Site Overlay

治療中に反対側に新たな癌が

[管理番号:1506]
性別:女性
年齢:51歳
宜しくお願いします。
昨年7月右側乳房温存手術を受けました。
ステージ2b、ルミナールbでした。
放射線治療、抗がん剤治療(今年3月終了)
ハーセプチン治療(現在13回)の治療中です。
抗がん剤治療が終了した今年4月に術後初めての両側乳房のエコー検査をしましたが
以上無しとの事でした。
ですが9月反対側の左側に痛みと違和感しこりを感じ
私から検査を申し出ました。
エコー、МRI、針生検の結果
すでに2cm以上浸潤性の癌がみつかり
あまりにもショックで言葉になりません。
治療中に反対側にできた癌ということは
抗がん剤やハーセプチンが効果がない顔つきの悪い最悪癌なのでしょうか。
4月、エコー検査だけではなく、マンモグラフィー検査をしていれば
もっと小さい内に発見できたのでしょうか。
来月早々、手術する事になりました。
一刻も早く手術することがベストなのでしょうか。
不安を通り越して怖くてなりません。
お忙しい中申し訳ありません。
また、無知でごめんなさい。
先生のご意見をお聞かせ頂きたく思います。
私の知識不足をお許しください。
宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
治療中に「対側に癌が発見された」ことは残念に思います。お気持ちお察しします。
ただ乳癌には「顔つきの悪い最悪癌」など存在しません。
まずは冷静になってください。
「現時点で2cm以上」ということは昨年の7月の時点でも存在していたと推測されます。
そうすると考えられるのは「右の手術時に左の癌が存在」していて、それが「抗がん剤でいったん縮小していたものが、3月以降徐々に増大」と思われます。
その後のハーセプチン単剤では「縮小せずに増大」したところをみると「HER2陰性」なのだと思います。
現在ホルモン療法もしている筈ですが、「ホルモン感受性陰性とは限りません。ホルモン療法似パワーがないだけ」なのかもしれないからです。
 
「治療中に反対側にできた癌ということは抗がん剤やハーセプチンが効果がない顔つきの悪い最悪癌なのでしょうか。」
⇒それは考え過ぎです。
 抗がん剤では「いったん、縮小していた」可能性が大いにあります。
 HER2は陰性でしょう。
 
「4月、エコー検査だけではなく、マンモグラフィー検査をしていればもっと小さい内に発見できたのでしょうか」
⇒そんな事は無いと思います。
 エコーの方がマンモよりも「小さい腫瘤を発見できる」筈です。(問題は術者の技量なのですが…)
 
「一刻も早く手術することがベストなのでしょうか。」
⇒その通りです。
 術後は、「左のサブタイプ」に応じた治療が追加となる可能性があります。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

先日は丁寧なご回答ありがとうございました。
早速ですが、再度質問させてください。
宜しくお願いします。
反対側(左)に出来た癌は
トリプルネガティブ 2.2cm ki-67 90%
リンパ節転移疑い有 と診断されました。
ショック過ぎてどうして良いのか分かりません。
9月6日 手術予定です。
術後は、放射線治療と抗がん剤治療で徹底的にたたきましょう
といわれました。
現在、右側治療中のハーセプチン残り4回と
服用中のアリミデックスはこのまま継続するとの事です。
併用する事によって害はないのでしょううか?
また術後、放射線治療と抗がん剤治療は
どちらを先にやったら効果的なのでしょうか?
この治療計画がベストなのか、私には全く分かりません。
不安でたまらず何も手につかない状態です。
再発、転移など予後は非常に悪い事だけが頭の中に入りました。
まだまだ生きたいです。
先生、アドバイスを宜しくお願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
トリプルネガティブでしたか。
おそらく「抗がん剤中は、縮小して抑えられていた」のが、「ハーセプチン中に再増大」したのだと思います。

回答

「併用する事によって害はないのでしょううか?」
⇒全く害はありません。
 
「術後、放射線治療と抗がん剤治療はどちらを先にやったら効果的なのでしょうか」
⇒これはガイドラインに示されている様に
 「全身療法を優先する」観点から「抗がん剤」です。
 
「術後は、放射線治療と抗がん剤治療で徹底的にたたきましょう」「この治療計画がベストなのか、私には全く分かりません」
⇒全く問題の無い治療方針です。
 心配ありません。
 
「再発、転移など予後は非常に悪い事だけが頭の中に入りました」
⇒異時性両側乳癌というだけです。(おそらく、正確には同時性だと思いますが…)
 
 
○治療が一段落したら、落ち着く筈です。
 「目の前の治療を頑張る」事こそ大事です。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

