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針生検が確定診断になるのですか

[管理番号:4604]
性別:女性
年齢:48歳
田澤先生 よろしくお願いします。
手術後、癌が無いと言われました。
針生検で取り切れてしまう事は、乳がんでよくありますか?思わぬ結果に複雑な気持ちでいます。
昨年7月 会社のマンモ健診で左に腫瘤の疑いが出て、近所のCLでマンモ、エコー、針生検と進み、6ミリの癌(DCIS)との事。
手術になります、と言われ近くの大病院を紹介されました。
そちらでMRi、CT検査を受け画像上9ミリ(と言われました)の白い塊を見せてもらいました。
約2ケ月後温存手術、センチネルリンパ節生検は4個取りました。
手術直後に主治医が代わり、3週間後の病理診断で、2ミリのDCIS、グレード2、リンパ節転移なし、脈管浸潤なし、ER,PgRあり、HER2なしと書いたものをもらいました。
放射線は30回行くよう言われ、
術後1ケ月から通い出して半分済んだ時に呼び出され、2ミリのは、ADHだった。
放射線は25回でいい、癌は見つからない、と言われました。
大きさが最初の話と違うのも違和感でしたが、癌が無いという事に納得がいかず、再検査をお願いしました。
渋々応じてもらいましたが、年をまたいで出た結果もやはり見つからなかったとの事、執刀医に説明を求めると、針生検で取り切れてしまったか、切片に残っているかだ。
胸に残っている可能性もゼロでは無いので伝えておきます。
との答えでした。
また、残っているとしても放射線当てているので死んでしまっているだろう、今後は経過観察を丁寧にするとの事でした。
手術前は9ミリと言っていたのは、乳腺が発達しているのでわかりにくく、実際は小さかった、との事でした。
針の瘢痕も見つかっていないので取れているという証拠はない。
しかし自信があると言われました。
手術は予定どおり出来ていると思いたいのですが、針生検したCLの先生が6ミリのしこりそのもの全て癌だと言うのと、手術したら無かったという病理結果とのあまりの違いに、どう落ち着いいたらいいのか不安でしかたありません。
また、最初の病理結果が誤りで、本当の内容と癌が見つからない事を私に知らせるのが遅れた経緯があり、悔いが残る手術となってしまってショックを引きずっています。
私は、手術で見つかっていないけど針生検で癌細胞が見つかっているので癌なのですね。
針生検で取り切れてしまうという事は、乳がんでよくある事ですか。
先生の手術でありましたか。
私が見た白い塊は、なんだったのでしょうか。
どんな大きさであっても、そこを中心にして取っているのだから、断端陰性だった事だし、癌は取れていると楽観すればよい事ですか。
放射線の照射で癌細胞が死んでしまっていると言いますが、跡形も無く消滅してしまうのか、機能が衰えるが形は残っていて、最初の癌の取り残しと判別できるものなのでしょうか。
私は今後、どうしていったらいいでしょうか。
病院をかえたら、気持ちはリセットできるかもしれませんがメリットはありませんか。
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「針生検で取り切れてしまう事は、乳がんでよくありますか?」
⇒「よく」はありません。
 時々経験するのは「石灰化など、腫瘤そのものがエコーでも確認できない」病巣の場合です。
 「著しく病変の範囲が狭い場合には」ST-MMTで取り切れてしまうことは時々あるのです。
○但し、今回の場合には「エコーで6mm」だから、(マンモトームならまだしも)通常のバネ式針生検では「あまり無さそう」には思います。
  ♯あくまでも針生検で狙った病変は「エコーで6mm」だということです。
 CTやMRIは異なるものを見ている可能性は完全には否定できません。
「胸に残っている可能性もゼロでは無い」
⇒問題は、このコメントです。
 「その執刀医をどこまで信頼できるのか?」そこに尽きます。
 ほとんど、それらの状況を知らない私がコメントできることは限られています。
「私は今後、どうしていったらいいでしょうか。」
⇒これは実際に手術した者にしか解らない事です。そもそもその病院では「その執刀医が、きちんと自分でエコーしてマーキングして手術しましたか?」
 もしも本当に「残っている可能性がある」のであれば、「その部位を再手術」する選択肢は残っています。
 ○もしも(再手術ではなく)経過をみるのであれば…
  その執刀医に責任をもって「3カ月に1回、自分で」超音波をしてもらいましょう。
「病院をかえたら、気持ちはリセットできるかもしれませんがメリットはありませんか。」
⇒ないと思います。
 「画像所見と、実際に行われた手術」は、他人には解らないからです。