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不妊治療との関係について

[管理番号:1620]
性別:女性
年齢:37歳
第一子を出産前に約半年、デュファストンを服用しました。
1年半の授乳の後、現在、第二子希望で約3年ほどデュファストンを服用しています。
ここ3カ月はクロミッドも服用しています。
将来的に、乳がんとの関係はありますか?
現在は年1回の乳がん検診は受けていて、問題はありません。
ただ、右の乳腺に痛みはあり、明らかに左右違うので気になっています。
宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「不妊治療による乳癌リスクへの影響」ですね。
偶然にも、同日に「生理不順で排卵誘発剤を使用している 管理番号:1619 ホルモン薬について」方からもQ戴きましたが、全く同様のコメントとなります。

回答

「将来的に、乳がんとの関係はありますか?」
⇒不妊治療の継続により、若干の乳癌リスクの増加が起こる可能性は否定出来ませんが、通常現行で使用されている薬剤の、適正な範囲の使用においては明確に証明出来るほどのリスクの増加はない可能性が高い。
 様々な臨床研究があります。
 信頼度の高い研究では「クロミッドの12周期以上の長期投与群」では「1.69倍」にリスクが上がりました。
 ただし、この研究での「投与量」は「現在の投与量の2倍程度の使用(現在とは治療指針が異なるため)」となっていました。
 よって、「現在の常用量」では上記結論となるのです。
 
「右の乳腺に痛みはあり、明らかに左右違うので気になっています。宜しくお願いします」
⇒女性ホルモンの影響です。
 「ホルモンによる乳腺の刺激痛は左右差の大きい」ことが多いことは「私の日常診療」で証明されています。
 「乳房痛は乳癌の症状では無い」のです。安心してください。