以前 右側乳がん治療中に反対側の左側にもガンが見つかり相談させていただいた者です。
再度 宜しくお願いします。
11月6日 左側温存手術が済みました。
病理の結果は
2.5×2.5×1.8
リンパ管 血管 共に浸潤(+)
断端 水平 垂直 共に (-)
術中検査によりリンパ節転移なし
Grade3 ki-6780%
トリプルネガティブです。
増殖率がすごく高い怖いガンだと先生はおっしゃっていました。
その言葉で ひどく落ち込んでいます。
主治医はまず、抗がん剤ではなく放射線治療を選択しました。
12月上旬より開始予定でしたが
その前の準備でCT検査をしたところ
既に 左の乳房に転移が2つ、リンパ節にも2つ転移していると言われ、急きょ放射線治療はとり止めになってしまいました。
目の前が真っ暗になった気がします。
確かに、痛みやしこりがあります。
こんな短期間(1か月)で転移してしまうものなのでしょうか?
そんなに私のガンは悪く進行してしまっているのでしょうか?
ショックです。
不安です。
何も手につきません。
25日 PET検査で全身ガンの確認をするとの事です。
乳房内だけなら直ぐに再手術で全摘
他に転移があれば抗がん剤ちりょうのみになる
と聞いています。
術後 時間ばかりが過ぎ、今は何も治療が始まっていません。
こうしている間もガンが増殖し続けているかと思うと
辛くて、悲しくて、泣いてばかりいます。
1日でも早く治療したいです。
私は、末期なのですか?
これからどんな治療をしたら良いのですか?
主治医を信じて良いのでしょうか?
うまく経過や状態をお伝えできたかどうか分かりませんが
先生のご意見をお聞かせください。
助けてください。
宜しくお願いします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
まずは冷静になりましょう。
気持ちは解りますが、ここは私は敢えて正直にコメントさせてもらいます。
ご本人が考えている(というか、担当医が吹き込んでいる)「最悪癌」という考えはまず「きれいさっぱり忘れましょう」
ここから、敢えて「正直」にコメントさせてもらいますが(それを信じる信じないは質問者の自由です)私には「何の利害関係もありません」
ただ(質問者が)担当医を信頼しているのであれば、これ以降の回答は読まない方がいいです。(重ねて言いますが、私には何の利害関係もありません)
「増殖率がすごく高い怖いガンだと先生はおっしゃっていました」
⇒何故担当医は「わざわざ、こんなくだらない、言い方」をするのか?
 (正直にコメントさせてもらうと)
 治療中にでてきたというより(おそらく右手術時にもあって見逃していた)癌を「増殖が高くて、最近でてきた」という印象をつけるために「敢えて酷い言い方」をしているようにしか(私には)思えません。
 つまり、(2cm以上の癌を発見できなかったことを)「自分のせい」ではなく「癌のせい」にすり替えようとしているのです。
 
「その前の準備でCT検査をしたところ既に 左の乳房に転移が2つ、リンパ節にも2つ転移していると言われ、急きょ放射線治療はとり止めになってしまいました」
⇒これは「術中、センチネルリンパ節生検の失敗」にすぎません。
 手術時から「リンパ節転移は存在」していたと思います。
 ただたんに、「手術の際に、失敗」しただけだと思います。
 
「左の乳房に転移が2つ」という記載は「誤り」です。
⇒「乳房内転移」などありえません。
 最初から「多発」していた腫瘍が「大きく」なってきただけです。
 ○要は「最初から左乳腺内多発乳癌で腋窩リンパ節転移」があっただけです。
 それを結果として「温存+センチネルリンパ節生検(偽陰性)」していまっているだけです。
 
「こんな短期間(1か月)で転移してしまうものなのでしょうか?」
⇒違います。
 たんに「最初から多発」だっただけです。
 
「そんなに私のガンは悪く進行してしまっているのでしょうか?」
⇒違います。
 担当医の「治療の選択に誤り」があったので「自分のせい」よりは「癌のせい」にすり替えようとしているのだと思います。
 
「私は、末期なのですか?」
⇒全くそんなことはありません。
 右の手術時に「左乳癌を診断」していたら…
 左の手術時に「多発であることの認識」と「正しいセンチネルリンパ節生検」をしていたら…
 ♯ただ、それだけの話です。
 
「これからどんな治療をしたら良いのですか?」
⇒「左乳房切除+腋窩郭清」をして、(トリプルネガティブなのだから)化学療法を術後に行う(放射線治療はリンパ節転移の個数次第です)ことです。
 
「主治医を信じて良いのでしょうか?」
⇒これについては「コメント差し控え」させてください。
 
「うまく経過や状態をお伝えできたかどうか分かりませんが先生のご意見をお聞かせください。」
⇒極めてシンプルな話です。
 「最悪の癌」とか、そのな「馬鹿馬鹿しい」考えは捨てて「きちんとした治療」をすればいいのです。
 心配いりません。