびっくりしています…
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「大きな病院にかかり骨シンチやMRI、CT等の検査が始まります。」
⇒もしも、まっとうな医師なら
 30歳の女性に(無駄な被爆である)「骨シンチやCT」は行いません。(MRIは拡がり診断として術式にかかわるので行います。勿論MRIに被爆はありません)
「膿によるものか、転移かはっきりわからず。腕を上げるときに突っ張る感じがします。転移なのでしょうか。」
「針生検の結果的に早期と言えるのでしょうか?」

⇒全くわかりません。
 診療自体がめちゃくちゃなので、正確なコメントを出す事は無理です。
「30歳で授乳期に乳がんは1%しかいないとのことで、すごく不安」
⇒現在は「若年発症」が、驚くくらい増加しています。
 特に珍しいとは思いません。
「充実腺管癌は予後があまりよくないと聞きますが根治できるのでしょうか。」
⇒早期乳癌の90%は根治します。
 乳癌全体を併せても「半数以上は根治」します。
 「根治が不可能」などと考えるのは全くナンセンスです。
「遺伝性のガンの疑いもあるので遺伝子検査もやる予定」
⇒30歳というだけでですか?
 私なら「遺伝子検査」はしません。
「もし結果が遺伝性のものだった場合、両胸全摘するべきなのでしょうか。」
⇒日本では「保険適応外」です。
「今後、10年ほどは治療が必要とのことですが妊娠出産はもう見込めないのでしょうか。」
⇒妊娠出産後に「治療」すればいいだけの話です。