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副作用について

[管理番号:5447]
性別:女性
年齢:47歳
2ヶ月前に自分で乳房にしこりを見つけて受診したところ癌と診断され、1ヶ月前左乳温存切除しました。
病理結果は
腫瘍経16ミリ
1センチマージンとり断片陰性
リンパ微少転移二個
硬癌
Ki-67は30%
核グレード1
ルミナールタイプ
ホルモン感受性80%
ステージ1b
とのことで先々週からノルバデックス服用とLHRHアナログ(リュープリン)が始まりました。
薬と注射が同時進行なので
どちらの副作用なのかわかりませんが、生理前のPMSのような腹部痛 不眠 火照り、指のこわばり、倦怠感を現在感じています。
① 調べた限りではKi-67の値はそこまで高くないのかな?とも思うのですが、ノルバディクスとLHRHアナログと併用が必要だとおもわれますか?
②ノルバデックス単独と併用とでの再発率の差があるのでしょうか?
③LHRHアナログ(リュープリン)の副作用の代表はどんなものがありますでしょうか?
私の副作用は想定される範囲内なのか、他の患者さんよりも強い反応が出てしまっているのでないかと考えてしまいます。
副作用については個人差があるのは存じていますが、これ以上生活に支障をきたす副作用が
増えながらも再発率に違いがないのは薬害を我慢をするだけになりはしないかと不安です。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「① 調べた限りではKi-67の値はそこまで高くないのかな?とも思うのですが、ノルバディクスとLHRHアナログと併用が必要だとおもわれますか?」
⇒Ki67=30%はグレーゾーンです。
 本来ならOncotypeDXが推奨されます。(安易にグレード1だから…は誤りです)
 行わない場合には患者さんの意思を尊重して治療法が決められます。
 その上で(抗癌剤はしない)ホルモン療法単独を選択したのであればいいでしょう。
 「LH-RHagonistの有用性」はSOFT試験では「35歳未満もしくは化学療法後」のみでしか証明されてはいませんが…
 ASCO2016のガイドラインでは「1期以外では併用すべき」と解釈されます。
 (前置きが長くなりましたが)上記仮定を踏めば妥当な治療だと言えます。
「②ノルバデックス単独と併用とでの再発率の差があるのでしょうか?」
⇒数字では証明されていません。
「③LHRHアナログ(リュープリン)の副作用の代表はどんなものがありますでしょうか?私の副作用は想定される範囲内なのか、」
⇒質問者の症状に加えて関節痛などもあります。
 想定の範囲内です。
「他の患者さんよりも強い反応が出てしまっているのでないか」
⇒人それぞれです。
 他人と比べずに「自分自身が許容できるのか?」が重要です。